9割のD2C担当者が知らない 間違いだらけのAmazon戦略

この記事は、2022年9月にアマゾンジャパン合同会社・株式会社GROOVEが共同開催した「オンラインセミナー|9割のD2C担当者が知らない 間違いだらけのAmazon戦略」のポイントをまとめたものです。

AmazonでD2Cビジネスを成功させるためには、商品ページ・広告・キーワード対策などさまざまな施策が欠かせません。しかし、多くの企業ではAmazonの仕組みを正しく理解できておらず、間違いだらけの戦略を立ててしまっています。この記事では、D2Cビジネスを軌道に乗せるための正しいAmazon戦略について解説します。ぜひ参考にしてみてください。

目次

  • D2CにおけるAmazonの重要性

  • Amazonの理解&攻略法

  • D2C成功事例

  • まとめ


 

D2CにおけるAmazonの重要性

D2Cビジネスを成功させるためには、いまやAmazonはなくてはならない存在となりました。

 

消費者が買い物をするときの情報収集行動

多くの消費者は、買い物をするときにさまざまな方法で情報収集をしています。アンケートを実施したところ、情報収集先としてAmazonが最多の26%、続いて楽天が25%、その次にGoogleが17%という結果でした。Amazonと楽天だけで全体の半分以上を占めています。

検索エンジンよりもECモールで直接検索する人が増え、商品の購入を検討するときは「まずAmazonをチェックする」ことが消費者の行動習慣となりつつあるのです。

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Amazonの検索ボリューム

Amazonは検索ボリュームにおいても大きな存在感を示しています。GoogleやYahoo、SNSなどあらゆるメディアサイトのなかで、Amazonにおける検索回数は6位となっています。

特に商品を検索する際にはAmazonの使用率が高く、例えば「シャンプー」というキーワードでGoogleとの月間検索ボリュームを比較すると、Amazonの約 711万件に対し、 Googleは約14万件と圧倒的な差がありました。商品検索において、Amazonがいかに多く利用されているかがわかります。 

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Amazonの理解&攻略法

Amazonは、いまや生活に欠かせないインフラのような存在となりました。AmazonでD2Cビジネスを成功させるためには、その特徴を理解し、攻略していく必要があります。

 

よくある間違い

D2Cを展開する多くの企業は、Amazon販売において間違った戦略をとってしまっています。以下、「よくある間違い」としてさまざまなケースを紹介します。

 

①Amazonは集客力があるので出品すれば売れる

Amazonは集客力があるため、出品さえすればある程度売れると考える方は多いですが、この認識は間違っています。Amazonで販売を伸ばすためには、売上方程式・検索アルゴリズム・カスタマージャーニーの3つを押さえる必要があります。

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Amazonにおける売上方程式は「Session(商品ページ誘導数)×CVR(転換率)×商品単価」で成り立ちます。商品単価が一定だとすれば、自然検索や広告によってSession数を増やし、商品ページの改善によってCVRを引き上げる必要があるのです。

また販売実績の積み上げが検索順位を引き上げるといった「検索アルゴリズム」の理解や、お客様が商品ページをどういう経路で訪れるのかといった「カスタマージャーニー」の理解も不可欠です。

例えば、Amazonにおいては約60%のユーザーが自然検索または広告検索を経由してサイトを訪れます。そのため、検索時に使われるキーワードで自社商品が表示される状態にしておくことが大切なのです。 

 

②売上が上がれば検索順位も上がる

Amazonでの検索順位は販売実績に大きく左右されており、特に「直近1週間でどれだけ購入されたか」が大切です。しかし、単純に売上(=販売金額)が伸びればいいというわけではありません。

Amazonにおいては販売金額よりも販売個数が重要であるため、低単価の商品のほうがより売れやすいという特徴があります。

 

③Amazonのメイン画像は白抜き加工すれば良い

メイン画像を白抜き加工することは間違っていませんが、あくまで最低限の工夫です。クリック率を上げるためには、それだけでは足りません。

例えば食品であれば、ユーザー視点でいかにおいしそうに見えるかという「シズル感」を出すといった工夫ができます。ファッションであれば、ムダなシワを消すなど「レタッチ」という加工が効果を発揮します。ほかにも、写真の撮り方や光の当て方など、白抜きだけでなく細部にわたるこだわりがクリック率に大きく影響するのです。

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④サブ画像はメイン画像同様、商品画像を登録すれば良い

楽天など、ほかのモールのLPをAmazonでもそのまま使用している出品者は少なくありません。しかし、モールごとに最適化された画像を選定することが重要です。

ただ商品を載せるだけでなく、購入者のニーズを十分に理解したうえで工夫する必要があります。また、以前は縦長画像のほうがスマホできれいに表示されていましたが、現在は正方形のほうが見やすくなっています。

このように、時期と競争環境によって画像を変えるなど、定期的な見直しが必要です。

 

⑤広告は広告の投資効率(ROAS・ACOS)を意識して運用する

広告運用においては、投資効率を考える前にAmazonにおける販売の収益モデルを理解する必要があります。

広告投資によって発売初期は赤字だったとしても、広告を出し続けることで販売実績が積み上がり、検索順位が上昇します。結果として、自然検索経由の売上が増え、4~5か月目には広告投資を回収できるというのが理想のモデルなのです。

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⑥広告は設定さえすれば配信される

Amazonで広告を設定したら自動で出稿されると考えていると、実は配信されていなかったということになりかねません。指定したキーワードで自社商品がインデックスされていない場合、広告は表示されません。

対策キーワードは必ず商品ページに盛り込んだうえで、インデックスされているか確認しましょう。Amazonで「ASIN(商品コード)+キーワード」で検索し、自社商品が表示されていれば問題ありません。インデックスされていない場合は、該当キーワードを商品ページに盛り込むなど、広告出稿の前にキーワード対策を見直す必要があります。

 

⑦入札額を高く設定すれば広告が配信される

Amazonには「キャンペーンの入札戦略」というサービスがあります。デフォルトでは「動的な入札額」が設定されており、Amazonが自動的にクリック率の低い出品者の広告表示を抑えるようになっているのです。

絶対に広告を露出したいという場合は、「固定入札額」に変更することで自動調整が入らないようにしましょう。

 

D2C成功事例

AmazonにおけるD2Cの成功事例を2つ紹介します。

以下のグラフは、あるクライアントの2020年Prime day前後の売上推移です。

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Prime day以前は1日あたり平均160万円の売上でした。しかし、Prime day当日までに広告や商品ページなどの改善を実施し、当日2日間で合計5,660万円と大きく売上を伸ばします。そして重要なのが、Prime day後の平均売上が193万円と以前より21%もベースアップしている点です。

普段より大きな売上が見込めるセールで実績を積み上げられれば、検索で上位表示される可能性が高まります。セール中に良いポジションを獲得することで、その後の売上水準まで引き上げた好事例です。

主戦場となるAmazonでの販売に集中したことで、大手ブランドを抜いてベストセラー商品となりました。長期的視点での販売戦略が成功した事例だといえます。

 

まとめ

AmazonでのD2C戦略を成功させるためには、広告や商品ページの改善など、さまざまな対策が欠かせません。多くの人がやりがちな間違った戦略ではなく、本記事で紹介した正しい販売施策を着実に実行することで、D2C販売の可能性が大きく広がるはずです。

 


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