カスタマージャーニー

Amazonのマーケティングの仕組みを理解する上で大切なことの1つに、「カスタマージャーニー」があります。

カスタマージャーニーは、Amazonにアクセスしたユーザーがどのような経路を辿ってきたのか把握するものです。カスタマージャーニーは商品、及びサービスの販売促進において重要です。カスタマージャーニーで商品やサービスを購入する人物像の設定を行い、その人の行動や思考などを分析して、購入にいたるまでのシナリオを考えます。

なぜ把握する必要があるのか？

カスタマージャーニーの重要性は、Amazonユーザーの60％以上が検索経由で商品に辿り着いていることと関係しています。ちなみに、30％はおすすめ商品欄などを経由し、10％はカテゴリの特集ページやタイムセールなどの同線から商品を購入しています。

Amazonユーザーの多くが検索経由で商品ページへとアクセスしていることを考えると、自社の商品の検索対策をすることがいかに重要であるか理解できるはずです。

ユーザーの行動から見る検索順位の重要性

Amazonユーザーの多くが商品検索結果の1ページ目までしか見ていません。検索結果の2ページ目以降まで見るユーザーは全体の30％しかいないという結果もあります。つまり、Amazonの商品ページの1ページ目までに商品が入っていれば、多く購入してもらえるということです。

しかし、Amazonのユーザー数は月間5,000万人と多く、2ページ目以降を見ている30％は莫大なユーザー数になります。2ページ目以降に商品が掲載されていたからといって、商品を購入してもらえないわけではないでしょう。ちなみに、Googleの商品ページの2ページ目以降を見る人は2％程度しかいないといわれています。

検索順位による優位性

Amazonにおいて、商品検索結果表示位置もユーザーから商品を購入してもらう上で重要になります。

Amazonの商品ページをパソコンで見た場合、1ページに表示される商品の数は24品です。商品が同じ検索結果1ページ目にあったとしても、最下段24位の商品と1位の商品を比較するとクリック率は15.8倍、購入率は48.1倍も違うというデータがあります。

※GROOVE調べ

2位の商品と24位の商品を比べてもクリック率は8.3％、購入率は19.1％の差があります。

また1位と2位の商品はそれぞれ隣り合っていますが、クリック率は2.2倍、購入率に関しては2.5倍の差があるといわれています。

ではなぜ、隣に並んでいる1位と2位の商品に違いが出てしまうのでしょうか？

その1：ベストセラーの獲得

Amazonで売上1位の商品には「ベストセラー」マークが付きます。

Amazonでベストセラーを獲得すると、商品に対するユーザーからの信頼度がアップします。そのため、ユーザーの多くがベストセラー商品をクリックするといわれています。

その2：ベストセラーのメリット

多くのユーザーはベストセラーのマークが付いている商品に対して信頼感を抱き、商品を購入してみようという気持ちになります。

Amazonでベストセラー商品に選ばれた場合のメリットは大きく分けて３つあります。

1. ユーザーにおすすめ商品としてメールで紹介される
2. アフィリエイターを対象にしたサイトで訴求される
3. スマートスピーカー「Alexa」に選ばれる

例えば「Alexa、水買って」と言った際にAlexaが選択する商品は1位から3位の商品であることがほとんどなので、売上トップ3に入るメリットは大きいといえます。

その3：売上促進

Amazonの検索結果では、1位と2位においても売れ行きが大きく変わります。昨日まで2位で1日30個売れていた商品が、1位になることで100個売れたというケースもありました。

2位と1位ではこだわる必要がないようにも思えますが、1位を取ることで売上が確実に伸びるといえるでしょう。

1ページ目の24番目に掲載されている商品について、3位にするのに広告費が10万円かかり、1位にするには30万円の広告費がかかるとします。このような場合、広告費を費やしてでも1位に上げるだけの価値があることはデータを見ても明らかですね。

まとめ

今回は「検索対策がいかに大事か」ということを詳しく説明してきました。

ユーザーの6割以上がAmazonの商品ページに検索経由でアクセスしています。そのため、商品を多く売り、高い売上を出すためには、ユーザーがどのようなキーワードで検索しているのか把握することが重要といえます。

Amazonの商品一覧ページにおいても、商品の並び順を侮ってはいけません。多くのユーザーが「ベストセラー」マークの付いている商品や、トップ3に入っている商品を購入します。

また、商品がベストセラー商品に選ばれることによって、Amazonからユーザーに商品を紹介してもらえるなどといったメリットも得られるため、売れ行きは大きく伸びます。

Amazonで商品を売るためには広告費を費やしたとしても、商品カテゴリで1位を目指すことをおすすめします。