楽天RMSとは?導入するメリットやデメリットを紹介

楽天市場に店舗を出店するにあたって、欠かせないシステムが『楽天RMS』です。

楽天RMSを使いこなすことは売上にも直結するため、正しい知識を身に付けて利用することが大切です。

楽天市場に出店を考えている方のなかには、「楽天RMSってなに?」「どんなメリットがあるの?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、楽天RMSの概要をはじめ、導入するメリットやデメリットなどについて詳しく解説します。

 

1. 楽天RMSの概要


楽天RMS(Rakuten Merchant Server)は、楽天市場での店舗運営を効率的に行うための統合システムです。

店舗構築や受注管理、データ分析やメール配信といった基本機能を備えており、ネットショップの円滑な運営をサポートします。

楽天市場に出店することで、楽天の豊富な集客力を活用でき、売上アップを目指すことが可能です。RMSはブラウザ上で操作できるため、インターネットが利用できる環境であれば、どこでも使用できる利便性があります。

初心者でも直感的に操作できる設計がされており、専門知識がなくても簡単にショップページを作成できます。

ここからは、楽天RMSの特徴ともいえる基本機能と便利機能について解説します。

 

1.1. 基本機能

楽天RMSには、以下の基本機能が備わっています。

  • 店舗構築(R-Storefront)
  • 受注管理(R-Backoffice)
  • データ分析(R-Karte)
  • メール配信(R-Mail)

店舗構築(R-Storefront)では、HTMLやCSSの専門知識がなくても、簡単にショップページを作成し、商品を表示することができます。

次に、受注管理(R-Backoffice)では、注文の受付から発送までのプロセスを一元管理し、効率的に対応することが可能です。

また、データ分析(R-Karte)を利用することで、アクセス数や転換率などのデータを分析し、マーケティング施策の効果を測定できます。

さらに、メール配信(R-Mail)を活用すれば、顧客に向けてセール情報や新商品情報を配信し、顧客とのコミュニケーションを強化することも可能です。

 

 

1.2. 便利機能

楽天RMSには基本機能に加えて、店舗運営をさらに効率化するための便利機能も多数備わっています。

たとえば、画像管理機能では商品画像のサイズ変更や一括登録・削除が簡単に行え、異なるプラットフォームやキャンペーンに迅速に対応できます。

また、商品一括登録サービスでは、多数の商品をCSVデータから一括で編集・登録することが可能です。季節商品やセールアイテムの追加・削除が容易になり、運営の手間を大幅に削減できます。

さらに、楽天RMSは受発注や配送関連データの抽出もスムーズに行えるため、在庫管理や配送スケジュールの最適化にも寄与します。

これらの便利機能を活用することで、日々の店舗運営がよりスムーズに進み、ビジネスの成長につながるはずです。

 

2. 楽天RMSを導入するメリット


楽天RMSを導入することで、店舗運営の効率化や売上アップにつながるさまざまなメリットを享受できます。

ここでは、楽天RMSを導入するメリットを5つ紹介します。

 

2.1. 楽天市場の集客力を活用できる

楽天市場は、日本国内で非常に高い認知度と利用者数を誇るECプラットフォームです。楽天RMSを利用することで、店舗は楽天市場の集客力を最大限に活用することができます。

楽天市場には、日々多くの消費者が訪れ、商品を検索・購入しています。この巨大なマーケットに自店舗の商品を掲載することができれば、自然と多くのユーザーにリーチすることが可能です。

また、楽天市場はSEO対策がしっかりと施されているため、検索エンジンからの流入も期待できます。

特に、楽天市場内での検索結果において上位表示されるようになれば、さらに多くのユーザーの目に留まりやすくなるでしょう。

 

2.2. 楽天市場のイベントに参加できる

楽天市場では、年間を通じてさまざまなキャンペーンやイベントが開催されます。

たとえば、楽天スーパーSALEやお買い物マラソン、ポイントアップキャンペーンなどが代表的であり、参加できれば店舗は大幅に露出を増やし、売上を伸ばすチャンスを得られます。

楽天RMSを利用している店舗であれば、楽天市場が開催するイベントに簡単に参加することが可能です。

イベント参加により、通常時よりも多くのユーザーが店舗を訪れるため、売上アップにつながりやすくなります。

また、イベント期間中は楽天市場全体が活気づくため、新規顧客の獲得も期待できるでしょう。

 

2.3. 直感的に操作ができる

楽天RMSは、初心者でも直感的に操作できる設計が施されています。

商品登録やページ作成、注文管理など、店舗運営に必要な機能がわかりやすく配置されており、特別な知識がなくても簡単に操作することが可能です。

楽天RMSのインターフェースはシンプルで、各機能がステップバイステップで案内されるため、迷うことなく作業を進められます。

たとえば、商品登録では、必要な情報を入力するだけで簡単に商品ページを作成でき、画像のアップロードや説明文の入力もスムーズです。

また、楽天RMSはパソコンだけではなく、スマートフォンやタブレットからもアクセスできるため、外出先でも手軽に業務を遂行できます。

 

2.4. 柔軟なページ作成ができる

楽天RMSは、店舗ページの作成において高い柔軟性を提供しており、店舗は自社のブランドイメージや商品の魅力を最大限にアピールできます。

豊富なテンプレートが用意されており、これらを利用することで簡単に美しいページを作成することが可能です。テンプレートは業種や目的に応じて選べるため、初心者でも手軽にプロフェッショナルなページを作成できます。

さらに、楽天RMSは商品ページだけではなく、トップページやカテゴリーページ、特集ページなど、さまざまなページを作成・編集することも可能です。

有効活用することで、店舗全体の統一感を持たせつつ、ユーザーにとって魅力的なショッピング体験を提供することができるでしょう。

 

2.5. 年中無休のコールセンターがサポートしてくれる

楽天RMSでは、店舗運営中に発生するさまざまな疑問や問題に対して、専任のオペレーターが迅速に対応してくれるため、安心して店舗運営を行えます。

コールセンターは平日はもちろん、土日祝日も対応しており、営業時間も長いため、忙しい店舗運営者にとって非常に便利です。

具体的な受付時間は、平日が9:00〜20:00、土日祝日が9:00〜18:00となっており、いつでも充実したサポートが受けられます。

コールセンターのオペレーターは楽天RMSの機能を熟知しているため、操作方法やトラブルシューティングに関する的確なアドバイスを提供してくれます。

 

3. 楽天RMSを導入するデメリット


楽天RMSは店舗運営者にとってさまざまなメリットをもたらしますが、利用するにあたっていくつかのデメリットもあります。

ここでは、楽天RMSを導入するデメリットを紹介します。

 

3.1 複数店舗出店する場合は管理が大変

楽天RMSは、楽天市場での店舗運営に特化したシステムのため、他のECモールやプラットフォームとの連携が難しいです。

たとえば、複数のECサイトで店舗を運営している場合、それぞれのプラットフォームごとに異なる管理システムを使用しなければならず、これが運営者にとって大きな負担となります。

また、各店舗の在庫管理やプロモーションの調整も煩雑になり、管理が行き届かなくなることも考えられます。

複数店舗を効率的に管理するためには、専任の担当者を設けたり他の一元管理システムを導入したりなどの対策が必要です。

 

3.2 操作性に慣れるまで時間がかかる

楽天RMSは多機能であるがゆえに、はじめて利用する際にはその操作性に慣れるまでに時間がかかる可能性があります。

特に、他のECプラットフォームを利用していた場合、楽天RMSの独自の操作方法に戸惑うことが多いです。

これから楽天RMSを導入するのであれば、楽天市場のサポートを活用しながら、徐々に操作方法を習得していくことをおすすめします。

完全に使いこなせるようになるまで時間はかかりますが、楽天市場ならではの恩恵を受けられるため、少しずつ慣れていくと良いでしょう。

 

3.3. 出店と運営に時間がかかる

楽天RMSは柔軟なページ作成が魅力ですが、それを活かすためには多くの時間をかけなければなりません。

楽天市場には無数の企業が出店しており、なかには競合企業が出店しているというケースも少なくありません。

競合は、ユーザーの目を引くためにさまざまな工夫をしてページを作り込んでいる可能性が高いため、自社でも時間をかけてクオリティの高いページを作成する必要があります。

実際に出店・運営できるまでに多くの時間と手間がかかりますが、適切に行うことができれば売上アップにつながるはずです。

 

3.4. 利用するためにはコストがかかる

楽天RMSを利用するためには、初期費用や月額利用料、システム利用料などのコストが発生します。

たとえば、初期費用は全プラン共通で60,000円、月額出店料はプランによって異なりますが、最低でも25,000円からとなっています。

また、システム利用料は売上高に応じて課金されるため、売上が少ない場合には費用対効果が低くなるかもしれません。

楽天RMSを導入する場合は、これらのコストを考慮したうえで、事前に十分な資金計画を立てることが重要です。

 

3.5. システムのカスタマイズ性が低い

楽天RMSは多機能である反面、システムのカスタマイズ性が低いというデメリットがあります。

たとえば、特定の機能を追加したり独自のシステムと連携させたりなどがあまり得意ではありません。

このため、特定のニーズに対応するためには、外部の制作会社に依頼するか、他の補完的なツールを利用する必要があります。

カスタマイズ性が低いことは、特に高度な機能を求める店舗運営者にとっては大きな制約となり得るため、導入する場合は注意が必要です。

 

4. まとめ


楽天RMSは、楽天市場での店舗運営を効率的に行うために設計された店舗運営システムです。店舗構築をはじめ、受注管理やデータ分析、メール配信など、効率的かつ効果的な店舗運営をサポートするさまざまな機能が備わっています。利用にはコストが発生するものの、専門的な知識がなければ難しいページ作成や多大な工数を要する受注管理も簡単にできるためコスト以上の魅力があるといえます。

一方でカスタマイズ性は低く、Amazonなど他のモールにも出品している場合にはEC事業全体を見渡した戦略設計や在庫管理が必要になるため、楽天RMS以外のシステムを導入したほうが良い場合も存在します。

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ECビジネスに特化したコンサルティングを得意とする株式会社GROOVEでは、楽天RMSの効果的かつ戦略的な運営を実現できます。これまで培ってきた専門的な知識とノウハウを駆使し、EC全体戦略の立案や店舗運用など、多角的に売上アップと事業の成功をサポートします。

楽天RMSの活用に関することだけではなく、楽天市場での販売や企画などに関するあらゆる悩み・課題を解決に導きますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

 


kengotanaka

監修者 : 田中 謙伍
株式会社GROOVE 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社。出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、マーケティングマネージャーとしてAmazon CPC広告スポンサープロダクトの立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。

【登録者数 5万人のYouTubeチャンネル】
たなけんのEC大学:https://www.youtube.com/@ec8531


 


matsuoka

執筆者 : 松岡 孝明
 株式会社GROOVE マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。
現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。


 

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