Amazonカート獲得の秘訣とは?売上を最大化するためのコツを徹底解説!

Amazonで売り上げを伸ばすための対策のひとつが「カートボックスの獲得」です。カートボックスは、購入を検討するユーザーにとって利便性を高めるだけでなく、出品者にとっても売上を増やすための重要な要素です。

本記事では、Amazonのカートボックスについて詳しく説明します。カートボックスの取得率を向上させる具体的な方法や、取得できない場合の対策についても詳しく紹介します。売上を伸ばしたいと考えている出品者の皆様、ぜひご覧ください。



 

1. Amazonのカート獲得とは


Amazonでのカート獲得とは、自店舗の商品を商品ページの最初に表示させることを指します。楽天やYahoo!ショッピングなどのECサイトでは、購入したい商品をまず「カート」に入れることが一般的です。このカートは、購入を検討している商品を一時的にキープするためのものです。

しかし、Amazonのカートは少し意味が異なります。Amazonは、1つの商品ごとに1ページが表示される「カタログ型」のECサイトです。この1つの商品ページから、どの店舗がどの価格やオプションで出品しているかを確認できます。複数の店舗が出品している場合、商品ページの最初に表示されるのは1つの店舗だけです。この「商品ページの最初に表示される」ことをカート獲得と呼びます。

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商品ページには右側に「カートに入れる」ボタンがあり、このボタンを含んだ価格、配送可能日、在庫状況などが表示される枠内をカートボックスといいます。ほとんどのユーザーはカート獲得している店舗から購入するため、カート獲得は売上アップに直結します。

楽天やYahoo!ショッピングは、店舗ごとに1つのページが表示されるモール型のECサイトです。カート獲得は、Amazon特有の仕組みといえます。

 

1.1. カート獲得の確認方法

自店舗がカートを獲得しているかどうかを確認するには、まず商品ページにアクセスしてください。次に、「カートに入れる」ボタンの下に表示される「発売元」をチェックします。この部分に自店舗の名前が表示されていれば、カートを獲得していることになります。

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「発売元」だけでなく、「販売元」や「出荷元」の表示についても理解しておくことが重要です。通常、販売元と出荷元は異なる場合がありますが、両方が自店舗であれば「発売元」に自店舗が表示されます。一方、Amazonのサービス「FBA(フルフィルメント by Amazon)」を利用している場合、商品の受注から発送、決済や梱包までを一括してAmazonが代行します。この場合、販売元は自店舗、出荷元はAmazonになります。

 

1.2. Amazonのカートボックスと他ECサイトの違い

ECサイトでの出品には、「店舗軸」と「商品軸」の2種類の仕組みがあります。

Amazonは「商品軸」を採用しており、1つの商品に対して1つのページが作られ、同じ商品を複数の出品者が販売する場合でも、1つの商品ページに情報が集約される仕組みです。さらに、Amazonでは商品ページの目立つ位置にカートボックスを表示できるのは、1人(一社)の出品者のみです。この特権を獲得することを「カートボックスを獲得する」と言います。

一方、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのECサイトは「店舗軸」を採用しており、各出品者が独自の店舗ページを持ち、店舗単位で商品が出品・表示される仕組みです。

 

2. Amazonでカートボックスを獲得する重要性


Amazonの商品ページでカートボックスを「獲得していない」出品者は、以下のように表示されます。カートボックスの獲得が重要視される理由は、売上に大きな影響を与えるためです。具体例を見てみましょう。

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顧客が出品者にたどり着くためには、他のページを確認し、他の出品者との比較・検討に勝たなければならないため、購入までのハードルが高くなります。上記の画像から分かるように、「Amazonの他の出品者」から選んでもらわなければ、商品の購入には繋がりません。

つまり、商品ページの目立つ場所にカートボックスが表示されている出品者と、表示されていない出品者では、購入に至る確率に大きな差が生じます。

転売業者にカートボックスを取られてしまった場合、メーカー担当者の方には、カートボックスの奪還施策よりも転売対策を優先することをおすすめします。

 

2.1. 商品の売上に直結するユーザーへのアピール

ショッピングカートを獲得できれば、そのまま売上に直結します。ユーザーの目に留まりやすく、売上に直結するため、ショッピングカートの獲得は必要不可欠です。

一方で、ショッピングカートを持たないEC事業者の商品は、「他の出品者」の小さなリンクからしか閲覧されず、ユーザーにほとんど見られないと言っても過言ではありません。

 

2.2. 競合との差別化を実現する

多くのユーザーが「カートに入れる」を活用しているため、カート獲得はCV(コンバージョン)獲得に直結します。

Amazonは1商品あたり1ページというメカニズムを採用しているため、ショッピングカートを獲得するだけでも大きな差別化が図れます。競合店舗と明確に差別化したい場合は、まずショッピングカートの獲得を目指しましょう。ショッピングカートの獲得にはさまざまな施策が必要です。

 

3. Amazonでカートボックスの獲得率を上げる方法


ここからは、Amazonでカートを獲得する方法や獲得率を上げる方法を説明します。

  • 設定を大口出品にする
  • Amazonポイントを付与する
  • 商品到着のリードタイムを短くする
  • 店舗パフォーマンスを上げる
  • 購入しやすい商品価格にする
  • 在庫切れを起こさない


それぞれの活用方法について以下で説明していきます。

 

3.1. 大口出品に設定する

Amazonで売上をアップするためには、大口出品者として登録することが最低条件となります。これは、Amazonがカート獲得に関して公式に発表している条件だからです。

また、大口出品者になると、ユーザーの動向を分析するツールや法人向けの便利な機能が利用でき、決済方法の種類も小口出品より多くなります。また、法人向けの追加機能も充実しています。そのため、小口出品ではなく、大口出品で登録しましょう。

 

3.2. Amazonポイントの付与

Amazonで商品の売上を伸ばすためには、付与されるポイントを高く設定することが重要です。ポイントが高いほどユーザーの購入意欲が高まり、次の購入にもつながります。実際にカートを獲得している商品を見ると、他の店舗の商品よりも高いポイントが付与されている傾向があります。

一方で、クーポンによる割引はカートボックスの獲得率には影響しません。

商品ページにカートボックスが表示されていない場合や、他の出品者がカートボックスを獲得している場合は、「すべての出品を見る」や「新品(X)件の出品」をクリックした後でしかクーポンが表示されないので注意が必要です。

 

3.3. 商品到着のリードタイムを短縮する

リードタイムとは、注文が確定してから発送までにかかる時間のことです。ユーザーは少しでも早く商品が届くことを望んでいるため、リードタイムを短縮することはユーザーから高く評価されるポイントの1つです。注文が入ったら、商品の準備や梱包など、発送までの作業や手続きをスムーズに行いましょう。

リードタイムを短縮するだけでなく、商品到着までにトラブルがなく、ユーザーの満足度が高まると、Amazonからの評価も上がります。

 

3.4. 店舗パフォーマンスの向上

カート獲得率を上げるためには、カート獲得に影響を与えるパフォーマンス指標を理解し、それをあげるための対策を行うことが重要です。

パフォーマンス指標には、商品の注文不良率やキャンセル率、出荷の遅延率などがあります。これらの指標は、店舗としての対応が評価の対象となります。ユーザーに対して誠意のある対応をし、商品の梱包や発送を効率的かつ丁寧に行うことで、評価を改善できます。

しかし、商品の梱包や発送、カスタマーサービスを安定して行うのは難しい場合もあります。そんな時は、FBAの利用を検討してみましょう。FBAを利用すれば、商品の受注から発送までを一括してAmazonが代行してくれます。

商品が早く届いても、到着までにトラブルがあったり、商品や梱包に不備があったりすると、Amazonやユーザーからの評価は下がってしまいます。また、商品到着後の対応も店舗パフォーマンスに影響するため、問い合わせや返品・返金対応は特に重要です。店舗パフォーマンスの向上がうまくいかないときには、FBAの導入も一つの解決策となります。

 

3.5. 購入しやすい価格設定

ユーザーは同じ商品で送料が変わらない場合、より安い方の商品を購入したいと思います。そのため、できるだけ価格を抑えて出品しましょう。カートを獲得している店舗の商品を見ると、他の店舗よりも安い価格で出品していることが多いのが重要なポイントです。

もし商品の価格を下げることが難しい場合は、1回で購入できる商品の個数を変えて出品することを検討してみてください。Amazonでは、1つの商品につき1つのページというルールがありますが、個数を変えることで別の商品として出品することが可能になります。

 

3.6. 在庫切れを防ぐ

商品の在庫がない場合、商品名で検索したユーザーの検索結果に表示されないなど、SEOの観点からも不利な状況になります。特に、自店舗オリジナル商品の場合、在庫切れになると検索してもユーザーに商品情報が届かなくなってしまいます。在庫切れの商品はカートを獲得できません。

FBAを利用すれば補充通知機能が使えるため、在庫切れが起こる前に対処できます。より多く在庫を持っている店舗の方がカートを獲得しやすいので、在庫管理を徹底して、在庫切れを防ぎましょう。

 

4. カートボックスが獲得できない場合の対策


カートボックスがなかなか取れない場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?ここまで紹介した方法を試しても、必ずしもカートボックスを獲得できるとは限りません。ケース別の対応をまとめましたので、確認してみてください。

 

4.1. カートボックスをAmazonが獲得している場合

商品をAmazonが直接販売している場合、Amazonがカートボックスをほぼ独占しています。この状況でカートボックスを獲得するのは非常に難しいです。

別のECサイトで販売したり、仕入れた商品を返品したりして、損失を最小限に抑える対策も重要です。Amazonより大幅に安い価格を設定したり、Amazonが在庫切れを起こしたりすればカートボックスを獲得できる場合もありますが、あまり期待しない方が良いでしょう。

 

4.2. 競合が多い場合

Amazonが販売していない商品でも、2次代理店や転売者などのライバルショップが多いとカートボックスを獲得する可能性は低くなります。この場合、スピーディな配送や値下げなど、ユーザーファーストのショップ運営を心がけることが重要です。特に新規出品の場合は、地道に注文数を増やし、ショップの実績を積み重ねていくことが必要です。

 

4.3. 評価が低い場合

出品者の評価がまだ少ない場合、「レビューリクエスト」を送信することで、商品の購入者からレビューを促進することができます。レビューリクエストを使用すると、該当する注文に関する商品レビューおよび出品者評価のリクエストが購入者に送信されます。一方、ショップの評価が低い場合、これまでに紹介した方法を試してもカートボックスを獲得できないことがあります。特に評価が極端に低い場合には、ショップを再構築するなどの対策が必要となるでしょう。なぜなら、Amazonは信頼できるショップにカートボックスを提供する傾向があるからです。

【レビューリクエストの送信方法】
注文管理画面で注文詳細にアクセスし、「レビューリクエストを送信する」ボタンをクリックするだけで、レビューリクエストのメールが送信されます。

レビューリクエスト画像

 

5. Amazonショッピングカート獲得に関するFAQ


Amazonが開示しているショッピングカート獲得に関する情報は限られています。そのため、多くの方がさまざまな疑問を抱えていると思われます。以下は、Amazonショッピングカート獲得に関して、よくある疑問について紹介します。

 

5.1. カート獲得率が0で困っている

カート獲得率が0になることがありますが、これは出品歴が浅い場合によく見られます。これは、競合がカートを獲得するための対策を講じているためです。そのため、本記事で紹介した対策を実行することが重要です。

さらに、新規出品者は高評価や販売実績を地道に積み上げることが求められます。また、FBAの利用も検討する必要があります。FBAを利用することで、配送やカスタマーサービスが向上し、カート獲得の可能性が高まります。

 

5.2. カートボックス獲得率の平均

Amazonカートボックスの獲得率は、出品者によって大きく異なります。たとえば、高評価率が高い、価格の競争力がある、FBA配送を利用しているなどの要因で獲得率が95%を超えることもあります。一方、獲得率が低い場合は5%程度にとどまることもあります。

しかし、カートボックスの獲得率が低い場合でも、取扱商品の種類や低価格、即日配送などの条件が整っていれば、出品者欄から購入にいたることもあります。

 

6. まとめ


EC事業者がAmazonのショッピングカートボックスを獲得すると、その商品ページで大幅な売上増加が期待できます。同じ商品を出品していても、カートを獲得すれば売上の向上が見込まれますが、獲得できない場合は売上が減少する可能性が高まります。ショッピングカートボックスを獲得するためには、本記事で紹介した条件を満たす必要があります。自店舗のパフォーマンス向上を目指して、今日から改善に取り組みましょう。

自社での対応が難しい場合は、株式会社GROOVEに依頼することで解決できます。このようなサービスを効果的に活用し、売上の向上を目指しましょう。

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執筆者 : 松岡 孝明
マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。
現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。



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