Amazonセラーセントラルとは?活用方法や登録の仕方を徹底解説!

Amazonでの販売を開始する際、「Amazonセラーセントラルとは何か?」と疑問を抱くことでしょう。これは、Amazonでのビジネス運営において欠かせないプラットフォームであり、その効果的な活用が売上向上に直結します。したがって、セラーセントラルをしっかり理解し、適切に活用することが成功の鍵となります。
この記事では、Amazonセラーセントラルが提供する主要機能や操作方法、アカウントの登録プロセス、さらにログイン時に問題が発生した場合の解決策について詳しく解説します。これらの情報を基に、セラーセントラルを戦略的に活用し、ビジネスの成長を目指しましょう。
1. Amazonセラーセントラルとは
Amazonセラーセントラルとは、Amazon上でメーカーや卸売業者が直接消費者に商品を販売するためのプラットフォームです。自社で商品の価格設定や配送などを管理できるのが特徴です。
セラーセントラルはセラーであれば誰でも利用ができるため、Amazonからの招待が必要なベンダーセントラルとは異なり、簡単にはじめることができます。
また、セラーセントラルを活用することで、売上データ、顧客レビュー、マーケットプレイスの分析情報などの詳細なデータにアクセスできます。これらの情報を基に販売戦略を改善したり、新商品の開発に役立てたりすることができます。
さらに、Amazonの物流サービスであるFBA(フルフィルメント by Amazon)を利用していれば、セラーセントラル上から商品をAmazonの倉庫に預け、ピッキング、梱包、配送、カスタマーサービスの代行などの手続きが可能となります。
これにより、物流業務の負担を軽減し、ビジネスの拡大に集中することができます。
2. Amazonセラーセントラルとベンダーセントラルの違い
セラーセントラルとベンダーセントラルの主な違いは、運用方法にあります。
セラーセントラルでは、事業主が商品のリスティング、顧客対応、注文処理、配送など、販売に関するすべての業務を自ら管理します。事業主が自分のブランドや商品を直接管理し、販売活動を行うことができます。
一方、ベンダーセントラルでは、事業主は商品をAmazonに卸し、販売業務をすべてAmazonに任せます。Amazonが在庫管理や注文処理、配送を担当するため、事業主は商品の製造や供給に専念することができます。
しかし、販売プロセスが簡単で便利な反面、自分で価格設定ができないため、利益を最大化しにくいという課題があります。
このように、セラーセントラルでは、事業主が自ら顧客と関わりながら独自の販売戦略を展開できるのが特徴です。価格設定やプロモーション活動も自由に行えるため、柔軟なマーケティング戦略を実施することが可能です。
以上のことから、セラーセントラルとベンダーセントラルはそれぞれ異なる運用方法があるため、事業主のビジネスモデルや目標に応じて最適な選択を行うことが重要です。
セラーセントラルとベンダーセントラルの違いについて、さらに詳しい情報はこちらのページで詳しく解説していますので、ぜひご確認ください。
3. Amazonセラーセントラルで可能な主な機能について
セラーセントラルには、次のような機能が用意されています。これらの機能を理解し、効果的に活用することでビジネスの成長を促進することができます。
・出品の管理
・在庫の管理
・注文の管理
・売上レポートの管理
・価格の管理
・FBAの登録と管理
・広告の運用と管理
・Amazonテクニカルサポートへの問い合わせ
・ストアパフォーマンスの確認
・ストアの作成と編集
・グローバルセリングの登録
以下では、セラーセントラルの活用方法について説明します。
3.1. 出品管理
商品の出品の管理は、セラーセントラル内の「カタログ」タブから行うことができます。「カタログ」では、商品登録や出品申請の状況を確認できるようになっています。
使い方
セラーセントラルのトップページ左上にあるメニューバー(横に並んだ3本の線)をクリックすると、「カタログ」にアクセスできます。
出品する商品の画像や説明文を登録し、商品ページを作成することができます。なお、Amazonでは信頼性を保つために、一部の商品については出品時に申請が必要です。申請が必要な商品については、商品登録時に確認できます。
3.2. 在庫管理
セラーセントラルの在庫管理は、セラーセントラルの「在庫」タブから簡単に行えます。在庫の確認や登録など、在庫管理に必要なさまざまな機能が揃っています。
使い方
セラーセントラルのトップ画面左上にあるメニューバーをクリックすると、「在庫」タブにアクセスできます。また、在庫に関する詳細なレポートや、グローバルセリングに関する学習コンテンツも提供されており、これらは在庫管理をさらに効率化するための有用なツールとなっています。
3.3. 注文管理
セラーセントラルの注文管理は、注文の一覧を一括で管理でき、出荷通知や返品処理が簡単に行えます。たとえば、注文日や商品名、注文の状況などの詳細情報が一覧で表示されるため、注文管理にとって非常に重要なページとなります。
使い方
セラーセントラルのトップ画面で、左上にあるメニューバーから、「注文」を選択し、「注文管理」へアクセスできます。返品手続きを行う際は、注文レポートをダウンロードして確認用に保管することがお勧めです。
3.4. 売上レポートの管理
メニューバーから「レポート」を選ぶと、出品や広告に関する売上レポートを管理できます。このレポート管理画面では、売上だけでなく、アクセス数や転換率などの詳細なデータも確認できます。Amazonで売上を向上させるためには、この画面を頻繁にチェックすることが重要です。
使い方
セラーセントラルのトップ画面左上にあるメニューバーをクリックして、「レポート」を選択します。これにより、支払いや広告などの各種レポートが確認でき、収支の把握や運営の分析などに活用ができます。
3.5. 価格管理
価格管理では、価格の変更に加えて、価格設定の健全性チェックや自動価格設定もできます。
事前に自分で価格設定ルールをカスタマイズしておけば、価格調整にかける時間を節約できます。その分、余った時間を売上向上のために活用できるため、より効率的に運用できるでしょう。
使い方
セラーセントラルのトップ画面左上にあるメニューバーから「価格」にアクセスできます。さらに自動設定オプションを利用することで、設定したルールに基づいて価格が自動的に調整されます。
3.6. FBA管理
セラーセントラルでは、FBAの管理に対応しています。
FBAは、Amazonに在庫管理、梱包、出荷作業をすべて任せることができます。FBAに登録することで、納品した商品の受領ステータスを管理画面で一括確認できるほか、在庫スペースの削減にもつながります。
FBAの詳細や具体的な利用方法については、以下のページで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
使い方
メニューバーの「在庫」を選択すると、FBAの管理が行えます。
3.7. 広告管理
セラーセントラルでは、出品者が商品を効果的に宣伝するための広告施策の管理を行うこともできます。セラーセントラルを利用することで、「スポンサープロダクト広告」や「スポンサーブランド広告」で広告キャンペーンを設計することが可能です。
ただし「スポンサーブランド広告」を活用するには、「Amazonブランド登録」が必須です。この登録を行うことで、商標を保有している方は、ブランド保護や管理を目的としたAmazonの各種サービスを利用できるようになります。Amazonブランド登録を行うことで、ブランドの信頼性を高め、ビジネスを効果的に展開するための基盤を築くことができます。
スポンサープロダクト広告やスポンサーブランド広告の詳しい内容は、以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
使い方
セラーセントラルのトップ画面左上にあるメニューバーをクリックして、「広告」を表示できます。
Amazon広告にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。Amazon上で商品の露出を高め、売上を拡大するためには、Amazon広告を効果的に活用することが重要です。基本的な運用戦略や各広告の特徴については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
3.8. ストアパフォーマンス
セラーセントラルを活用すると、自社のストアのパフォーマンスを詳しく確認できます。これには、アカウントの健全性や顧客からの直接的なフィードバックの確認が含まれます。
たとえば、顧客がどのように商品を評価しているか、どの商品が高評価を得ているかを把握することができます。
使い方
Amazonストアパフォーマンスの確認方法は、セラーセントラルのメニューバーにある「パフォーマンス」から確認ができます。
3.9. ストアの作成と編集
Amazonセラーセントラルでは、Amazonストアの作成や編集を行うことができます。
セラーセントラルの画面上部にあるメニューバーの「ストア」から、「Amazonストア」にアクセス可能です。
次に自社ブランド名の右側にある「ストア作成」を選択すると、ストア作成に進むことができます。
なお、ストアの設定ができない場合は、登録したブランドとアカウントの紐づけが完了していない可能性があります。
この場合は、Brand RegistryページからAmazonに問い合わせを行い、アカウントの紐づけを行いましょう。
3.10. グローバルセリングの登録
Amazonセラーセントラルでは、グローバルセリングの登録もできます。
グローバルセリングとは、日本から海外のAmazonマーケットプレイスで商品を販売できるサービスです。
グローバルセリングを登録する際は、Amazonセラーセントラルの「在庫」ページに進み、「グローバルセリング」を選択します。
出品する地域を選択し、その地域のアカウントを保有している場合は、アカウントを関連付けましょう。
アカウントがない場合は、「今すぐ登録」を選択してアカウントを作ります。例えば、アメリカで商品を販売するならアメリカのアカウントが必要です。
グローバルセリングについてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、あわせてご参照ください。
3.11. Amazonテクニカルサポートへ問い合わせ
セラーセントラルを利用していると、商品登録の不具合や予期せぬ出品停止など、思わぬトラブルに直面することがあります。こうした問題を迅速に解決するためには、Amazonテクニカルサポートへの問い合わせが欠かせません。
しかし、直接の問い合わせ用電話番号が公開されていないため、どのようにサポートを受けるべきか悩むことも少なくありません。
テクニカルサポートへの問い合わせは、セラーセントラルのメニューバーにある「ヘルプ」から簡単に確認できます。サポートは、メールやチャット、または電話の3つの方法で問い合わせが可能です。
特に緊急時には、「ヘルプ」から「電話での問い合わせ」オプションを選ぶと、Amazonから直接折り返しの電話がかかってくるようになっています。この方法を活用すれば、待ち時間を最小限に抑え、迅速に必要なサポートを受けることができます。
トラブルが発生した際は、この手順をぜひ活用し、早急に適切なアドバイスや解決策を得ることをお勧めします。
3.12. Amazonセラーセントラルのアプリ
Amazonでは、出品者の業務を大幅に効率化するアプリ「Amazon seller」を提供しています。このアプリは、AndroidおよびiOSの両方に対応しており、無料でダウンロード可能です。出品者にとって、このアプリは手軽に利用できる強力なサポートツールです。
「Amazon seller」の機能は多岐にわたり、次のような利便性を提供します。
・商品検索と出品のスムーズな処理
・注文管理の迅速化
・在庫の効率的なコントロール
・収益のチェックと分析
・FBAの管理
・購入者からのメッセージ対応
・テクニカルサポートへのアクセス
これらの機能を活用すれば、デスクトップに縛られることなく、スマートフォンを使ってどこからでも効率的に業務を遂行できます。「Amazon cellar」は、出品者にとって時間と場所を問わずにビジネスを管理できる、欠かせないツールです。
4. Amazonセラーセントラルで発生する手数料について
Amazonセラーセントラルを利用することで、下記の手数料が必要となります。
・月間登録料
・販売手数料
・成約料
・配送代行手数料
・在庫保管手数料
・その他にかかる手数料
それぞれの手数料について詳しく説明します。
4.1. 月間登録料
Amazonでの販売を始めるには、まずAmazon出品用アカウントを登録することからスタートします。次に、出品者プロフィールを設定し、販売したい商品の登録を行います。この商品の登録プロセスで初めて費用が発生します。
Amazonには「大口出品」と「小口出品」の2つのプランがあり、それぞれ費用やメリットが異なります。大口出品プランでは、月額4,900円(税込)の「月間登録料」がかかりますが、充実したサービスが提供されます。
一方、小口出品プランでは月間登録料は不要ですが、商品が売れるごとに1個あたり100円(税込)の「基本成約料」が発生します。毎月50個以上の販売が見込まれる場合、大口出品プランの方がコストパフォーマンスが高くなります。また、大口プランでは、より幅広いサポートを受けられるため、販売活動の効率をさらに高めることができます。
大口出品と小口出品の費用に関して、別の記事「Amazon出品の手順と費用を徹底解説!」でさらに詳しく解説していますので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。
4.2. 販売手数料
Amazonで商品を販売すると、売上に応じて販売手数料が発生します。この手数料は、商品カテゴリごとに設定された割合に基づいて計算されます。
たとえば、あるカテゴリでは手数料が10%、別のカテゴリでは15%というように、カテゴリごとに異なる割合が適用されます。
さらに、商品が複数のカテゴリに属している場合、「最低販売手数料」というルールも適用されます。このルールでは、各カテゴリごとに定められた販売手数料と、その商品に設定された最低販売手数料のうち、より高い金額が適用されます。つまり、出品者は販売手数料と最低販売手数料のどちらか高い方を支払うことになるのです。
さらに詳しい情報については、別の記事「Amazon出品手数料」で詳しく解説していますので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。
4.3. カテゴリー別の成約料
本やCD、DVDなどのメディア商品を販売する際には、通常の販売手数料に加えて、カテゴリごとの「成約料」も発生します。この成約料は、販売する地域によって異なることがあるため、事前に確認しておくことが重要です。
参考元:Amazon「Amazon出品サービスの手数料」
4.4. 配送代行手数料
AmazonのFBAを利用することで、配送代行手数料が発生します。この手数料は、Amazonが商品の保管、梱包、出荷、および顧客サービスを代行するための費用です。
配送代行手数料は、商品のサイズや重量に基づいて計算され、商品ごとに異なります。
たとえば、軽くて小さな商品には低い手数料が適用され、大きくて重い商品には高い手数料がかかります。この手数料を支払うことで、セラーは在庫管理の負担を減らし、顧客に迅速な配送サービスを提供することが可能になります。
4.5. 在庫保管手数料
Amazonの倉庫に商品を保管する場合は「在庫保管手数料」が発生します。商品がAmazonの物流センターに保管されている間に毎月発生する費用です。手数料の金額は、保管する商品のサイズと保管期間に応じて変わります。
商品の占有スペースに基づいて計算されるため、大型の商品や長期間保管する季節商品は、手数料が高くなる傾向があります。詳細な料金表はAmazonの公式サイトで確認できるため、事前に計算しておくことで予期しないコストを避けることができます。
参考元:Amazon在庫保管手数料
4.6. その他の手数料
Amazonセラーセントラルで出品する際には、基本的な販売手数料や配送代行手数料に加えて、特定の条件で発生する追加手数料もあります。代表的なものとして「大量出品手数料」と「返金手数料」があります。
大量出品手数料は、多くの商品を出品するセラーに適用され、出品SKU(商品管理番号)が200万点を超える場合に、1商品あたり0.05円が請求されます。
この手数料は月単位で計算されます。また、返金手数料は、商品が顧客に返金される際に発生する手数料です。
これは、返金額に対して500円または販売手数料の10%のうち、いずれか低い方が適用されます。
5. Amazonセラーセントラルの登録に必要な準備
Amazonのセラーセントラルに登録する際に必要となるものを下記で説明します。
・Amazonアカウント
・本人確認書類
・取引明細書
・クレジットカードと銀行口座
・謄本(※法人のみ)
5.1. Amazonアカウント
Amazonセラーセントラルに登録するには、事前にAmazonアカウントを持っていることが必要です。出品を検討している段階でAmazonアカウントをまだお持ちでない方は、セラーセントラルへの登録を始める前に、通常のアカウントを作成しておきましょう。
5.2. 本人確認書類
セラーセントラルの登録には本人確認書類が必要です。
パスポートや運転免許証など、行政機関が発行した顔写真付きの身分証明書を使用できます。ただし、マイナンバーカードは利用できません。重要なのは、身分証に記載された氏名がセラーセントラルに登録する情報と一致していることです。提出方法としては、スマートフォンで撮影した画像や原本のスキャンデータを使用します。
5.3. 取引明細書
取引明細書は、Amazonで商品を販売する出品者が、手数料の支払い能力を証明するために必要です。
提出する書類としては、公共料金の請求書やクレジットカードの利用明細書などが該当します。これらの書類には、氏名、住所、銀行情報、発行日、そして取引履歴が明記されていることが求められます。提出する際は、これらの情報が確認できる画像を用意してください。
5.4. クレジットカードと銀行口座の登録
クレジットカードは、Amazonへ手数料を支払うために必要です。また、Amazonから売上金を受け取るために、銀行口座の登録も必要です。
法人として登録する場合は、これに加えて登記謄本も提出する必要があります。
6. Amazonセラーセントラルの登録手順
セラーセントラルの登録方法は、Amazon公式サイトから出品用アカウントの登録ページにアクセスし、案内に従って進めることで、スムーズに登録が完了します。
出品用のAmazonアカウントをまだお持ちでない方も、こちらのページから新しくアカウントを作成することができます。
出品用アカウントをすでに持っている場合は、「セラーセントラルにログイン」を選んでください。Amazonでは、1人で複数のアカウントを持つことが禁止されているため、注意が必要です。アカウントを作成した後は、業種を選択します。選べる業種は以下の5つです。
・国有企業(法人)
・上場企業(法人)
・非上場企業(法人)
・チャリティ(法人)
・個人
公務員の方は「国有企業(法人)」を、NPO法人などに所属する方は「チャリティ(法人)」を選択してください。次に、所在地と氏名を入力し、「同意して続行する」をクリックします。その後は法人と個人では手続きの方法が異なります。
出典:Amazon公式サイト
6.1. 法人の場合
セラーセントラルの登録の際、法人の場合は以下の手順で進めます。
- 企業情報を入力
- 出品者情報を入力
- クレジットカード情報を入力
- ストア情報を入力
- 本人確認書類をアップロード
まず、登記謄本を用意し、登記謄本とセラーセントラルに入力する情報が一致するよう、正確に情報を入力してください。ただし、「確認のための電話番号」については、登記されたものに限らず、連絡が取れる番号を入力して問題ありません。
出典:Amazon公式サイト
6.2. 個人事業主の場合
セラーセントラルの登録の際、個人事業主の場合は以下の手続きが必要になります。
- 出品者情報を入力
- クレジットカード情報を入力
- ストア情報を入力
- 本人確認書類のアップロード
法人の場合とは異なり、個人事業主は企業情報の入力は不要です。
7. Amazonセラーセントラルの登録後
Amazonセラーセントラルの登録が完了すると、次に商品の登録と出品を行います。
まず、出品したい商品の情報を作成してAmazonに登録します。他の出品者がすでに同じ商品を登録している場合は、既存のリストに自分の商品を追加します。あなたがその商品の最初または唯一の出品者である場合は、新しい商品情報をAmazonに登録する必要があります。
商品の出品には、UPCやASINなどの製品コードが必要で、これによって商品が一意に識別されます。オリジナル商品やハンドメイド商品で製品コードを持たない場合は、特定のカテゴリーで「製品コード免除申請」を行う必要があります。
承認されると、同じカテゴリー内の他の商品も製品コードなしで出品できるようになります。
また、特定のカテゴリーに属する商品では、出品前にAmazonの出荷許可が必要な場合があります。たとえば、酒類、医薬品、電子製品など、安全性が求められる「制限対象商品」が該当します。これらの商品を出品するには、Amazonに出荷許可を申請し、承認を得る必要があります。
8. Amazonセラーセントラルへのログイン方法
セラーセントラルのログイン方法するためには、出品用アカウントのログインIDとパスワードを用意するだけで簡単にアクセスができます。
セラーセントラルのログイン画面で、登録時に使用したメールアドレスまたは電話番号とパスワードを入力すれば、セラーセントラルにログインできます。
9. Amazonセラーセントラルにログインできない場合の対処法
Amazonセラーセントラルにログインできない場合は、問題の原因を特定し、迅速に対処することが重要です。以下のようなケース別の対処法を試してみてください。
・アカウント停止時の対応方法
・アカウント乗っ取り時の対処法
・ショッピング用アカウントの2段階認証を再設定
以下でケース別の対処法を解説します。
9.1. アカウント停止時の対応方法
Amazonでは、出品者が遵守すべきさまざまな規約やガイドラインが定められています。これらに違反すると、アカウントが停止されるリスクがあります。アカウントが停止されると、セラーセントラルにアクセスできなくなり、ビジネスに大きな影響を及ぼす可能性があります。
もしアカウントが停止された場合、まずはAmazonから送られてくる警告メールを確認しましょう。メールには、アカウント停止の理由と具体的な対処方法が記載されていますので、その指示に従って迅速に問題を解決することが重要です。
適切に対応することで、アカウントの復旧が可能です。日頃から規約を遵守し、問題が発生した場合には迅速に対応することを心がけましょう。
9.2. アカウント乗っ取り時の対処法
もし、Amazonアカウントが停止されていないにもかかわらずログインできない場合、第三者によるアカウント乗っ取りの可能性があります。悪意のある第三者が不正にログインし、パスワードを変更した場合、元のパスワードではアクセスできなくなるため注意が必要です。
まず、IDやパスワードの入力ミス、または社内でのパスワード変更などの原因を確認しましょう。これらが原因でない場合は、すぐにAmazonに問い合わせて、状況の確認と対応を依頼することをおすすめします。迅速な対応が、さらなる被害を防ぐために重要です。
9.3. ショッピング用アカウントの2段階認証を再設定
Amazonの買い物用アカウントで2段階認証を解除するとログインできなくなるため、2段階認証の再設定を行いましょう。
2段階認証を再設定する場合は、以下の2つの認証方法があります。
- スマホでテキストメッセージや音声メッセージを受信する
- 認証アプリで認証コードを受信する
認証アプリを用いる場合は、「Google認証システム」または「Microsoft Authenticator」のアプリをダウンロードしてアカウントを追加しておきましょう。
なお、2段階認証を設定する場所はAmazonのアカウントサービス内の「ログインとセキリュティ」の項目内にあります。
10. Amazonセラーセントラルのログイントラブルを防ぐ方法
Amazonセラーセントラルでログイントラブルが発生した場合、出品者のビジネスに大きな影響を与えてしまう可能性があります。
そのため、ログイントラブルの予防や発生してもすぐに対応できるように事前対策を行うことが大切です。
ログイントラブル対策を行うためには以下が効果的です。
- パスワードを定期的に変える
- パスワードの流用をしない
- ログイン情報の管理を徹底する
10.1. パスワードを定期的に変える
Amazonセラーセントラルのログイントラブルを防ぐためには、パスワードを定期的に変更することが重要です。
3ヶ月や半年など定期的なサイクルでパスワードの更新を行い、再設定する際には過去のパスワードを使わないように注意しましょう。
パスワードを定期的に変えることで、不正アクセスや情報漏洩のリスクを防ぎ、アカウントを守ることにつながります。
また、パスワードを変える際は強度を高く保ち、推測されにくいものを選ぶことが大切です。
10.2. パスワードを流用しない
パスワードは定期的に変更するだけでなく、他のWebサービスで使い回ししないように注意する必要があります。
同じパスワードを複数のWebサイトで使用すると、一つのWebサイトで情報流出が起こった場合に、他のWebサイトにも不正ログインされるリスクがあるためです。
Amazonセラーセントラルで使用するパスワードは、Amazonセラーセントラルのみで使用しましょう。
10.3. ログイン情報の管理を徹底する
Amazonセラーセントラルのログイン情報は、他人と共有しないように適切に管理することが重要です。
例えば、ログイン情報を紙に書いてしまうと、情報漏洩のリスクや乗っ取りのリスクを高めてしまいます。
安全な方法でパスワードを管理し、セキュリティ対策として2段階認証も活用しましょう。
また、複数のアカウントを管理している場合は、それぞれのアカウントごとに異なるパスワードを使用し、情報漏洩を防ぐことも大切です。
11. Amazonセラーセントラルで権限を付与したい場合
Amazonセラーセントラルを利用するにあたって、一部の作業を業務委託するなど、他のユーザーに権限を付与する場合もあります。
ここでは、Amazonセラーセントラルで権限を付与する方法や注意点を解説します。
11.1. Amazonセラーセントラルの権限付与とは
Amazonセラーセントラルの権限付与とは、第三者に対してログイン情報を共有することなくAmazonセラーセントラルへログインをできるようにすることです。
例えば、Amazonで一部の商品の管理を外注したい場合や、社内で分担してAmazon販売を行いたい場合に権限付与を行います。
第三者に付与できる権限の種類は、在庫・価格・注文・ストアデザインの4つで、作業を分担して効率化を図ることが可能です。
同じログイン情報を第三者と共有すると情報漏洩や不正操作のリスクが高まるため、「ユーザー権限機能」を利用するのがよいでしょう。
11.2. Amazonセラーセントラルの権限付与の種類
Amazonセラーセントラルの権限付与では、第三者にどれくらいの権限を付与するかをマスターユーザーが指定できます。
権限の種類 |
権限の内容 |
なし |
・表示も編集もできない ・アカウントを所持するのみ |
表示 |
・該当項目が閲覧できる ・編集はできない |
表示と編集 |
該当項目の表示と編集ができる |
管理 |
該当項目の管理と編集ができる |
第三者にAmazonセラーセントラルの編集や管理を任せたい場合は「管理」、情報共有のみしたい場合は「表示」にするとよいでしょう。
なお、権限の種類は後からいつでも変更することができます。
そのため、「表示」のみにしておいて、後から編集してもらいたいことが出てきたら、その際に「表示と編集」に変更することが可能です。
11.3. Amazonセラーセントラルの権限付与ができる条件
Amazonセラーセントラルの権限付与を行うためには、以下の3つの条件をクリアする必要があります。
- 自身がマスターユーザーである
- Amazonセラーセントラルで出品している
- 大口出品を利用している
マスターユーザーは初回のログインID取得を行ったユーザーのことで、大口出品は出品する商品が多い方向けに設けられている大口出品のプランに加入していることです。
これらの条件を満たすことによって、第三者に対して権限を付与できるようになります。また、権限を付与される側にはメールアドレスが必要です。
11.4. Amazonセラーセントラルの権限を付与する方法
Amazonセラーセントラルの権限付与は、以下の手順で行うことができます。
- Amazonセラーセントラルにログインする
- ページ右上にある歯車(設定)でユーザー権限を選択する
- ユーザー権限を与えたいユーザーの氏名とメールアドレスを入力する
- 招待を選択する
以上の手順を踏むと、ユーザー権限を付与される側にユーザー登録用のURLが届きます。ユーザー権限を付与される側はURLをクリックした後、氏名とパスワードを入力し、アカウントを作成すると完了です。
ここで設定するパスワードは、Amazonセラーセントラルにログインするときに必要な情報で、ユーザー自身で変更することもできます。
11.5. Amazonセラーセントラルの権限を付与する際の注意点
Amazonセラーセントラルの権限を付与する際は、複数のユーザーに権限を付与し、管理が複雑にならないように注意しましょう。
不用意に権限を与えてしまうとセキリュティリスクも高まるため、権限の必要性を十分に検討・判断することが大切です。
また、権限を付与されたユーザーが契約終了や退職した場合、速やかに権限を削除する必要もあります。
定期的に権限設定を見直し、不要な権限がないかどうかをチェックしましょう。
12. Amazonセラーセントラルを解約する場合
Amazonセラーセントラルを解約する場合、どのように手続きを行えばよいのでしょうか。
ここでは、Amazonセラーセントラルを解約する方法を解説します。
12.1. 解約の必要性を検討
Amazonセラーセントラルの解約を考える際、まずは「本当に解約が必要かどうか」を検討しましょう。
Amazonセラーセントラルを解約するとアカウントは元に戻りません。
コストが高くて解約を検討するのであれば、大口出品から小口出品に変更するだけで月額料金は不要になります。
また、Amazon販売を始めたものの、思ったような成果が出ずに解約を検討している場合は、戦略を変えるだけで問題解決する可能性もあります。
このケースであれば、Amazonコンサルティング企業に相談することも方法の一つです。
12.2. 解約の方法
Amazonセラーセントラルの解約は、以下の手順で行うことができます。
- セラーセントラル画面を開く
- ページ右上にある歯車(設定)を選択する
- 出品用アカウント情報を選択する
- アカウント管理を選択する
- アカウントを閉じるを選択する
- フォームに入力してリクエスト送信を選択する
手続きが完了すると、Amazonから「アカウントを解約しました」という連絡が登録していたメールアドレスに届きます。
13. Amazonセラーセントラルを解約する際の事前準備
Amazonセラーセントラルを解約する前には様々な事前準備が必要となるため、効率よく進めましょう。ここでは、Amazonセラーセントラルを解約する際の事前準備を解説します。
13.1. アカウントのダウングレードを行う
Amazonセラーセントラルで大口出品にしている場合は月額料金が発生するため、余分なコストを防ぐためにも「小口出品」にダウングレードしましょう。
アカウントのダウングレードは以下の手順で行うことができます。
- セラーセントラル画面を開く
- 出品用アカウント情報を選択する
- ご利用中のサービスの管理を選択する
- 小口出品に変更を選択する
大口出品から小口出品に変更した後も、システムの都合で1ヵ月の区切りが来るまでは大口出品として運用されるため注意しましょう。
13.2. 出品中の商品の整理を行う
Amazonセラーセントラルのアカウント解約を進める際、まずは出品中の商品を整理していく必要があります。
出品者出荷の商品の出品を停止することで在庫数が0になるため、これにより新しい注文が発生しなくなります。
ただし、FBAを利用している商品に関しては、倉庫から商品を「返送または所有者の放棄依頼」をしなければ手数料が発生します。
返送または所有者の放棄依頼は、以下の方法で手続きを行うことができます。
- セラーセントラル画面を開く
- 在庫メニューを選択する
- FBA在庫管理を選択する
- ステータスのチェックボックスにチェックを入れる
- 選択中の商品を一括変更を選択する
- 返送/所有権の放棄依頼を作成を選択する
後は詳細情報を入力し、最後に「内容を確定」を選択すると手続きが完了となります。
13.3. 購入者に対して適切な対応を行う
Amazonセラーセントラルを解約する際は、スムーズに手続きを進めるためにも、購入者への対応を行いましょう。
注文を受けた商品の発送や予約注文ができていない場合は、これらの商品を発送します。
出品者出荷の注文に返品リクエストがある場合は、返品に関する手続きや返金処理を適切に行いましょう。
FBAを利用している商品においても、最終販売日からAmazonマーケットプレイス保証期間の期間である90日間は待機しておく必要があります。
14. Amazonセラーセントラルを解約する場合の注意点
Amazonセラーセントラルの解約には様々な注意点があります。ここでは、具体的に注意するポイントを解説します。
14.1. 解約するとアカウントは戻らない
Amazonセラーセントラルを解約すると、撤回ができないため注意が必要です。
解約した後に「アカウントを元に戻してほしい」と言っても、アカウントを復活させることはできません。
アカウントが復活できないということは、販売実績やデータの喪失、再出品が困難になるということでもあります。
再度アカウントを開設した際は、アカウントデータが引き継がれないため、0からアカウントを作り直さなければなりません。
購入者からの評価や信頼を得るためには、これまでかけてきた時間以上の時間を要することになります。
取り返しのつかない事態にならないためにも、一時的な気の迷いで判断するのではなく、中長期的な視点で解約を検討することが大切です。
14.2. アカウント残高や手数料の精算を行う
Amazonセラーセントラルを解約する際には、事前にアカウント残高や手数料の清算を行う必要があります。
解約前にアカウント残高を確認し、残高がある場合は引き出し手続きを行いましょう。
Amazonに対して未払いの手数料がある場合は事前に確認し、清算が滞らないように資金を確保しておく必要があります。
手数料の支払いが滞ってしまうと、Amazonセラーセントラルを再開したい場合にアカウントの再登録ができなくなるリスクがあります。
また、解約後にトラブルが発生するリスクもあるため、アカウント残高や手数料に関する書類は手元に保管しておきましょう。
14.3. コストの問題なら小口出品に切り替えて休止する
Amazonセラーセントラルを解約する理由がコストであれば、小口出品に切り替えて休止することも方法の一つです。
小口出品なら毎月のコストがかからず、休止しておけば商品の管理やユーザーの対応も不要となります。
出品の停止は以下の手順で行うことが可能です。
- セラーセントラル画面を開く
- ページ右上にある歯車(設定)を選択する
- 出品用アカウント情報を選択する
- 出品ステータスを選択する
- 休止設定を選択する
- 休止設定の停止中を選択する
- 保存を選択する
休止にしておけばアカウント情報を失うことがなく、再開したいタイミングで再び利用できます。休止期間に特定の制限はなく、出品者は必要に応じて自由に休止できます。
14.4. 解約前にプロに相談して解決する場合もある
Amazonセラーセントラルを解約する理由は様々ですが、内容によってはプロに相談して解決する場合もあります
例えば、売上が思った以上に伸びない場合は経験豊富なプロのノウハウを取り入れるだけでも、状況が改善する場合もあるでしょう。
Amazonは商品を出品するマーケットプレイス型であり、他のECモールとは特徴や形態などが異なります。
プロに相談してアドバイスをもらい、Amazonの事情に合った施策を行うことは効果的です。
また、商品登録などの作業負担が大きい場合、プロに作業を代行してもらうこともできます。
作業負担が減るだけでなく、専門知識を持ったプロの運用代行により、売上アップにつながる可能性もあります。
15. まとめ
本記事では、Amazonセラーセントラルの基本機能や操作方法、アカウントの登録手順、ログイン時の対処法についてご紹介しました。
セラーセントラルは、Amazonでのビジネス成功に欠かせないツールです。これらの情報を参考に、セラーセントラルを効果的に活用して、売上を伸ばし、ビジネスを成長させましょう。セラーセントラルの活用が、Amazonでの成功への第一歩となります。
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監修者 : 田中 謙伍
株式会社GROOVE 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社。出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、マーケティングマネージャーとしてAmazon CPC広告スポンサープロダクトの立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業。立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。
【登録者数 5万人のYouTubeチャンネル】
たなけんのEC大学:https://www.youtube.com/@ec8531
執筆者 : 松岡 孝明
株式会社GROOVE マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。