独自の路線でEC事業を成長させた企業が、EC運営のプロと伴走して見つけた新たな視座とは?

株式会社八宝商会 様

左から:株式会社八宝商会 湯浅様/GROOVE コンサルティング事業部 奥村/株式会社八宝商会 東様/岩崎様

様々な食品メーカーを顧客とし、卸売業者を介した食品添加物の提供を本業としている株式会社八宝商会様。半世紀以上に渡り培ってきた経験を強みとして、「自分が飲みたいプロテイン」をコンセプトとしたプロテイン&スポーツサプリメントのブランド「LIMITEST(リミテスト)」を展開されています。

GROOVEでは、LIMITESTのAmazon運用と楽天市場の運用をサポートさせていただいています。食品添加物を取り扱う商社が、なぜ「香料、保存料、着色料、人工甘味料不使用」という製品を生み出したのか、そしてどのように事業を成長させてきたのか。今回はその内側をご紹介いたします。



新たな挑戦:なぜ食品添加物の商社が、プロテインブランドを立ち上げたのか?

- 八宝商会様がEC事業を始められたきっかけは何ですか?

当社が「LIMITEST」というプロテインブランドを立ち上げ、EC事業を開始したのは今から7年前になります。その当時は「プロテイン」で検索しても、大手メーカーと小規模ブランドの数社だけしか表示されないような状態でした。

そんな中、当社には食品添加物に限らず、プロテインに必要な原材料が安く調達できる環境があり、自社内で製造できる設備を持っていたので「価格面」でも勝負できると考えていました。

さらに、当社の代表が当時から「筋トレ好き」だったので、お付き合いのあるトレーナーの方々から「プロテインに無駄なものを入れる必要がないよね。」という声を拾ってきたのです。

これについてはもちろん、あくまで「一部の方の声」だとは理解していました。しかし、食品添加物を取り扱う商社が、あえて「人工甘味料などの添加物を使用しない」というコンセプトで、商品を製造・販売するという「意外性」が、むしろアピールポイントになるのでは?と考えたのです。

- 食品添加物を扱う商社が、あえて「添加物不使用」の製品を作ったのですね。

そうですね。今でこそ「人工甘味料不使用」といったキーワードは、プロテイン業界では一般的になっていますが、当時としては斬新なコンセプトだったと思います。だからこそ、大手メーカーの製品と差別化することができました。

- 他にも商社として、プロテインを製造・販売した目的はあったのでしょうか?

実は、当時考えていた最終的な目的は「プロテインのOEM受注」にありました。前述の通り、当社代表の「筋トレつながり」で、ジムのトレーナーたちの中に「自身の顧客にオリジナルのプロテインを提供したい」といったニーズがあることをつかんでいました。これはパーソナルジムだけでなく整体院でも需要があるなと思い、「小ロットでのオリジナルプロテイン製造」が、新たな事業として見込めると考えたのです。

そのために、LIMITESTというブランドをOEM受注の「広告塔」として活用することで、既存の取引先を中心に、「八宝商会に頼めばオリジナルのプロテインブランドが作れる」ということを伝えて行きました。

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- 現在では工場も新設されたので、この狙いは大成功ということですね。

はい。おかげさまで「原料調達」と「自社製造」という強みを生かし、ブランド自体も順調に成長することができました。また以前の工場は規模が小さく、小ロット製造しかできなかったのですが、逆にその環境が、配合に関する知見を深めることに繋がりました。これも成功の要因だと思います。
自社ブランドの成長とともに、配合に関する知見も蓄積され、OEMでの受注も増えていきました。そのため3年前に新工場を設立し、事業を拡大している状態です。





成果と変化:外部パートナーのデータと知見により高められた視座

- 事業の成長期に、GROOVEとご契約いただいた経緯はなんでしょうか?

当社では、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピング、といった主要ECモールで展開をスタートし、2年ほど前には自社ECサイトも立ち上げました。それぞれ順調に売上は伸ばしていたのですが、やはりプロテイン市場の大幅な成長に合わせて、競合ブランドが続々と参入してきたことに対する危機感は高まってきました。

また、広告も含めたECモールの運用について、それまでの当社の方針として全て社内で回していたので、「これまで以上に売上を上げるには何が必要か?」と考えた時に、リソースも含めて限界を感じ始めていました。

そんな中、YouTubeで情報収集していたところ、GROOVEの田中代表が運営している「たなけんのEC大学」を発見したのです。動画を何本も見ていくうちに、「話も具体的で、スゥーっと入ってくるし、これは面白いぞ!」となって、その後、GROOVEのAmazon運用セミナーにも参加させてもらいました。

特に広告運用について「費用を垂れ流しているんではないか?」や「ROASの数値もなかなか上がってこない、、、」という悩みがあったので、セミナー参加後にGROOVEへアポイントを取りました。

当時からGROOVEはプロテインのカテゴリーにおいて大手企業のサポートもしていたので、正直なところ多少の不安はあったのですが、他社とは規模感も違うので「当社に合った提案」をしてくれるのではないか、という期待の方が大きく、契約することにしました。

limitest.jp

- GROOVEによるAmazon運用で得られた一番の成果は何でしょうか?

一番の成果は、やはり広告運用ですね。当社の担当である奥村さんが「LIMITEST」のことをまるで自身のブランドのように、しっかりと考えて、調べて、提案してくれています。

結果として、2023年の4月から運用をお任せした3ヶ月後には、月の売上が昨年対比で120〜150%という数字を示すようになりました。

また単に広告を運用するだけでなく、LPでの伝え方や見せ方、Amazonでの細かな設定まで、とにかく実績に伴う幅広い知識で提案をしてくれています。こちらからの質問に対してもレスポンスが早く、すぐに教えてくれるので安心感が違いますね。

それまではAmazonの登録や設定について「これは誰に聞けば教えてくれるの?」という点が大きな悩みでした。もちろん各ECモールには当社の担当者がいますし、ネットで調べる方法もあるのですが、やはり「これでOK!」と感じることができなかったのです。

しかしGROOVEに聞くと、どんな質問でもすぐに答えてくれて、分からないことは調べてくれて、それをデータの形でレポートしてくれる。これは本当にありがたいなと感じています。

- GROOVEとの取り組みによる、新たな発見はあったでしょうか?

新たな発見、というよりも「変化」ですかね。これは大きく2つあって、一つは在庫管理に対する考え方です。

先ほどお話したGROOVEのレポートが、数値の推移だけでなく、重要なKPIについて「〇〇対比」といった数値もしっかりと記載されているので、ミーティングの際に明確に検証することができます。

このレポートによる検証を行う前は、自社製造だからこそ製造の発注やセールに合わせた在庫確保などは肌感覚に頼っていたと思います。しかしGROOVEのレポートにより新規とリピートの違いも見えるようになったので、根拠を持って商品を持つことができるようになりました。

そのため、担当の奥村さんとミーティングした後は、いつも工場長の湯浅のところへ直行して、製造計画について相談するようになりました。

もう一つの変化は、ブランド運営に関する「視座が高まった」という点ですね。

具体的には、競合ブランドの動向や、自社の商品開発に対する考え方が変わってきたことです。特にマーケティングという観点での視野が広がったと感じています。以前は競合ブランドについて、価格や成分というポイントしか追っていなかったのですが、今では「売り方」についてもチェックしています。

例えば、セール時のアクションやクーポンの使い方など「たぶんこういう意図を持ってやっているのかな?」と感じられるようになりました。これはGROOVEとのミーティングの中から得られる情報や提案から得られた効果だと思います。

また、商品開発についても変化がありましたね。当社は本業が商社なので、そもそも原料選定の自由度が高いのですが、GROOVEから得られるレビュー分析や検索キーワードのトレンドなどからヒントを得て、取引先である原料メーカーに対して「こういう原料の取扱いはありますか?」といった問い合わせをすることが増えてきました。こうした動きにより、商品開発において、自社の強みを更に活かすことができると感じています。

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未来への展望:新しいターゲットに向けた、新しい商品を生み出したい

- LIMITESTブランドは、今後どのような成長を目指しているのでしょうか?

ご存知の通り、プロテインの市場は成長に鈍化が見られ、レッドオーシャン化の傾向にあると思います。特にメーカー視点では「新規顧客の獲得」が年々難しくなってきている。これまで当社の優位性の一つであった「コストパフォーマンス」だけでは、大手の価格戦略に勝てないケースも出てくると思います。

そのため、プロテインという商品自体の価値について、ボディメイクだけではなく、運動後のリカバリーや栄養管理といった利用価値をしっかりと伝えて行きたい。この点については、自社サイトのコンテンツやSNSを通して、今後も積極的に情報発信を行っていく必要があると感じています。

いずれにしても、今後はこれまで以上に「新商品の投入」が重要になってくると考えています。既存のターゲット層に固執せず、新たなターゲットに向けた、新しい価値の新商品を送り出さないといけない。

メーカーとして、自社工場の設備を生かした商品はもちろんですが、同時に現時点では自社工場で作れない商品であっても、視野を広げて挑戦していきたいと考えています。もちろんGROOVEには、新しい挑戦の中で、得意分野である市場調査などで、ぜひ協力してもらいたいと思います。

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編集後記:より多くの販売機会を導き出す、ECモール横断型の運用支援

今回ご紹介した八宝商会様では、GROOVEにてAmazon運用支援と合わせて、新たに楽天での運用もサポートさせていただいております。

同じECモールでも、Amazonと楽天では顧客層の違いだけではなく、セールやポイント施策など様々な違いがあります。そのため、LIMITESTブランドが目指す、新たな商品開発やターゲット選定においても、異なるアプローチが必要になると考えています。

また、2つのモールから得られる豊富なデータを掛け合わせることで、Amazon運用だけでは見出すことができなかった、より多くの販売機会を導き出すことが可能になるはずです。

この記事を読んで、ご自身のビジネスにもEC運用のプロによる実績と経験を取り入れたいと感じていただけた方はぜひGROOVEにお声がけください。売上や広告運用実績だけではなく、レビューやキーワード分析など、幅広い視点で貴社のビジネスを成長させる方法を一緒に考えましょう。




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