【全部無駄?】成果に結び付かないAmazon SEO対策 TOP 5を、元Amazon社員が公開します

本記事では「成果に結び付かないAmazon SEO対策 TOP 5」について解説いたします。

こちらのテーマを取り上げた理由は、これまで何千ものAmazon販売者アカウントを分析してきた中で、多くの成功と失敗の事例を確認してきたからです。特に、Amazon SEOは基本的な施策の一つですが、情報が散在しており、多くの販売者が効果のない対策に貴重な時間を費やしている現状があります。

本記事では、Amazon SEOに関する情報を整理し、無駄な対策を明らかにして解説します。無駄な対策を見直すことで、より売上に直結する実践的な施策に時間を費やせるようになるでしょう。Amazon SEOの基本を既に理解している方も、復習の一環としてぜひ最後までお読みいただければ幸いです。

 

 

第5位 検索キーワードを入れまくる

第5位は、検索キーワードを過剰に入れすぎることです。

たとえば、PCモニターのキーワードをカタカナ、ひらがな、英単語などあらゆるバリエーションで入れる行為はおすすめしません。また、ほとんど検索されない「ロングテールキーワード※1」を大量に含めるのも効果的ではありません。その理由は以下の通りです。

※1 ロングテールキーワード
複数のキーワードを組み合わせる形で構成された、検索ボリュームが比較的少ないキーワードのことを指します。

 

| お客様にメリットが無い

過剰なキーワードは商品名や検索キーワードとしてお客様にとって全くメリットがなく、むしろ見づらくなってしまう点です。これにより、ユーザーエクスペリエンスが損なわれる可能性があります。

 

| 他に優先順位がある事に着目できなくなってしまう

細かいキーワード施策に時間をかけすぎると、他の重要なSEO対策に割く時間が減ってしまう点です。すぐに着手できる反面、本当に重要な施策に集中できなくなるリスクがあります。

 

| AIが優秀

Amazonの検索アルゴリズムが非常に優秀であるため、過剰なキーワード設定をしなくても十分にヒットするようになっている点です。むしろ、注力すべきビッグキーワードをしっかりと設定することで、効果的なSEO対策が可能です。

以上の理由から、過剰なキーワードの投入は避け、重要なキーワードに集中することが推奨されます。

 

第4位 変な噂を信じている

第4位は、変な噂を信じていることです。

たとえば、Amazonでベンダー契約にする方がSEOに有利になるとか、セラーアカウントを高額な購入者アカウントとして活用すると検索順位が上がる、テクニカルサポートにお礼を言うと評価が上がるなどの噂があります。これらの噂は全く根拠がなく、信じるべきではありません。

まず、ベンダーの方がSEOに有利というのは誤解です。ベンダーとセラーの契約形態はSEOには直接影響しません。アルゴリズムは平等に適用されており、契約形態だけで検索順位が上がることはありません。ただし、ベンダーの場合、販売実績が高くなる傾向があるため、結果的にSEOに良い影響を与えることがあります。

また、テクニカルサポートにお礼を言うことは社会人として素晴らしい行為ですが、これがSEOに影響を与えることはありません。重要なのは、販売実績や商品レビューの質です。これらの要素がSEOに大きな影響を与えます。

さらに、Amazonではセラーとベンダーのアカウントを同等に扱っています。Amazon.co.jpに卸している商品が高い回転率と販売実績を持つ場合、これがSEOにプラスになることはありますが、それは販売実績に基づくものであり、契約形態そのものが理由ではありません。

つまり、ベンダー契約がSEOに有利であるという噂は誤解です。重要なのは実際の販売実績や顧客対応、そして商品レビューの質です。これらの基本に忠実な取り組みが、長期的なSEOの成功に繋がります。

 

第3位 広告をAmazon SEO対策として使いきれていない

第3位は、広告をAmazon SEO対策として効果的に活用できていないことです。

Amazonの広告は売上を上げるためのものと思われがちですが、実際にはそれだけが目的ではありません。広告をSEO対策の一環として活用するためには、まずAmazonの検索アルゴリズムを理解する必要があります。

 

アルゴリズムが重視する要素は以下の3つです。

  • 販売実績(販売個数と総額)
  • 販売実績が達成された時間軸(直近1週間の売上が長期間よりも重要)
  • 配送条件(Primeバッジがあると有利)

 

これらの要素を踏まえると、Amazonでの検索順位を上げるためには、過去の販売実績が重要となります。広告を通じて得られた売上実績も、SEOに直接影響します。広告の目的は、単に売上を上げることではなく、SEOに好影響を与える実績を作ることです。

広告を使って販売実績を増やすことで、検索順位が上がり、より目立つ位置に商品が表示されます。これがさらに販売実績を押し上げ、好循環を生み出します。

このように、広告は単に利益を上げるためだけでなく、SEOに影響を与える実績を構築するために活用すべきです。たとえ赤字であっても、販売実績を作り、検索順位を向上させることが長期的な成功につながります。

したがって、広告とSEOはセットで考慮する必要があります。Amazonの取り組みにおいて、広告戦略をSEO視点で見直すことが重要です。たとえば、過去1週間の売上と過去半年間の販売実績がSEOに強く影響するため、これらを意識した販売計画と広告戦略を立てることが求められます。

 

第2位 FBAをやってない

第2位は「FBA※2をやっていない」ことです。

Amazonの検索アルゴリズムでは、配送条件が重要な要素の一つです。要するに、リードタイムが短いほど、検索順位が上がりやすくなります。FBAは、Amazonの倉庫から直接商品を配送するサービスであり、これを利用することでリードタイムが短縮され、検索結果にプライムバッジが表示されるため、SEOに有利となります。

「自社の物流が強いためFBAを利用しない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、Amazonにおける物流費は広告費に近いと考えるべきです。FBAを利用することで検索順位が向上するのは、広告費をかけて目立つ位置に商品を表示するのと同じ効果があります。

たとえば、大型商品ではFBAより自社物流の方がコスト面で有利な場合もありますが、わずかなコスト差で検索順位が向上するのであれば、FBAを利用した方が利益を得やすい場合が多いです。

実際、98%から99.9%の商品はFBAを利用した方が長期的にメリットがあります。物流費が多少安い場合でも、FBAを利用することでSEOに直結し、販売実績を上げることができます。配送条件をコントロールすることで、SEO効果を最大化することが重要です。

第3位でも触れましたが、Amazonのアルゴリズムには配送条件が含まれているため、FBAの利用は非常に効果的なSEO対策です。物流費を単なるコストと見るのではなく、SEOへの投資と捉えて、FBAを積極的に活用しましょう。


※2 FBA(Fulfillment by Amazon)
Amazonの倉庫からお客様に商品を届ける、Amazonの物流代行サービスです。

 

第1位 そもそも注力するキーワードが間違っている

第1位は「そもそも注力するキーワードが間違っている」ことです。

Amazon SEO対策において、注力するキーワードの選定が誤っていると効果が期待できないことが多々あります。この点について多くのブランドが誤解しているため、最も重要なポイントとして取り上げました。

たとえば、シャンプーを販売する場合「シャンプー」というビッグキーワードに注力したくなります。しかし、このキーワードには多くの競合が存在し、ベストセラーや大手ブランドがひしめいています。これらのブランドは実績や広告予算も豊富なため、競争は非常に厳しいです。

この問題を解決するための方法は「キーワードをずらす」ことです。つまり、競争の激しいビッグキーワードを避け、ニッチな市場を狙うことが重要です。たとえば「シャンプー」の代わりに「シャンプー アミノ酸」や「シャンプー ノンシリコン」といったミドルキーワードをターゲットにします。

これにより競合が少なく、確実に実績を積み上げることが可能となります。

この戦略を成功させるためには、3C分析「カスタマー」「コンペティター」「カンパニー」を活用します。まず、カスタマー(顧客)のニーズを把握し、その市場におけるコンペティター(競合)の強さを確認します。次に、カンパニー(自社)がその市場で勝てるためのリソースや戦略を整えます。

Amazonの検索アルゴリズムは、キーワードごとに順位を決定します。例えば、「シャンプー」で検索された場合と「シャンプー アミノ酸」で検索された場合では、表示される順序が異なります。そのため、競争が激しいビッグキーワードを避け、ミドルキーワードに注力することが重要です。

具体的には、初期段階で「シャンプー アミノ酸」のようなキーワードに対して広告を集中的に投入し、検索順位を上げる戦略が有効です。これによりSEO対策の効果を最大化し、効率的に販売実績を積み上げることができます。

結論として、注力するキーワードを間違えずに選定し、効果的なマーケティングとSEO対策を行うことが、成功への鍵です。「シャンプー」といったビッグキーワードに多額の予算を投じるのではなく、「シャンプー アミノ酸」のようなニッチなキーワードに焦点を当てることが、後発組のブランドが取るべき正しい戦略です。

 

まとめ

今回の「成果に結び付かない、Amazon SEO対策 TOP 5」をまとめます。

第5位:検索キーワードを入れまくる
キーワードを多く入れすぎることは、効果が薄く見づらくなり、重要な対策が後回しになります。主要なビッグキーワードに注力することが重要です。

第4位:変な噂を信じている
ベンダー契約がSEOに有利になるなどの噂は誤解です。重要なのは販売実績や顧客対応、商品レビューの質でありアルゴリズムは公平に適用されます。

第3位:広告をAmazon SEO対策として使いきれていない
広告は売上を上げるだけでなく、販売実績を作り、SEOに影響する実績を積むためのものです。広告を活用して販売実績を増やし、検索順位を向上させることが重要です。

第2位:FBAをやっていない
FBAを利用することで、配送条件が改善され、SEOに有利になります。物流費をSEOへの投資と考え、FBAを積極的に活用することが推奨されます。

第1位:注力するキーワードが間違っている
競争の激しいビッグキーワードを避け、ニッチな市場を狙うことが重要です。3C分析を活用し、適切なキーワードを選定し、効果的なマーケティングとSEO対策を行うことが成功への鍵です。

これらのポイントを見直し、効果的なAmazon SEO対策を実践することで、売上と顧客満足度の向上を目指しましょう。




◆詳しくはたなけんのEC大学の解説も参考にしてください!

 

【全部無駄?】成果に結び付かないAmazon SEO対策トップ5を、
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