Amazonプライムデーで売り上げを最大化する方法

今回は、Amazonプライムデーの売り上げを最大化する方法について、4つのフェーズに分けて紹介します。プライムデー期間中やその後の売り上げを伸ばすには、事前準備や期間中の施策がきわめて重要です。

プライムデーで成果を上げるには、1〜2ヶ月、時には3ヶ月ほどの期間をかけた準備が必要です。本記事では、セール期間中やその後の売り上げを伸ばした実際の事例を交えながら、Amazonプライムデーの取り組み方を詳しく解説します。

 

 

Amazonプライムデーの本当の目的とは


Amazonプライムデーを乗り切るには、膨大な受注量に対応するための在庫や物流手配など、相当な時間と労力がかかります。それでも販売者がプライムデーに取り組むべき理由は2つあります。

まず1つ目は、もちろん当日の売り上げ最大化です。セール期間中にいかにたくさんの商品を売るかが焦点となります。

そして2つ目が、プライムデー終了後の売り上げのベースを上げることです。実はこれこそがプライムデーに取り組む最大の価値なのです。

これまでセール期間中の売り上げだけを目標にしていたという方は、今後はぜひセール後の売り上げも見据えてプライムデーに取り組んで頂ければと思います。

 

成功事例1

以下、実際にAmazonプライムデー後に売り上げのベースがアップした例を見てみましょう。

how-to-prime-day-1

上記の画像は、あるファッションブランドを持つクライアント様のサポート事例です。グラフは、プライムデー前後の売り上げの推移を表しています。

プライムデー前までは、あるジャケットの商品が1日で7万6千円ほど売れていました。そして、プライムデー期間中は2日間で115万円を売り上げています。しかし、注目したいのがプライムデー後の売り上げです。なんと1日当たり15万4千円になっており、売り上げのベースがプライムデー前の約2倍にまで伸びています。

 

成功事例2

もう1つの事例をご紹介します。

how-to-prime-day-2

こちらのグラフは別のクライアント様の事例で、もともと販売量が多いメーカー企業でした。1日当たりの売り上げは160万円ほどでしたが、プライムデー当日2日間の合計は5,660万円にもなっています。

そしてプライムデー後の1日当たりの平均売り上げは193万円にまで伸びており、単体商品だけでなく全体の売り上げが20%増となりました。

2つの事例で見たように、セール後の売り上げベースを引き上げられることがAmazonプライムデーに取り組むべき本当の理由です。EC企業やメーカー担当者は、セール後の売り上げアップを見据えて準備に取り組みましょう。

 

準備ー4つのフェーズの把握


それでは、Amazonプライムデーの成果を最大化するための取り組みについて、以下4つのフェーズに分けて解説していきます。

  • 商品選定
  • 商品ページ改善
  • 流入最大化
  • SEO維持

how-to-prime-day-3

 

商品選定


Amazonプライムデーに向けて、2~3ヶ月くらい前には準備を始めますセール対象とする商品の選定や在庫確保、値段交渉などをするフェーズです。

 

商品ページ改善


セール当日までの準備期間では、特に商品ページの改善を行います。お金を掛けずにできることを徹底的に前もって準備します。

せっかく広告を打つのであれば一人でも多くの人に買いたいと思わせるようなページにしましょう。セール中はユーザーの購買意欲が高まっているうえ、値下げという大きな後押しもあります

通常価格でも買いたいと思うようなページであれば、購買につながりやすく、広告の費用対効果も高まるでしょう。

以下、商品ページの改善方法を2つのポイントで紹介します。

 

重要なのは「画像選定」

商品ページを作成する上で、売り上げを大きく左右する要素が画像の選定です。Amazonでは白抜きのメイン画像1枚に加え、サブ画像8枚の登録が可能です。

しかし、スマホであればサブ画像は最大6枚までしか表示されません。限られた枚数の中でどのような画像を選定し訴求するか、徹底的にこだわりましょう。

特に重要なのがメイン画像およびサブ画像の1~2枚目です。以下の画像はホームベーカリー製品のサブ画像です。

how-to-prime-day-4

商品のメイン画像を見て興味を持ったユーザーは、サブ画像をクリックします。サブ画像においては、商品の情緒的価値を訴えかけるようなページを作りましょう。

このホームベーカリー製品のもともとのサブ画像では「おいしいパンが焼けます」という訴求をしていました。

しかし、コロナ禍で需要が高まった背景を調査すると、ただ「おいしいパンを食べたい」「外出したくない」といったニーズだけではありませんでした。実は、「みんなで家で楽しくパンを焼いて食べたい」という価値観をもとに購入する方が増えていたのです。

パンのふっくらしている様子よりも、みんなが笑顔になっている様子を描くべきではないかという仮説を立て改善した結果、購入率は1.6倍にまで伸びました。

1年前の商品画像を放ったらかしにしたり、コロナ禍で商品そのもののニーズや使われ方、用途、便益が変わったりしていないでしょうか。マーケットの変化を敏感に察知し、アップデートしていくことが販売者には求められます。

 

小さな改善の積み重ねが大切

画像選定を含め、プライムデーの売り上げを最大化するには小さな改善の積み重ねが重要です。

例えば、商品タイトルや商品情報の表記、メイン画像の影の当て方など細かな改善を繰り返しましょう。大事なことは、何か少しでもアクションすることによって改善が得られるのであれば、それを積み重ねることです。やらなければいけないことが10個あり、1つを改善することで売り上げを1.1倍にできるなら、その積み重ねは大きな成果につながります。

Webマーケティングにおいて、多くの販売者は人や時間などリソースに限りがあります。特に注力していく商品に関しては、小さな改善の積み重ねをやり切ることが重要です。

 

流入の最大化


セール当日の2日間は、商品ページへの流入を最大化させる取り組みが大切です。待っているだけではページを訪問してもらえないため、広告を出しましょう。

セール告知をしている商品であれば、広告を出さなくてもプライムデーセールページが用意されています。ユーザーはセールページを訪れて対象商品を購入してくれますが、その際ほかの商品も通常通り買ってもらえるのです。

プライムデー期間中は、入念な準備をしなくても売り上げ2倍くらいにはなるでしょう。しかし、万全な施策を準備すれば売り上げを10倍に引き上げることも可能です。

重要なのは、セールに出していない商品の対策です。ユーザーの購買意欲は高まっているので、商品を見られる位置に持ってくることが大切です。

 

初日0時の広告出稿

具体的な方法として、セール初日の日付が変わる0時00分から広告を出すのが効果的です。セール期間中の売り上げを左右するのは、初動でどれだけよいポジションが取れるかです。

Amazonでは、検索結果の画面で数商品に対して「ベストセラーバッジ」や「Amazon’s Choice」というラベルが付きます。ラベルが付けば他の商品よりも目立つため、そのポジションをいかに早く取れるかが勝負になります。

 

初動で好位置を確保

初動でよい位置を獲得できれば、プライムデーの期間中も維持できる可能性が高いです。 Amazonでは、売れれば売れるほどさらに売れる仕組みになっています。だからこそ、0時00分から最大出力でいくことが重要だといえるのです。

例えば、普段1万円しか広告予算を掛けない商品でも、その10倍くらいは費用を掛けます。初動でベストセラーのポジションが取れれば、十分な価値があるからです。

しかし、ベストなポジションを見切るタイミングも重要です。例えば、自社が10倍の予算を掛けても、ライバルサイトがさらに上回ってくる可能性があります。

0時00分にセールが開始してから1時間以内には「1位は諦めて2位をキープする」などの判断ができる柔軟な体制が必要です。現代では夜中の勤務は難しいかもしれませんが、プライムデーの日だけは特別勤務体系を組むだけの価値があります。

 

SEO維持


プライムデー後に売り上げのベースを保つには、SEOの維持が大切です。つまり、獲得したベストセラーポジションをキープできるかにかかっています。

プライムデーで築いたポジションをすぐに手放してしまえば、また競合他社とのし烈な競争に巻き込まれるだけです。確実にポジションをキープし、売り上げのベースを引き上げましょう。

 

まとめ


今回は、Amazonプライムデーにおける売り上げを最大化する方法について紹介しました。セール期間中だけでなく、セール後の売り上げベースをいかに引き上げられるかが、プライムデーに取り組む本当の目的だといえます。

本記事で紹介した4つのフェーズに沿って準備を進め、プライムデーの効果を最大限に引き出しましょう。入念な準備をして臨めば、AmazonプライムデーがEC事業拡大の糸口になるはずです。



◆詳しくはたなけんのEC大学の解説も参考にしてください!


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