Amazonグローバルセリングとは?利用するメリットやデメリットを紹介

Amazonで商品を出品している方のなかには、海外のAmazonマーケットプレイスで商品を出している方も少なくありません。

海外マーケットプレイスで商品を出品するのであれば、「Amazonグローバルセリング」がおすすめです。

Amazonグローバルセリングを活用すれば、日本からでも比較的簡単に世界各国のマーケットプレイスに自社の商品を表示させることができ、販路の拡大が目指せます。

この記事では、Amazonグローバルセリングの概要をはじめ、利用するメリットやデメリットなどについて詳しく解説します。

Amazonで既に出品している方やこれから出品しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

 

1. Amazonグローバルセリングとは?


Amazonグローバルセリングは、日本国内の販売者が海外のAmazonマーケットプレイスに商品を出品し、販売することができるサービスです。

このサービスを利用することで、販売者は簡単に越境ECをはじめられます。

Amazonは世界中で信頼されているプラットフォームであり、グローバルセリングを通じて、販売者はアメリカやヨーロッパ、オーストラリアなど、18の国々で商品を販売することが可能です。

このサービスの大きな利点は、複雑な手続きを必要とせずに、海外市場に参入できる点です。

通常、越境ECを行う際には、現地法人の設立や物流網の構築が必要ですが、Amazonグローバルセリングでは、日本のAmazonアカウントを持っていれば、すぐに利用を開始できます。

また、各国のマーケットプレイスのアカウントを統合して管理できるため、運用が非常に効率的であることも特徴の一つです。

Amazonグローバルセリングを利用することで、世界中の数百万の新規顧客に自社商品をアピールできるため、販路の拡大につなげられます。

 

2. Amazonグローバルセリングの料金 


ここでは、Amazonで大口出品をする場合の国別月間登録料を紹介します。

 

2.1. 国別月間登録料

Amazonで大口出品をする場合は、一定の月間登録料を支払わなければなりません。以下は国別の月間登録料の比較表です。

上記からわかるように、国やエリアによって月間登録料が異なります。

ヨーロッパについては、1つのアカウントでヨーロッパ全域のマーケットプレイスが利用できるようになっています。

 

2.2. グローバルセリング利用時の月間登録料

国単位でAmazonのマーケットプレイスに登録する場合は、国ごとに月間登録料を個別に支払わなければなりません。

しかし、Amazonグローバルセリングを利用して出品を行う場合は、上限39.99ドルで各国のマーケットプレイスに出品することが可能です。

グローバルセリング利用時の月間登録料は按分して計算されます。

なお、出品中のAmazonマーケットプレイスの月間登録料合計が月額39.99ドルに満たない場合は、そのままの金額が適用になります。

Amazonグローバルセリングを活用することができれば、毎月の固定費が大きく抑えられるため、越境ECをするのであれば不可欠な要素といえるでしょう。

 

3. Amazonグローバルセリングを利用するメリット


ここでは、Amazonグローバルセリングを利用するメリットを紹介します。

 

3.1. 販路の拡大が目指せる

Amazonグローバルセリングを利用する最大のメリットは、手軽に海外市場に参入できる点です。

Amazonのプラットフォームを通じて、世界中のマーケットプレイスに商品を出品することで、最大で3億人以上のAmazonユーザーにアプローチすることが可能です。

国内市場に依存することがなくなるため、国際的な販路拡大に大きく役立ちます。

また、Amazonの信頼性の高いブランド力を活用することで、海外の消費者にも安心して商品を提供できるため、新たな顧客層の獲得が期待できます。

さらに、現地法人の設立や複雑な手続きが不要で、セラーセントラルの管理画面も使い慣れたものを利用できるため、スムーズに海外展開を進めることができるでしょう。

 

3.2. 各国のアカウントを1つにまとめられる

Amazonグローバルセリングでは、各国の出品用アカウントを1つにまとめて管理することができ、複数の国での販売活動を効率的に行うことが可能です。

具体的には、北米やヨーロッパ、アジア太平洋地域などのマーケットプレイスを統合し、1つのダッシュボードから各国の販売状況を一元管理できるため、時間と手間を大幅に削減できます。

また、国ごとに異なる規制や税務要件を一括で管理することができ、グローバルなビジネス運営をよりシンプルにします。

このような統合管理機能は、Amazonグローバルセリングの大きな魅力の一つであり、国際的な事業展開を考える企業にとって非常に有用です。

 

3.3. 月間登録料の割引が受けられる

Amazonグローバルセリングを利用することで、月間登録料の大幅な割引が受けられます。

通常、各国ごとに異なる登録料がかかりますが、グローバルセリングを活用することで、これらの費用を統合し、最大で月額約39.99ドルに抑えることが可能です。

具体的には、たとえばアメリカやドイツ、日本の3か国でそれぞれ大口出品者として登録すると、通常は合計で130.11米ドル(約18,000円)の登録料がかかります。

しかし、グローバルセリングを利用することで、これらの費用を一括して管理し、コストを大幅に削減することが可能です。

Amazonグローバルセリングを利用することで、企業は国際市場における販売のコストを抑えつつ、効率的に海外展開を進められます。

 

3.4. FBAが利用できる

Amazonグローバルセリングでは、Fulfillment by Amazon(FBA)が利用できます。

FBAを利用することで、各国のFBA倉庫を通じて商品を配送することが可能となり、物流の負担を大幅に軽減することが可能です。

これにより、販売者は商品の在庫管理や配送手続きにかかる時間と労力を削減し、より重要なビジネス活動に集中することができます。

また、FBAを利用することで、カスタマーサポートや返品などの対応も任せられるため、顧客満足度の向上にもつながります。

さらに、FBAを通じて売上金を受け取る際には、Amazonの海外口座送金サービスを利用することで、現地口座を持たなくても対応可能です。

 

3.5. 輸出ツールが充実している

Amazonグローバルセリングは、輸出をサポートするための多彩なツールを提供しています。

これには、各国の規制や税務要件を管理するためのツールや、商品リストを翻訳するための機能が含まれています。

これにより、販売者は各国のマーケットプレイスに適した形で商品を出品し、効率的に販売活動を行うことが可能です。

また、Amazonのプロモーションツールを活用することで、商品の露出を高め、販売促進を図ることもできます。

Amazonが提供する多彩なツールを活用することで、国際市場での競争力を高められます。

 

4. Amazonグローバルセリングを利用するデメリット


Amazonグローバルセリングには多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットもあるため注意が必要です。

ここでは、Amazonグローバルセリングを利用するデメリットを紹介します。

 

4.1. 手間やコストがかかる

Amazonグローバルセリングを利用する際、手間やコストが大きな課題となります。

まず、海外のFBA倉庫に商品を送る必要があり、これに伴う送料や手数料が発生し、国内での発送と比較すると、費用が高額になることが多いです。

また、各国の税制や関税に関する知識も必要であり、各手続きや費用を適切に管理しないと、予期せぬコストが発生するリスクがあります。

さらに、商品ページの作成や管理、顧客対応など、日常的な運営にも時間と労力を要するため、手間を軽減するためには専門スタッフの雇用や外部サービスの利用などの対策が必要です。

 

4.2. 言語の壁がある

Amazonグローバルセリングでは、現地の言語でのサポートが基本です。

商品ページやカスタマーサポートも現地の言語で行う必要があり、言語の壁が大きな障害となる可能性があります。

自動翻訳ツールを利用することも可能ですが、これでは不自然な表現や誤訳が発生するリスクがあり、顧客に誤解を与えることも考えられます。

海外での商品販売を円滑に行うためには、自ら言語を学ぶか、現地の言語を理解するスタッフの配置などの対策が必要です。

特に、カスタマーサポートにおいては、迅速かつ正確な対応が求められるため、言語の壁を克服することは必須といえるでしょう。

 

4.3. 法律や規制に関する知識が必要になる

各国には独自の法律や規制が存在し、Amazonグローバルセリングを行う際にはこれらを遵守しなければなりません。

たとえば、輸入規制や税制、消費者保護法など、国ごとに異なる法律に対応するための知識が求められ、怠った場合は罰金やアカウント停止などのリスクが生じる可能性があります。

各国の法律や規制に関する知識を持つことは、ビジネスの成功に不可欠であり、専門の法律顧問を雇用するか、外部のコンサルタントを利用することが推奨されます。

あらかじめ知識を身につけておけば、法的リスクを最小限に抑え、スムーズなビジネス運営ができるでしょう。

 

5. まとめ

Amazonグローバルセリングは、日本の企業が海外のAmazonマーケットプレイスで商品を販売するためのサービスです・このサービスを活用することで、企業は簡単に国際市場に参入し、売上を拡大することができます。しかし、海外市場で成功するためには、各国の市場特性や消費者のニーズを的確に把握し、適切な戦略を立てることが重要です。

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Amazonグローバルセリングに関するご相談は、是非「株式会社GROOVE」へご相談ください。株式会社GROOVEでは、Amazon専門コンサルとして、Amazonでの販売に関連する戦略の提案から、マーケティング施策の実行、日々の細かなレポーティングにいたるまで、豊富な経験と専門知識を活かしてブランド様のAmazon運用をトータルサポートします。

これまで多くの企業様を支援してきた中で培ってきた勝ちパターンをもとに、ご予算や目標に合わせた商品ページ、画像クリエイティブの作成が可能です。海外における市場調査はもちろん、SEO対策やAmazon広告の運用、商品企画のご要望にも対応しています。どんな些細なことでも、お気軽にお問い合わせください。

 

 


kengotanaka

監修者 : 田中 謙伍
株式会社GROOVE 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社。出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、マーケティングマネージャーとしてAmazon CPC広告スポンサープロダクトの立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。

【登録者数 5万人のYouTubeチャンネル】
たなけんのEC大学:https://www.youtube.com/@ec8531


 


matsuoka

執筆者 : 松岡 孝明
 株式会社GROOVE マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。
現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。



 


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