“かっこいい動画広告”はAmazonで売れない!? 動画広告作成の3つの注意点

たなけんのEC大学 Amazon中級広告活用

今回は動画広告について解説します。普段ユーザーがYouTubeを視聴する際には、動画広告をよく見ると思いますが、最近ではAmazonやInstagramなどでも動画広告が増えてきています。ユーザーの行動パターンが動画ベースに移行し、ネット通販やD2C企業では、動画を制作して広告配信を行うことがますます増えていくと考えられます。

本記事では、動画広告の作成で失敗する3つの理由について解説します。

①“かっこいい”だけはダメ

②“ワンパターン”だけではダメ

③“動画制作会社に発注”してはダメ

動画広告のディレクション

まとめ

①“かっこいい”だけはダメ

動画広告はテレビCMから始まり、古くは1930年代から存在しています。しかし、現代では消費者はCMを見た後、インターネットやソーシャルメディアで製品やサービスを検索し、比較検討した上で購入することが一般的です。

そのため、単純にかっこいいだけの認知や検索を目的としたCMを、そのままインターネット上で流すのは効果が薄いと言えます。オンラインプラットフォームでの動画広告は、消費者の購買意欲に訴えるクリエイティブが必要です。

②“ワンパターン”だけではダメ

Amazonの動画広告では、ユーザーの検索キーワードに応じて細分化された広告を展開することが重要です。例えば、「シャンプーメンズ」というキーワードで検索された場合は男性向けの特長を、他のキーワードでは成分や特性を強調した広告を作成します。これにより、顧客のニーズに合わせた広告を提供し、購買意欲を高めることができます。

③“動画制作会社に発注”してはダメ

”かっこいい動画広告”はAmazonで売れない!_ 動画広告作成の3つの注意点 (1)

動画は現代のマーケティングにおいて非常に重要な役割を果たしていますが、動画制作会社に依頼する際には注意が必要です。以下に、動画制作会社に依頼してはいけない重要なポイントについて解説します。

1. 無駄に凝りがちな制作

動画制作会社は多くの場合、華やかで派手な動画を制作する傾向があります。しかし、これは必ずしも効果的とは限りません。テレビCMなどを手がけてきた制作会社は、高度なクオリティや認知度を追求する傾向がありますが、オンライン動画広告に必要な要素とは異なる場合があります。そのため、必要以上のコストや制作期間がかかることがあります。

2. 販売に直結しない組織構造

動画広告の目的は販売に直結することですが、制作会社はその視点を持っていないことがあります。販売側の知見や戦略を理解しておらず、効果的な動画広告を制作することが難しい場合があります。制作側に主導権を委ねるのではなく、販売側がディレクションを行うべきです。

3. ディレクションの重要性

動画制作はディレクションが重要です。制作側に任せっぱなしでは、意図しない方向に進んでしまう可能性があります。販売側がしっかりとディレクションを行い、必要な要素を押さえた動画制作を行うことが重要です。

動画広告のディレクション

ディレクションにおいて最も重要なのは、カスタマーレビューの徹底的な分析です。何千件ものレビューを読み込むことで、顧客のニーズや改善点を抽出し、論点を絞ることができます。自社の過去の商品や競合他社の売れ筋商品に対しても同様に適用される重要な手法です。

まとめ

本動画広告の市場は着実に成長しています。動画は静止画広告よりも優れたパフォーマンスを発揮し、その傾向は今後も続くと見られます。しかし、成功するためには継続的なPDCAサイクルが欠かせません。カスタマーレビューの分析やユーザーの心理状況を考慮した広告制作が重要であり、特にAmazonではキーワードごとに広告をカスタマイズすることが効果的です。これらのポイントを押さえつつ、戦略的なアプローチを取ることが成功への近道です。