Amazonビジネス出品プログラムとは?Amazon出品サービスとの違いやメリットを紹介
Amazonで商品を出品する方法に、「Amazonビジネス出品プログラム」というものがあります。
これは法人向けの販売に特化したプログラムであり、有効活用することでビジネスチャンスの増加や業務効率の向上が期待できます。
販売業を行っている方のなかには、「Amazonビジネスってなに?」「どんなメリットがあるの?」など、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、Amazonビジネス出品プログラムの概要や利用するメリットなどについて詳しく解説します。
1.Amazonビジネスとは
Amazonビジネスは、世界最大のECプラットフォームであるAmazonが法人・個人事業主向けに提供する専門サービスです。一般消費者向けのAmazonとは異なり、ビジネス利用に特化した機能や特典が満載です。
このサービスの最大の特徴は、膨大な商品ラインナップと法人向けの価格設定にあります。オフィス用品や事務機器はもちろん、産業用機器や専門的な医療機器まで、幅広い業種のニーズに対応した商品を取り揃えています。
多くの商品で法人価格が適用されているため、通常のAmazonよりも安価に購入できるケースが多いのが魅力的です。
Amazonの使いやすさはそのままに、ビジネス向けの機能が追加されているため、多くの企業や事業者から支持を集めています。効率的な購買活動を実現したい企業にとって、非常に有用なプラットフォームといえるでしょう。
2.Amazonビジネス出品プログラムの概要
Amazonビジネス出品プログラムは、企業間取引(B2B)に特化したAmazonのサービスであり、出品者は法人顧客向けに商品を販売できる機会を得られます。
通常のAmazon出品とは異なり、法人顧客のニーズに合わせた大口注文や法人向け価格設定が可能です。
プログラムに参加すると、専用のAmazonビジネスマーケットプレイスに商品を掲載でき、多くの企業バイヤーにリーチできるチャンスが広がります。
一般消費者向けとは異なるアプローチで法人顧客に特化した販売戦略を展開できるため、法人ならではの購買行動や要望に応えられます。
2.1. Amazon出品サービスとの違い
Amazonビジネス出品プログラムは、法人・個人事業主向けの特別なプログラムであり、通常のAmazon出品サービスとは異なる機能を提供しています。
最大の違いは、法人顧客に特化した販売機会を提供する点です。このプログラムでは、法人価格の設定や数量割引の提供が可能となり、法人顧客のニーズに合わせた柔軟な価格戦略を立てられます。
また、Amazonビジネス出品プログラムでは、法人限定で商品を出品する機能があり、一般消費者向けではなく、法人顧客のみをターゲットにした商品展開も可能です。
通常のAmazon出品サービスは、一般消費者向けの販売に限定されますが、Amazonビジネス出品プログラムに登録すると、Amazonの大口出品者向けの機能をすべて利用できます。
3.Amazonビジネス出品プログラムを利用するメリット
ここでは、Amazonビジネス出品プログラムを利用するメリットを紹介します。
3.1. ビジネスチャンスを増やせる
Amazonビジネス出品プログラムを利用すると、ビジネスチャンスを大幅に拡大できる可能性があります。
このプログラムは、法人・個人事業主向けのマーケットプレイスであるAmazonビジネスに商品を出品できる特別なサービスであり、ビジネス購買者に特化した機能が利用可能です。
現在、全世界で100万社以上の企業がAmazonビジネスを利用しており、年間売上は100億ドルを超えています。
この巨大な市場にアクセスできることは、出品者にとって大きなチャンスです。法人顧客はAmazonビジネスで法人価格の商品を探すため、ここに出品することで見つけてもらえる確率が高まるでしょう。
3.2. 業務効率が向上する
Amazonビジネス出品プログラムを活用することで、出品者の業務効率を大幅に向上させられます。
このプログラムでは、法人向け販売に特化した便利な機能が多数用意されており、従来の販売プロセスを大きく効率化できます。
たとえば、Amazonの配送ネットワークを活用できる「フルフィルメント by Amazon(FBA)」サービスを利用すれば、在庫管理から配送までの煩雑な業務をAmazonに任せることが可能です。
出品者はコア業務に集中できるようになり、商品開発や顧客サービスの向上など、ビジネスの成長に直結する活動により多くの時間と労力を充てられるようになります。
3.3. コスト削減になる
Amazonビジネス出品プログラムは、法人・個人事業主向けの販売チャネルとして、出品者にとって大きなコスト削減効果をもたらします。
まず、大口出品者であれば追加費用なしでプログラムに参加できるため、新たな販路開拓にかかる初期投資を抑えられます。また、法人向け販売に特化しているため、一般消費者向けの広告費や販促費を削減することも可能です。
また、Amazonの物流網を活用することで、自社での在庫管理や配送にかかるコストを削減することも可能であり、これは特に中小企業にとって大きなメリットとなるでしょう。
Amazonビジネス出品プログラムは、多角的な観点からコスト削減に貢献し、事業の収益性向上を支援します。
3.4. 購入単価が大きくなる可能性がある
Amazonビジネスは、法人や個人事業主に特化したプラットフォームであり、ビジネス用途での購入が主となります。
法人顧客は個人顧客よりも大量購入や高額商品の購入を行う傾向にあるため、購入単価が大きくなる可能性が高いです。
Amazonビジネスでは、「5点以上購入で10%オフ」といった割引条件を設定することができ、顧客は大量購入のインセンティブを得られます。1回の注文あたりの購入金額が増加しやすくなるため、売上拡大を目指すことが可能です。
また、法人価格を設定することで、通常のAmazon出品よりも競争力のある価格で商品を提供できます。法人顧客の購買意欲を刺激できるため、より高額な商品や大量の商品を購入してもらえるかもしれません。
3.5. 与信や回収の心配がない
Amazonビジネス出品プログラムを利用する大きなメリットの1つに、与信や回収の心配がないことが挙げられます。
通常のB2B取引では、新規取引先との取引開始時に与信審査を行い、取引限度額を設定したり売掛金の回収に気を配ったりしなければなりません。しかし、Amazonビジネス出品プログラムを利用すれば、これらの煩わしさから解放されます。
Amazonが間に入ることで、出品者は代金回収のリスクを負うことなく、安心して取引することが可能です。支払いはAmazonから定期的に行われるため、キャッシュフローの予測も立てやすくなります。
未払いや支払い遅延のリスクも大幅に軽減されるため、経営の安定化にもつながるはずです。
3.6. 分析ツールを活用できる
Amazonビジネス出品プログラムでは高度な分析ツールを利用することができ、出品者は自社の販売パフォーマンスを詳細に把握し、効果的な戦略を立てられます。
具体的には、支出データから自動的に生成されるレポートやダッシュボードを活用することで、売上や利益の推移、顧客の購買傾向、商品カテゴリー別の実績など、多角的な視点から事業を分析できます。
これらのデータは100以上の項目でカスタマイズができるため、自社のニーズに合わせた分析が実行可能です。
また、競合商品とのカートボックス獲得率の比較や期間ごとの売上実績の確認など、きめ細かな分析もできるため、自社商品の強みや弱みを明確に把握したうえで、改善点を見出せるでしょう。
3.7. 法人限定出品が利用できる
Amazonビジネス出品プログラムの大きな特徴の一つが、法人限定出品が可能になることです。この機能を活用すると、一般消費者向けではなく、法人や個人事業主のみを対象とした商品を販売できるようになります。
法人限定出品は、特殊な業務用製品やプロ向けの専門機器など、一般消費者には不向きな商品を適切なターゲットに届けるのに最適です。
この仕組みにより、販売経路に制限がある商品や特別な取り扱いが必要な製品も、Amazonプラットフォーム上で安全に販売できるようになります。
高額な専門機器や業務用製品を一般向けに公開すると、価格や仕様に関する誤解を招く可能性がありますが、法人限定出品ではそのようなリスクを回避できます。
ただし、法人限定出品を選択すると一般ユーザーには商品が表示されなくなるため、販売機会が減少する点については注意しておかなければなりません。
4. まとめ
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Amazon特有のマーケティングやオペレーションを細部まで把握しており、これまで培った知識とノウハウを活かしてクライアント企業のAmazon事業を最適な形で成功に導きます。
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監修者 : 田中 謙伍
株式会社GROOVE 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社。出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、マーケティングマネージャーとしてAmazon CPC広告スポンサープロダクトの立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業。立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。
【登録者数 5万人のYouTubeチャンネル】
たなけんのEC大学:https://www.youtube.com/@ec8531
執筆者 : 松岡 孝明
株式会社GROOVE マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。