AmazonのASIN(エーシン)とは?必要なシーンや確認方法を紹介
Amazonで商品を出品する際、避けて通れないのが「ASIN(エーシン)」です。
この10桁の英数字コードは、Amazonの巨大な商品データベースを支える基盤であり、出品者にとって必須の知識となっています。
ASINは多岐にわたるシーンで活用されており、効率的な在庫管理や注文追跡、顧客満足度の向上にも貢献します。
この記事では、ASINの概要や種類、必要なシーンや確認方法、取得方法などについて詳しく解説します。
1.ASIN(エーシン)の基本知識
ASIN(エーシン)は、Amazon Standard Identification Numberの略称で、Amazonが独自に開発した商品識別コードです。
このコードは、Amazonで販売されるすべての商品に割り当てられる10桁の英数字から構成されています。
ASINは、Amazonの膨大な商品カタログを効率的に管理し、顧客に使いやすいショッピング環境を提供するための重要な要素です。
例えば、顧客がASINを使って商品を検索すると、該当する商品ページに直接アクセスできるため、商品を素早く見つけられます。また、出品者にとっても、ASINを使用することで商品の登録ミスを防ぎ、正確な出品管理が可能になります。
1.1 SKUとの違い
ASINとSKU(Stock Keeping Unit)は、どちらも商品を識別するためのコードですが、その性質と用途に大きな違いがあります。
ASINはAmazonが自動的に割り振る商品コードであり、Amazonのシステム内で商品を一意に識別するために使用されます。すべての商品ページに固有のASINが設定されており、これによってAmazonは世界中の膨大な商品を重複なく管理できます。
一方、SKUは出品者自身が設定する商品コードです。SKUは出品者が自社の在庫管理や商品追跡のために使用する任意のコードであり、Amazonのシステムとは直接関係ありません。
1.2 ISBNとの違い
ASINとISBN(International Standard Book Number)は、どちらも商品を識別するためのコードですが、その適用範囲と管理方法に違いがあります。
ASINはAmazon独自の商品識別コードであり、書籍以外のすべての商品に適用されます。一方、ISBNは国際的に標準化された図書番号システムで、主に書籍や電子出版物に使用されるケースが多いです。
ISBNは10桁または13桁の番号で構成され(2007年1月以降は13桁)、出版国や出版社、書名を特定する固有番号として機能します。
Amazonのカタログシステムでは、書籍の場合、ASINの代わりにISBNが使用されます。書籍の商品ページでは、ISBNがASINと同じ役割を果たし、商品の識別や検索に使用することが可能です。
2.ASINの種類
ここでは、ASINの種類と特徴について解説します。
2.1 親ASIN
親ASINは、Amazonの商品管理システムにおいて重要な役割を果たす識別コードです。複数のバリエーションを持つ商品グループを表すために使用され、関連する子ASINをまとめる機能を持っています。
親ASINの主な特徴は、商品の基本的な情報や共通の特徴を提供することです。例えば、Tシャツの商品ページでは、デザインや素材といった共通の情報が親ASINに紐づけられ、顧客は商品の全体像を把握しやすくなります。
親ASINは通常、在庫や価格情報を直接含みません。代わりに、各バリエーションに個別の在庫と価格情報が設定されます。サイズや色などの違いに応じて柔軟な在庫管理や価格設定が可能です。
2.2 子ASIN
子ASINは、1つの商品に複数のバリエーションが存在する場合に、各バリエーションごとに割り当てられるASINコードを指します。
例えば、Tシャツの商品ページでサイズがS・M・Lの3つが販売されている場合、各サイズに対して個別の子ASINが付与されます。
子ASINの主な特徴は、特定のバリエーションに関する詳細情報を提供することです。これには、そのバリエーション固有の在庫状況や価格情報が含まれます。顧客は子ASINを選択することで、特定のバリエーションを直接購入することが可能です。
なお、商品にバリエーションがない場合、親ASINと子ASINは同一のコードになります。
3.ASINが必要なシーン
ASINは商品検索だけではなく、さまざまなシーンで必要になります。ここでは、ASINが必要なシーンを3つ紹介します。
3.1 商品を検索するとき
ASINは、Amazonで商品を効率的に検索する際に非常に有用なツールです。商品名やキーワードでの検索では、類似商品や同名商品が多数表示されることがあり、目的の商品を見つけるのに時間がかかる場合があります。
しかし、ASINを使用すれば、特定の商品を迅速かつ正確に見つけることが可能です。
ASINをAmazonの検索バーに直接入力することで、該当する商品ページに即座にアクセスできます。これは、商品の詳細情報やレビューを確認したい場合に特に便利です。
また、ASINを使用した検索は、Amazonだけではなく、Google等の一般的な検索エンジンでも有効です。わざわざAmazonのページを開かなくても、目的の商品情報にアクセスできるため、時間の節約になります。
3.2 商品の出品管理をするとき
ASINを活用することで、商品の登録や在庫管理を効率化させることが可能です。
商品を出品する際、ASINを使用することで、商品の登録間違いを防止できます。各商品に固有のASINが割り振られており、出品者は確実に正しい商品を登録できるため、同じような商品や複数のバリエーションがある場合に有用です。
また、ASINは在庫管理にも欠かせません。商品ごとに割り当てられたASINを使用することで、出品者は各商品の在庫状況を正確に追跡し、適切な在庫レベルを維持できます。在庫切れや過剰在庫のリスクが軽減されるため、効率的な在庫管理ができるでしょう。
さらに、各商品のASINを通じて、売上データや顧客レビューなどの情報を簡単に収集・分析できるため、販売戦略の最適化に役立ちます。
3.3 Amazon広告のターゲティング設定をするとき
Amazon広告の商品ターゲティングを行う際にASINは欠かせません。
商品ターゲティングとは、特定の商品や商品カテゴリーに広告を表示させる手法で、競合商品や関連商品のページに自社の商品広告を表示させられます。
ASINを使用することで、競合他社の商品ページや類似商品のページに自社の広告を表示させることが可能です。
例えば、自社商品と比較して優位性のあるASINを指定することで、効果的な広告配信ができるようになります。また、カテゴリーターゲティングとASINターゲティングを組み合わせることで、より精緻なターゲティングを行うこともできます。
ASINを活用したターゲティングは、Amazon広告の効果を最大化するための重要な戦略といえるでしょう。
4.ASINを確認する方法
ここでは、ASINを確認する方法を2つ紹介します。
4.1 商品ページから確認する方法
ASINを商品ページから確認する方法は非常に簡単です。
まず、Amazonの商品ページにアクセスし、商品の説明や画像が表示されている部分までスクロールしましょう。「商品情報」または「登録情報」というセクション内に、ASINが明確に記載されています。
パソコンの場合は、商品ページを下にスクロールすると「登録情報」という欄が見つかります。そこにASINが表示されているため、簡単にコピーして利用することが可能です。
スマートフォンの場合は、商品ページを下にスクロールし、「詳細」と書かれた商品情報の欄をタップすることで、商品情報の詳細ページが開くため、そこでASINを確認しましょう。
ASINを使用することで、特定の商品に直接アクセスできるため、ベンチマークしている商品のチェックなどにも便利です。
4.2 商品ページのURLから確認する方法
ASINは、商品ページのURLから確認することも可能です。この方法は、PCやスマートフォンなど、どのデバイスからでも利用可能で、特別なツールや知識も必要ありません。
まず、確認したい商品のAmazonページを開き、ブラウザのアドレスバーに表示されているURLを確認しましょう。
通常、AmazonのURLには「dp/」という文字列が含まれており、その直後に10桁の英数字が続きます。この10桁の英数字がASINです。
注意点として、商品にカラーやサイズなどのバリエーションがある場合、それぞれに異なるASINが割り当てられていることがあります。バリエーションを選択すると、URLのASINも切り替わるため、確認する際は注意が必要です。
5.ASINを取得する方法
ASINを取得する方法は、新規商品の出品か既存商品への出品かによって異なります。
新規商品の場合、Amazonセラーセントラルにログインし、「商品登録」から必要な情報を入力すると、自動的にASINが割り当てられます。この過程で、商品名、価格、在庫数、商品説明など、詳細な情報を提供するようにしましょう。
既存商品の場合は、商品検索を行い、該当する商品を選択して出品することで、その商品のASINを使用できます。
また、複数のASINを一括で取得したい場合は、Amazonセラーセントラルのレポート機能や専用のサードパーティツールを利用する方法があります。
これらのツールを使用すると、大量の商品のASINを効率的に取得できるため、大規模な在庫管理や競合分析に役立つはずです。
6.まとめ
ASINは商品の登録や検索だけでなく、広告のターゲティングにまで利用されます。ASINそれ自体で売上が伸びることにつながるわけではありませんが、Amazonに出品する以上必ず理解しておかなければならないものです。
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GROOVEは、Amazonに特化したD2C支援会社として、2015年の創業以来、累計100社を超えるメーカー企業のAmazon事業をサポートしてきました。
Amazon出身者が多数在籍しており、Amazonの考え方や社員の行動パターンを熟知しています。ASINの効果的な活用はもちろん、商品企画や販売戦略、運用など、Amazonビジネス全体の最適化を一気通貫で支援することが可能です。
ASINの活用方法に不安がある方やAmazonで成功を収めたいと考えている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
監修者 : 田中 謙伍
株式会社GROOVE 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社。出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、マーケティングマネージャーとしてAmazon CPC広告スポンサープロダクトの立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業。立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。
【登録者数 5万人のYouTubeチャンネル】
たなけんのEC大学:https://www.youtube.com/@ec8531
執筆者 : 松岡 孝明
株式会社GROOVE マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。