データ分析で「市場の立ち位置」を明確化。 ベンダーならではの運用ノウハウで成果に貢献。

森永乳業株式会社 様

左:GROOVE コンサルティング事業部 高原 / 右:森永乳業株式会社 松本様

飲料や育児用食品、ヨーグルトなど中心に多くの製品を手掛ける森永乳業様。コンビニエンスストアやスーパーといった店頭では製品を見かけない日がないほどの普及率と、高い認知度を誇ります。ECにおいても、ご依頼当初から一定以上の売上を達成されている状況でした。
そんな森永乳業様が、なぜAmazon運用をGROOVEへご依頼されたのか? 具体的なAmazonでの施策も交えて詳しくご紹介します。

 

成果:多くの商品のデータを効率よく分析し、自社のAmazonでの立ち位置を確立。

- GROOVEのサポートによるこれまでの成果について、率直な感想を教えてください。

やはり自分達だけでは見えてこない、商品ごとの「市場の立ち位置」が明確化されたところは大きかったと思います。弊社の場合、商品を展開しているカテゴリーが多岐にわたり、その分SKUも相当数ありますので、Amazon内での細かい商品の動き、競合の情報、市場全体のマクロな情報といったものは自分達だけで知る術は限られていました。

特にAmazonで結果を出す場合にはスポンサープロダクト広告の運用と合わせて、カテゴリー毎のランキングの状況把握も重要です。1位と2位の企業の距離感であったり、1位になるために何を強化すべきかであったり、GROOVEに市場調査を依頼してから現状と課題が非常に明確化されました。

またAmazonに関して、セラーセントラル関連の情報は、ネットで検索するとそれなりに出てくるのですが、弊社のようなベンダー取引の視点では、情報がほとんど出て来ません。その点、GROOVEAmazon出身者も在籍しているので、ベンダー運用の専門性についても、安心してお任せできていると思います。

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- 森永乳業様の場合、すでに店頭はもちろんECでも高い認知度がある中で、Amazonに力を入れられた理由はどんなところにあったのですか?

Amazonはダイレクトフルフィルメントの仕組みが充実していましたが、直近2年で冷凍・冷蔵温度帯の取り扱いが可能になったことは大きかったですね。

弊社はチルド飲料やチルドヨーグルト、冷菓をはじめ冷凍・冷蔵温度帯の商品群にも強みをもっております。従来Amazonでは常温温度帯の商品の取扱いに留まっておりましたが、冷凍・冷蔵といった温度帯を扱えるベンダー取引の機能を活用できるようになったことは、弊社にとって大きな強みになりうると考えました。

温度帯が扱われる前のAmazonでは、「はぐくみ」や「チルミル」といった粉ミルクが人気でした。これは他社でも近い傾向だと思いますが、売れる商品の特徴は「常温で保管しやすく、且つ重くてかさ張るもの」がまとめ買いされていた印象です。

そこに温度帯の商品が加わったことで、弊社の売れ筋であるチルド飲料や冷菓なども売れるようになり、売上の伸長に繋がりました。

EC事業はコロナ禍を経て上り調子という所も多いとは思いますが、日本国内では当然人口の減少なども影響していずれは頭打ちするであろうと思います。売上の鈍化が始まる前に、カテゴリー拡大の種まきを進めていくには、単に取扱い商品を増やすだけでなく細かな知見や施策が、後々競合との大きな差に繋がっていくのではないかと考えました。

 

 

課題と挑戦:下がっていたROASを改善し、多数のSKUをカテゴリー1位へ。

- GROOVEにご依頼いただいたきっかけはどんなところにありましたか?

チルドや冷凍温度帯の商品群の取扱いに伴い、より細かくひとつひとつの商品に向き合うために広告運用・分析の知見を持つ外部代理店の協力を視野に検討しました。

GROOVEにAmazon運用のサポートを依頼するにあたって、他の代理店からもいくつかお話を伺いました。その中でやはりポイントになったのは、「ベンダー」の立ち位置で具体的な施策も対応できる代理店というのは実は少なかったということです。当時は他の代理店にディスプレイ広告を任せていたこともあったのですが、ROAS(※Return On Advertising Spendの略。「広告の費用対効果」)が1/3まで下がってしまい更なるテコ入れの必要性がありました。

元々GROOVE代表の田中謙伍氏の「たなけんのEC大学」も見ていて、非常に知見が豊富な方だと思っていました。田中氏をはじめ、Amazon出身者が多数在籍するGROOVEは、ベンダー取引としての運用にも精通されていたので、そんなにハードルを感じることなくご依頼できたと思います。その後、ROASは2倍の数値に回復しトップラインの拡大にもつながったので、専門性の高い代理店に頼むことの重要性は感じましたね。

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- ご契約後は、どんな施策から進められたんですか?

商品数が多いので、それぞれの商品の市場分析を進めてもらいながら、広告の運用改善をメインに考えてもらいました。当初、顕在層にむけては「スポンサープロダクト広告」を中心に出稿しており、「スポンサーディスプレイ広告」の勝ち筋は見えていませんでした。

新製品を市場により認知・定着させていく上では、ディスプレイ広告の改善は重要で、その点にも協力いただきました。お陰様で現在ではディスプレイ広告も新規のお客様にアプローチできる重要な手段になっています。

また、Amazonの仕様は細かいアップデートが多く、数週に1度は仕様が変わっているような状況です。限られた人員で常時それを把握していくのは難しいのが実情です。GROOVEに聞けば市場分析だけでなく細かい仕様変更まで把握できるのはメリットですよね。本当によくAmazonを研究されているなと感じました。

- そういったメインの施策以外に、副次的に効果を感じたことはありましたか?

Amazonのレビュー分析をしていただくことで、意外なお客様のインサイトがわかることがありましたね。例えば、「森永ココア」は価格や味を気に入っていただいているのかな、と思っていたのですが、実は「容器形状(容量)」が決め手になっているという傾向がわかりました。

他にもECの面白い事象で、大容量商品や業務用商品など我々が注目しきれていなかった商品がも売れることがありました。例えば業務用脱脂粉乳をどのような使い方をしているのかレビューを調べると、牛乳より安いから「コスパがいい」といってご購入いただいている生活者の方もいらっしゃいます。

このように商品ごとに細かく見ていくと、弊社にお寄せいただくお客様の声や、コールセンターの声とはまた違う角度での情報が手に入りました。

- GROOVEと継続してお付き合いいただく中での、印象はどうですか?

GROOVEとの今後の取り組み強化という観点でいえば、広告の運用単体の観点では一定の満足感はあるので、次は「広告の効果」を最大化するために「クリエイティブ」、「商品ページの構成」、「セール」、「クーポン」といったそれぞれの要素が、どのように寄与しているのか分析・実行していただきたいと考えています。

また、これは他社にも共通することですが、コンサルティングの分野は、担当者によってスピードや対応に差が生じやすい部分だと思います。その点、現在担当してくれている高原さんはキャッチアップも早く、ご提案の内容にも満足しています。

Amazonでの動向だけでなく、オフラインでも店頭の棚をチェックしてECの拡売について考えてくれたり、自身の子育て経験から商品の訴求について考えてくれたりと、フラットな立場からご提案いただけるのはありがたく感じています。

店舗とECは離れているようでリンクしていて、店頭のセールの時期や並べ方でECの売れ行きにも影響があったりします。どの時期に広告に力をいれるかなどが見えてくることもあります。そういった対応というかマインドが、もし担当者が変わったとしてもGROOVEの中でしっかりと引き継がれていたら嬉しいですよね。

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未来への展望:広告の効果を最大化することで、ブランディングはもちろん市場の発展も実現。

- これまでの成果を土台として、これからの展望などはありますか?

弊社としてはECだけを伸ばしていくというより、リアルの店舗と合わせて伸ばしていくことが重要であると考えています。広告の効果の最大化というのは、売上はもちろんブランディングや市場拡大も実現するものでありたいですよね。

弊社では飲料しかり、サプリしかり、介護食品しかり、毎年新製品もたくさん出てきますので、それらがAmazonの各カテゴリーで1位を取ることで、商品認知度をあげるのはもちろん、会社自体のブランディングにつなげていければと考えています。

また、5年後10年後先を見据えた時、やはりAmazonはECの成長ドライバーと成りうる重要なビジネスパートナーです。ECプラットフォーマーとしては楽天市場をはじめ、アスクル、ロハコとまだまだ多くの販売機会があります。施策として「何が良かったか」という成功事例を積み重ね、EC事業全体で市場拡大を図っていきたいと考えています。

例えば商品ページの変更、サムネイル画像の変更がどのような結果に寄与したのか、全部をさらうのは大変だとは思いますが、しっかり再現性のある形で検証していくことで、横軸での拡大に繋げていきたいですね。

 

 

編集後記:ベンダー取引だからこそのメリットを活用し、広告の運用だけでなく、データ分析+クリエイティブで更なる貢献を。

今後も広告運用で成果を出すのは大前提として、GROOVEが得意とするデータ分析+クリエイティブにより、積極的なご提案で売上に貢献していきたいと思います。

情報量が少ないベンダー取引の運用について、具体的なノウハウが欲しい、といった企業担当者様は、ぜひGROOVEにお声がけください。


 

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