1.　楽天市場のクーポンサービス「RaCoupon（ラ・クーポン）」とは

楽天市場で利用できるクーポンサービス「RaCoupon（ラ・クーポン）」は、店舗が顧客に向けて発行できる割引券システムです。このサービスを活用することで、販売促進や顧客獲得の効果が期待できます。

RaCouponは店舗が自由に設定できることが特徴であり、割引率や有効期限、対象商品など、細かな条件を指定することが可能です。

クーポンの効果測定も容易に行えるため、PDCAサイクルを回しながら最適な販促施策を見つけられます。

楽天市場での売上拡大を目指す店舗にとって、RaCouponは非常に有用なツールといえるでしょう。

2.　楽天市場で発行できるクーポンの種類

楽天市場で発行できるクーポンには、いくつかの種類があります。ここでは、発行できるクーポンの種類とその概要を紹介します。

2.1. 配布型クーポン

配布型クーポンは、楽天市場の店舗が自由に設定できる柔軟性の高いクーポンです。店舗がRMSでクーポンを設定し、登録することで発行可能となります。

このクーポンの特徴は、有効期間や対象商品、購入金額、会員ランクなどを細かく設定できる点にあります。クーポンコードやクーポン獲得URLをユーザーに配布し、商品購入時に利用してもらうという仕組みです。

配布型クーポンは、楽天市場が用意しているRaCoupon(ラ・クーポン)ページの「ショップおすすめクーポン一覧」にランダムに掲載されるため、自店舗への流入増加も期待できます。

2.2. サンキュークーポン

サンキュークーポンは、商品を購入したお店から自動的に贈られるクーポンです。このクーポンの最大の特徴は、購入完了後の「お買い物完了画面」で表示され、次回同じショップで利用できる点にあります。

店舗側から見ると、自店舗で購入したユーザーに自動で次回使えるクーポンを配布するシステムとなっています。クーポン対象者の設定は、初回購入ユーザーか全てのユーザーのどちらかを選択することが可能です。

サンキュークーポンは、顧客の再訪を促進し、リピート率を向上させる効果的なツールとして活用できます。

2.3. サービスクーポン

サービスクーポンは、楽天が値引き分を負担して発行するクーポンです。このクーポンの最大の特徴は、店舗側の負担なしで顧客に割引を提供できる点にあります。

楽天スーパーSALEやお買い物マラソン、その他のイベントで企画されており、RMS上で申し込むことでクーポン対象店舗となります。

クーポン分の値引き後の金額でユーザーと決済し、後日楽天から値引き分が入金される仕組みであり、店舗の受注処理で特別な作業を行う必要がないため、運用面での負担も少ないのが利点です。

このクーポンを活用することで、自店舗の負担を抑えつつ、顧客に魅力的な割引を提供し、売上増加を図ることができます。

2.4. クーポンアドバンス広告

クーポンアドバンス広告は、楽天市場内の広告の一つで、購入意欲の高いユーザーに対して商品のクーポンを配布する仕組みです。この広告の特徴は、楽天が保有するビッグデータに基づいて、ターゲティングされたユーザーにクーポンを表示する点にあります。

過去に似たような商品を購入したユーザーや特定のキーワードで検索したユーザーに露出されるため、効果的なプロモーションが可能となります。値引率は自動設定されるため、店舗側で細かく調整する必要がありません。

クーポンアドバンス広告は、通常の配布型クーポンやサンキュークーポンとは異なり、より戦略的なアプローチが可能ですが、広告費用が発生するため、ROIを考慮しながら活用することが重要です。

3.　RaCoupon（ラ・クーポン）を発行する方法

ここでは、配布型クーポンとサンキュークーポンを発行する方法を紹介します。

3.1. 配布型クーポンの発行方法

楽天市場の配布型クーポンは、店舗が自由に設定できる強力な販促ツールです。発行手順は比較的シンプルで、RMSから行います。

まず、RMSにログインして「店舗設定」から「クーポン設定」を選択します。次に、「クーポン情報設定」の中から「クーポン（配布型）」を選び、新規登録を行います。

ここで重要なのは、クーポンの詳細設定です。割引額や割引率、利用条件、有効期限、対象商品などを細かく設定できるため、自店舗の戦略に合わせてカスタマイズが可能です。

たとえば、「5,000円以上購入で送料無料」や「3個以上まとめ買いで30%OFF」といった条件付きクーポンも作成できます。

設定が完了したら、クーポンコードやクーポン獲得URLが発行され、これらを顧客に配布することで、クーポン施策が開始されます。

配布方法としては、メールマガジンやSNS、商品ページなどが一般的です。ただし、同じ条件のクーポンを連続で発行すると景品表示法違反のリスクがあるため、注意が必要です。

3.2. サンキュークーポンの発行方法

サンキュークーポンは、顧客が商品を購入した後に自動的に付与されるクーポンで、リピート購入を促進する効果的なツールです。

発行手順は、まずRMSにログインし、「プロモーション管理」から「クーポン管理」を選択します。

次に「クーポン作成」をクリックし、「サンキュークーポン」を選ぶことで、クーポンの詳細設定を行うことが可能です。割引額や利用条件、有効期間などを入力し、購入完了後の顧客に対してクーポンを発行するかを設定します。

サンキュークーポンの特徴は、購入完了後に自動で顧客に送信される点です。手動での配布作業が不要なため、効率的な運用が実現できます。また、顧客にとっては次回購入時に自動的にクーポンが適用されるため、利便性が高く、再購入の動機付けになります。

ただし、サンキュークーポンを効果的に活用するには、適切な割引率や有効期限の設定が重要です。顧客の購買サイクルを考慮し、次回の購入を促すタイミングでクーポンが使用できるよう工夫しましょう。

4.　RaCoupon（ラ・クーポン）で売上を最大化するポイント

RaCouponを活用して売上を伸ばすのであれば、いくつか抑えておくべきポイントがあります。ここでは、RaCouponで売上を最大化するポイントを紹介します。

4.1. わかりやすいクーポン名にする

RaCoupon（ラ・クーポン）を活用して楽天市場での売上を伸ばすには、まずクーポン名の重要性を理解する必要があります。適切なクーポン名は、顧客の注目を集め、利用を促進する重要な要素となります。

効果的なクーポン名の特徴として、割引率や割引額を明確に示すことが挙げられます。たとえば、「全品10%OFF」や「3,000円以上で500円引き」といった具体的な表現が望ましいでしょう。

また、期間限定や数量限定といった緊急性を感じさせる文言を入れることで、顧客の即時行動を促すこともできます。

さらに、対象商品や条件を簡潔に示すことも大切です。「夏物衣料限定クーポン」や「初回購入者様限定」など、一目で内容がわかるような表現を心がけましょう。ただし、文字数制限があるため、重要な情報を簡潔に伝えることがポイントとなります。

4.2. 目的に合わせて設定を調整する

RaCoupon（ラ・クーポン）を効果的に活用するには、店舗の目的に合わせて適切な設定を行うことが重要です。クーポンの種類や条件設定によって、期待できる効果が異なるため、慎重に検討する必要があります。

たとえば、新規顧客の獲得が目的であれば、初回購入限定のクーポンを設定するのが効果的でしょう。一方、リピート率の向上を目指すなら、2回目以降の購入で使えるクーポンや、一定金額以上の購入で次回使えるクーポンを発行するのが有効です。

また、季節商品の販促や在庫処分といった具体的な目的がある場合は、対象商品を絞り込んだクーポンを設定することで、効率的に売上を伸ばすことができます。さらに、最低購入金額の設定や使用期限の調整によって、客単価の向上や購買のタイミングをコントロールすることも可能です。

クーポンの割引率や割引額は利益率を考慮しつつ、顧客にとって魅力的な水準に設定することが大切です。過度な割引は利益を圧迫する可能性があるため、慎重に検討しましょう。

4.3. 効果測定・仮説検証を繰り返し実施する

RaCoupon（ラ・クーポン）を活用して楽天市場での売上を最大化するには、効果測定と仮説検証を継続的に行うことが不可欠です。クーポンを発行して終わりではなく、その効果を細かく分析し、次の施策に活かすことが重要となります。

効果測定では、クーポンの利用率、売上への貢献度、新規顧客の獲得数、リピート率の変化などを詳細に分析します。これらのデータを基に、当初の目的が達成されたかどうかを評価し、改善点を洗い出しましょう。

仮説検証のプロセスでは、クーポンの種類、割引率、使用条件などの要素が、どのように成果に影響しているかを検証します。たとえば、「10%OFFクーポンよりも1,000円OFFクーポンの方が効果的」といった仮説を立て、実際のデータで検証していくことが大切です。

継続的な分析と改善を行うことで、クーポンの効果を最大限に引き出し、楽天市場での売上向上につなげられます。

5.　まとめ

楽天市場での売上を向上させるためには、効果的なプロモーション戦略が欠かせません。そこで注目したいのが、クーポンを活用した販売促進です。

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『株式会社GROOVE』は、楽天市場やAmazonに特化したD2C支援会社であり、専門的な知識とノウハウを活かして売上を最大化させるサポートをしています。

クライアントのニーズに応じたカスタマイズされたコンサルティングサービスを提供しており、クーポン発行の最適化やプロモーション戦略の見直しが可能です。

特に楽天市場では、クーポンの種類や配布方法が多様であるため、それぞれのビジネスモデルに合った戦略が欠かせません。

GROOVEは、これまで培った豊富な経験と知識を駆使して最適なソリューションをご提案しますので、気になった方はぜひお気軽にご相談ください。

監修者 : 田中 謙伍
株式会社GROOVE 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社。出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、マーケティングマネージャーとしてAmazon CPC広告スポンサープロダクトの立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業。立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。

【登録者数 5万人のYouTubeチャンネル】
たなけんのEC大学：https://www.youtube.com/@ec8531

執筆者 : 松岡 孝明
 株式会社GROOVE マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。