Amazonバリエーション登録方法 / 新規登録からトラブル解決まで徹底解説!

Amazonで商品バリエーションを効果的に活用する方法について知りたい方は多いのではないでしょうか?カラーバリエーションやサイズ違いなど、複数のオプションを一つのページに集約できる「Amazonバリエーション登録」は、ユーザー体験の向上と管理効率アップに役立つ機能です。また、SEO効果にも貢献し、購入者が選びやすい商品ページ作りに欠かせません。

本記事では、バリエーション登録を行う上でのメリットや、設定手順について詳しく解説していきます。



 

1. バリエーション登録とは

バリエーション登録とは、異なる色やサイズ、バリエーションを1つの商品ページ内にまとめて表示する方法です。この仕組みによって、出品者は複数ページを管理する必要がなくなり、購入者も簡単に商品を比較できるため、利便性が向上します。

たとえば、スマートフォンアクセサリーであれば、ケースの色や機種が異なるバリエーションとして登録できます。また、キッチン用品では、異なる容量の鍋やフライパンが該当します。バリエーション登録を行うと、ユーザーは1ページで全ての選択肢を確認できるため、購入体験がよりスムーズになります。

 

 

2. バリエーション登録を行うメリット

バリエーション登録を行うメリットとして、以下のポイントを説明します。

 

・商品の比較検討がしやすくなる

・レビュー評価や販売実績が合算される

・商品管理がしやすくなる

 

2.1. 商品の比較検討がしやすくなる

バリエーション登録によって、ユーザーは商品を効率的に比較でき、より快適な購入体験を提供することが可能です。

その理由は、1ページ内で異なるカラー、サイズ、フレーバー、容量といったバリエーションを一括して確認できるためです。対照的に、各バリエーションごとに別々のページを設けてしまうと、ユーザーはその都度ページを移動しなければならず、使い勝手が悪化します。これにより、ユーザーはストレスを感じやすくなり、結果的に商品の購入を諦めることも少なくありません。

実店舗に置き換えてみると、その利便性の差はより一層はっきりします。たとえば、同じデザインのシャツが色ごとに別々の店舗に置かれている状況を想像してください。こうした場合、色違いのシャツを比較しようとする利用者は、わざわざ複数の店舗を回らなければならず、大変不便です。その手間や面倒さが原因で、購入を諦めてしまう可能性も高まります。

 

2.2. レビュー評価や販売実績が合算される

バリエーション登録を行うことで、レビューや販売実績が一つのページに合算される点も大きなメリットです。

たとえば、スマートフォンケースの色違いで「赤」と「青」をそれぞれ別々のページにした場合、それぞれのレビューや販売実績は分かれてしまいます。これに対して、バリエーション登録を使えば「赤」と「青」を同じページにまとめることができ、それぞれのレビューや販売実績が合算されて表示されます。

特に、実際に商品を手に取って確認できないECサイトにおいては、レビューが購買に与える影響は非常に大きくなります。多くのレビューが集まるページは信頼性が高まり、購入者の安心感を引き出すことができるため、販売機会を広げやすくなります。

レビュー数や販売数が多い商品ページは、SEOの観点でも評価が高くなり、検索結果の上位に表示されやすくなります。これによりアクセス数が増加し、売上やレビューがさらに増えることで、商品のカート追加率も向上し、良いサイクルが生まれる可能性があります。

 

2.3. 商品管理がしやすくなる

Amazonセラーセントラルの在庫管理画面では、バリエーション登録をすることで、異なるバリエーションが一つのグループとしてまとめて表示されます。

このため、各バリエーションごとの在庫状況を一目で把握でき、在庫の調整や情報の編集がスムーズに行えるようになります。

結果として、出品者の管理業務が効率化され手間を減らすことができます。

 

3. バリエーションの仕組み・登録方法

バリエーション登録は、基本的な「親ASIN」に対して複数の「子ASIN」を関連付けることで構成されています。この仕組みによって、親ASINを基軸に異なるバリエーション(サイズや色など)をまとめて管理できるようになります。

 

 

以下では具体的な登録する手順を解説していきます。

・新規でバリエーション登録する手順

・既存の商品をバリエーションとしてまとめる手順

・在庫ファイルを使って一括でバリエーション設定する場合

 

3.1. 新規でバリエーション登録する手順

バリエーション登録には、新規登録する方法と、すでに登録済みの商品をまとめる方法の2つがあります。まずは、新規でバリエーションを作成する方法について説明します。

① Amazonセラーセントラル上部タブ「カタログ」から「商品登録」を選択

 

② 「Amazonで販売されていない商品を追加します」からカテゴリを選択

 

商品登録ページに移動した後、検索ボックスの下に表示される「Amazonで販売されていない商品を追加します」というリンクを選択します。

 

次に、カテゴリー(ブラウズノード)を選択

③ バリエーション

 

 

必要事項を入力した後、「バリエーション」タブを選択します。

【テーマを作成】

 

 

バリエーションの種類(例:色やサイズなど)を選択します。

【バリエーションタイプの詳細を入力】

 

 

続いて、バリエーションの詳細を入力します。

「カラー」のバリエーションを設定する場合は、赤、青、緑などの該当する色を入力します。「サイズ」のバリエーションなら、S、M、Lといったサイズを入力してください。

入力が完了したら、「Add」を選択すると、バリエーションが下部に追加されます。

【基本情報を入力】

「Add」を選択すると、上記の画像のように、バリエーション商品のSKUやJANコードなどの商品情報を入力する画面が表示されます。

各項目に従い、必要な情報を順に入力していきます。

 

前述の通り、JANコードはバリエーション項目で入力しますが、このページの「商品コード(JANコード等)」の欄にJANコードを入力します。また、商品コードのタイプは「EAN」を選択してください。

以上で、商品ページへのバリエーション登録が完了です。各バリエーションに画像を追加するなどの詳細設定は、在庫管理画面から行うことができます。

④バリエーションごとの詳細設定を編集する

登録した各バリエーション商品の詳細情報を編集していきます。

【「在庫」から「全在庫の管理」を選択】

上の画像のように、「在庫」メニューから「在庫管理」を選択してください。

 

【作成した商品ページから「詳細の編集」の「>」を選択】

 

親ASINの「>」のアイコンを選択し、登録済みのバリエーションがプルダウンで表示されます。編集したい商品の右側にある「詳細の編集」を選択してください。

この画面では、商品紹介コンテンツや検索キーワードをバリエーションごとに設定することができます。以上で、新規バリエーション登録の手順は完了です。

 

3.2. 既存の商品をバリエーションとしてまとめる手順

すでに単品の商品ページを作成している場合、それをバリエーションとして1つのページにまとめる方法について説明します。

手順としては、まず新しい商品ページを作成し、バリエーション設定の欄で、既存の単品商品ページで使用していたJANコードやSKUを入力します。基本的には、通常の商品ページ作成と同じ流れです。

「③バリエーション」の設定以外については、「新規バリエーションの登録手順」をご参照ください。

前述の通り、バリエーション設定画面(上記画像参照)で、出品者SKUと商品コード(JANコードなど)の欄に、単品商品ページ作成時に使用したSKUとASINコードを入力することです。この際、商品コードタイプとして「ASIN」を選択します。

その後の項目については、通常の商品の登録手順と同様です。表示された項目に従って必要な情報を入力します。これで、既存の商品をバリエーションとしてまとめる手順は完了です。

 

3.3. 在庫ファイルを使って一括でバリエーション設定する場合

①既存の商品を登録した在庫ファイルを複製します。  

②在庫ファイル(Excelファイル)を開き、「バリエーション」欄に移動します。  

③次の項目を以下のように設定してください。  

 

 ・子関係タイプ:「Variation」を選択 

 ・バリエーションテーマ:既存の商品と同じテーマを指定  

 ・親商品のSKU:親商品に設定したい商品のSKUを入力  

 ・親子関係の指定:「Child」を選択  

 ・アップデート・削除:「ParticalUpdate」を選択 ※「Update」にするのを注意  

 

④新しく追加する商品のその他の情報を入力し、セラーセントラルの「アップロードによる一括商品登録」を開きます。

 

 

⑤「スプレッドシートをアップロード」の項目で、先ほど入力した在庫ファイルを選択してアップロードします。

 

 

以上で設定が完了です。

 

4. バリエーションの削除方法

Amazonでバリエーションを解除するには、在庫ファイルを使って親商品または子商品のどちらかのSKUを削除し、バリエーションの関連付けを解除します。この手順を完了しないと、子商品に新たなparent-sku(親SKU)を割り当てることができません。

親商品の削除について

親商品を削除すると、設定されていたすべての子商品とのバリエーション関係が解除されます。すべてのバリエーションをまとめて解除したい場合は、親商品を削除する方法が適しています。

子商品の削除について

子商品をバリエーションから削除すると、「子」商品と「親」商品との関係だけが解除されます。

 

 例

 ・親商品:Tシャツ

 ・子商品:赤色、青色、緑色

 

この場合、子商品「赤色」を削除しても、「青色」と「緑色」はそのまま残ります。

バリエーション関係を解除した後、新しい親商品のSKUを子商品の「parent-SKU」に入力することで、子商品を新しい親商品に関連付けることができます。

 

5. バリエーション組の時によくあるトラブルと解決方法

Amazonの「バリエーション設定」は、商品ページの一貫性とユーザー体験を向上させるために重要ですが、設定時にはさまざまなトラブルが発生することがあります。

以下に、よくあるトラブルとその解決策を紹介します。

 

・商品ページの離脱率が高くなってしまった

・「Update」選択ミスによるデータ消失

・バリエーションが正しく反映されない

 

5.1. 商品ページの離脱率が高くなってしまった

商品のバリエーションが多すぎると、ユーザーが選びきれずに迷ってしまい、結果として商品ページの離脱率が高くなることがあります。また、情報量が多すぎると判断が難しくなり、離脱の原因になります。

解決方法

バリエーション数を適度に抑えて、ユーザーが選びやすい商品ページを作成することが重要です。必要以上のバリエーションは避け、わかりやすく整理することで離脱率の改善が期待できます。

 

5.2. 「Update」選択ミスによるデータ消失

Amazonセラーセントラルで在庫ファイルを使って商品情報を更新する際、「Update」と「PartialUpdate」の選択を誤ると、既存の情報が削除されるリスクがあります。「Update」は在庫ファイルに入力された内容で全て上書きされるため、空欄の項目があると対応する情報が失われてしまいます。一方、「PartialUpdate」は入力した項目だけを更新し、他の既存情報には影響を与えません。

解決方法

データ消失を防ぐためには、部分的な更新が必要な場合に「PartialUpdate」を選び、変更したい項目だけを入力するようにします。また、「Update」を使用する際には、必ず空欄を作らず全ての情報を入力することが重要です。操作前には、Amazonのガイドラインやヘルプページを確認し、正しい手順を理解しておくとリスクを軽減できます。

 

5.3. バリエーションが正しく反映されない

Amazonでバリエーション設定を行っても、商品が正しく反映されず、個別の商品ページとして表示されることがあります。これは、バリエーションテーマ(例:色、サイズ、パック数)が適切でない場合や、親ASINと子ASINの属性(ブランド名やカテゴリなど)が一致していないことが原因です。

解決方法

バリエーションテーマを再確認し、カテゴリに合った適切なテーマを選択することが重要です。また、親ASINと子ASINの情報(ブランド名、カテゴリ、商品タイトルなど)が一致しているか確認し、一貫性を持たせましょう。さらに、商品登録にはCSVファイルを使用することで、設定ミスを減らし、効率よく見直しができます。

 

6. まとめ

Amazonで商品バリエーションを活用することは、ユーザー体験の向上や管理効率の改善に大きく貢献します。カラーバリエーションやサイズ違いなどのオプションを一つのページに集約することで、購入者が商品を選びやすくなり、SEO効果の向上も期待できます。

今回の記事では、バリエーション登録のメリットや具体的な設定手順、そしてよくあるトラブルとその解決策について詳しく解説しました。これらのポイントを押さえて、効果的なバリエーション設定に挑戦してみましょう。

 

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kengotanaka

監修者 : 田中 謙伍
株式会社GROOVE 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社。出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、マーケティングマネージャーとしてAmazon CPC広告スポンサープロダクトの立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。

【登録者数 5万人のYouTubeチャンネル】
たなけんのEC大学:https://www.youtube.com/@ec8531


 


matsuoka

執筆者 : 松岡 孝明
 株式会社GROOVE マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。
現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。


 


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