Amazonの検索アルゴリズム解説

今回は、Amazon販売者として知っておきたい、検索アルゴリズムについてご紹介します。


Amazonのアルゴリズムを理解しておくと、販売者として立ち回りやすくなるのでぜひ覚えておいてください。

ただ、検索アルゴリズムはAmazonから公式に公開されている情報ではありませんので、Amazonで働いていた経験や、販売者の推測の集合知という観点から説明していきたいと思います。
※2022年4月現在の情報になります。

 

 


「検索アルゴリズム」の理解がAmazonで検索上位を取る鍵


Amazonの検索アルゴリズムについて押さえておきたいポイントは「ユーザーにとって最良の検索結果を表示するという考えにフォーカスして組まれている」ということです。

Amazonのアルゴリズムは自社の収益を最大化するよりも、ユーザーにとっての最良を目指すものです。Amazonは「どの程度のユーザーが商品に満足しているか」「離脱率はどうか 」といったユーザー目線の情報を重視します。


そのためAmazonを利用する販売者は、Amazonのアルゴリズムの立場に立って考えることで、検索における対策が有利になってくるでしょう。

 

検索順位が決まるロジック(流れ)


Amazonにおける検索順位は、下記の流れで決まると言われています。

  1. インデックスされるための情報を登録
  2. インデックスされた商品をAmazonが抽出
  3. Amazonが商品を評価
  4. 検索結果として表示

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

インデックス


インデックスとは、索引や目次のことです。
商品を検索対象にするには、インデックスの登録に気を付ける必要があります。

amazon-search-algorithm-explanation-1

例えば販売したいバッグがビジネスバッグであり、トートバッグでもあったとします。「ビジネスバッグ」だけでなく、「トートバッグ」というキーワードでもヒットさせたい場合は、Amazonの商品ページ上に「トートバッグ」をキーワードを入れておかないと検索対象になりません。


キーワードを事前に調べ、計算して設定しないと検索にヒットしなくなるので、販売者は注意が必要です。自社の販売する商品について「どういうキーワードだったら、ユーザーが検索してくれるんだろう」と考えて、キーワードの選定を行いましょう。

 

キーワード


Amazonは商品をインデックスにするか否かを、下記によって測定しています。

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※「GROOVE調べ」


オーガニック検索やAmazon内広告では、「タイトル」と「検索キーワード」がインデックス対象になるものとして基本的に重視されています。「箇条書きの説明文」と「商品説明文」は、インデックスされないケースも稀にあるので注意が必要です。

販売者はユーザーに検索してもらいたいキーワードを 「タイトル 」「検索キーワード」中に必ず含める必要があることを覚えておきましょう。


またAmazonの商品ページにユーザーを呼び込む場合、Amazon内で検索対策を行うことも重要ですが、Googleの検索結果からAmazonに誘導できるかどうかもポイントになります。


例えば、就活生がビジネスバッグを初めて購入する際、Google で「ビジネスバッグ はじめて」と検索するでしょう。
そうすると「就活におすすめのビジネスバッグ何選」といったコンテンツマーケティング系の記事が出てきます。

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1ページ目には「Amazonのビジネスバッグはこちら」といったリンクが表示されます。このリンクからも、ユーザーは商品をチェックすることが多くあるでしょう。


販売者は、このような外部検索からの流入も考えなければなりません。その際、GoogleはAmazonの商品ページのタイトルに注目するため、タイトルの設定は非常に重要になります。


一方、検索キーワードは商品ページ上に掲載されるキーワードではないため、Googleは読み取ることができません。しかしいずれにしても、Amazonの検索エンジン、アルゴリズムは「ユーザーにとって最良な検索結果を表示させる」ことを目的に組まれています。そのため商品ページには、商品の正しいキーワードを表示させることを第一に考える必要があるでしょう。

 

評価基準


Amazonの検索一覧に表示される商品の並び順には仕組みがあり、大きく分けて3つあります。

  • 過去実績
  • 時間軸
  • 配送条件

それぞれ説明していきます。


・過去実績

Amazonで検索の上位に表示されるためには、その商品の過去の実績が重要となります。過去の実績の中で特に重要なのが、「どれだけの個数が売れたか」「キーワードに対してどれだけの個数が売れたか」の2つになります。


ビジネスバッグの例を見てみましょう。自社商品、A社とB社があるとします。

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自社商品を「ビジネスバッグ」というキーワードと「その他」として表現した時に、個数が100個で売れたとして、8割は「ビジネスバッグ」というキーワードで売れ、「その他」は20個です。


A社では150個売れたものの、「ビジネスバッグ」というキーワードでは全く売れず「その他」のキーワードでしか売れていません。B社は60個売れていて、全部が「ビジネスバッグ」というキーワードで売れています。

こうした場合、「ビジネスバッグ」と検索した際の表示結果は、自社、B社、A社の順番になります。大きな理由として、AmazonはXというキーワードで検索した結果表示について、「Xというキーワードそのもので過去に売れた実績」を重み付けとして評価していることに関係します。

例えば、Facebookで広告を出し、Googleの検索結果で上位表示になり150個売れるのと、「ビジネスバッグ」というキーワードで、Amazonのオーガニック検索で60個売れているのでは、後者の評価が高くなります。

・時間軸

次に時間軸も大事な要素の一つです。Amazonのアルゴリズムを理解するには、時間軸を1週間単位で捉える必要があります。Amazonで働く人たちは時間軸について「7Daysハーフの法則」という言い方をしています。

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この法則では、売り上げの実績スコアは1週間ごとに半減するイメージで設計されていると考えられています。つまり、1週間でどれほど販売実績を作れるかが、商品をAmazonで販売する上で押さえておくべきポイントです。


新商品キャンペーンを開催する場合、1週間に集中投下してSEOを一気に駆け上がるという方法が有効です。例えば、広告予算が100万円の場合、それを1週間に25万円ずつ使うより、1週間で100万使った方が、後半2週間以降も成果が出ると考えられます。これはECという市場の激しい変化の特性に関係しており、Amazonはユーザーにとって最良な検索結果を出すには、直近の売れ行きを評価するべきだと考えているからです。

・配送条件

最後に配送条件です。Amazonの倉庫から発送される商品(FBA)は、検索一覧表示において優位になります。


FBAを利用すると、プライムマークがつきます。このマークがついている商品の方が検索一覧の前に出やすいということです。一方、販売所の倉庫から発送される商品については、プライムバッチは表示されていません。


販売実績が全く一緒であっても、配送条件によって差が出ます。また、FBAよりも予約注文の方が、配送条件の設定上は優位であるともいわれています。発送条件についてまとめると、予約注文、Amazon直販・FBA、FBM(出品者が発送)の順で条件が良くなります。

 

まとめ


今回は、Amazonの検索アルゴリズムについて解説してきました。Amazonの検索一覧で商品を表示するためには、インデックスを行っていることが前提となります。その上で、Amazonのアルゴリズムは過去の実績(主に販売個数)と時間軸のロジックに加えて、配送条件によっても成り立っています。


アルゴリズムのロジックは絶対的なものではなく、変更されることもあり得ます。しかし、アルゴリズムが変わっても、Amazonは「ユーザーにとって最良の検索結果を表示する」という理念を変えることはないでしょう。ユーザーの立場になって設定を行えば、アルゴリズムのアップデートがあったとしても「SEOが飛んでしまった」といった事態にはならないはずです。


ベストセラーとなった商品に関しては、ユーザーの立場に立っていることがほとんどです。そのため、ユーザー目線を持ちつつ、今回説明した検索アルゴリズムのロジックを試してみてください。


◆詳しくはたなけんのEC大学の解説も参考にしてください!

 

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