1. セラースプライトとは

セラースプライトとは、Amazonの膨大なビッグデータを活用したAmazon専用のリサーチツールです。このツールを使用すると、Amazon上での商品の検索回数や販売実績を把握できます。市場規模や競合の月間売上、月間販売数、消費者が検索するキーワードの他に、検索ボリュームや検索トレンドも確認できます。

1.1.1. 多機能リサーチツール

セラースプライトはリサーチに特化したツールですが、取得したデータを利用することで商品開発、ページ改善、広告運用の最適化など、Amazonでの売上向上に繋がるさまざまな施策にも役立ちます。

1.1.2. 10週年を迎えた信頼のツール

2023年にサービス提供開始から10周年を迎えたセラースプライトは、現在登録会員数が110万人※1を超えています。日本を含む世界中のAmazon出品者に愛用されており、特に日本語対応している点が日本国内で広く利用されている理由の一つです。

1.1.3. Web版と拡張機能版の提供

セラースプライトはWEB版に加え、Amazonセラーの画面上でリサーチができるGoogle Chrome拡張機能版も提供されています。このため、リサーチに不慣れな方でも簡単に導入でき、すぐに活用することができます。

セラースプライトを利用することで、Amazonでのビジネスをさらに強化し、成功へと導くことができます。初心者から経験豊富なセラーまで、幅広いユーザーに対応したこのツールは、今後も多くの出品者にとって欠かせない存在となるでしょう。

※1　セラースプライト/会社概要

2. Amazonセラーのための必須分析ツール

セラースプライトは、Amazon事業者にとって欠かせない分析ツールです。
以下で特徴を説明します。

• Amazonの出品者必須ツール
• 多国籍データ解析の強み
• 楽天や他モール運用者にも最適

2.1. Amazon出品者必須ツール

2.1.1. 市場調査と商品リサーチ

市場動向の把握
セラースプライトは、Amazonの市場動向をリアルタイムで把握できます。これにより、事業者はトレンドを見極め、競合商品や新規参入商品の分析が可能です。

キーワードリサーチ
効果的なキーワードを見つけるためのツールを提供しており、これによりSEO（検索エンジン最適化）を強化して商品の露出を最大化できます。

2.1.2. 競合分析

競合商品の分析
競合他社の商品戦略や価格設定、売上パフォーマンスを詳細に分析できます。そのため、自社商品の競争力を高めるための戦略を立てることができます。

2.1.3. 販売パフォーマンスの向上

売上データの可視化
売上データを分かりやすく可視化し、売上の傾向や季節的な変動を把握することができます。これにより、適切な在庫管理やマーケティング戦略を実行することができます。

広告管理
効果的な広告キャンペーンの立案と管理を支援し、ROAS（広告費用対効果）を最大化します。

2.1.4. 時間と労力の節約

自動化ツール
多くのリサーチや分析作業を自動化することで、事業者の時間と労力を大幅に削減します。これにより、事業者は戦略的な意思決定に集中できます。

2.1.5. レビューと評価管理

レビュー管理
顧客のレビューや評価を効率的に管理し、顧客満足度を向上させるための迅速な対応を可能にします。

セラースプライトを活用することで、競合セラーや自社商品のデータを詳細に解析し、Amazon事業者は市場での競争力を高め、効果的な運用戦略を立てることができます。Amazonで売上を伸ばしたいと考えるすべての人にとって、セラースプライトは必須のツールです。

2.2. 多国籍データ解析の強み

セラースプライトは、海外のAmazonデータも取得でき、海外輸入を行っている事業者にも広く活用されています。調査するデータの種類に応じて、以下の国々の情報を解析可能です。

• 日本
• アメリカ
• イギリス
• ドイツ
• フランス
• イタリア
• スペイン
• カナダ
• インド
• メキシコ

多国籍のデータ解析が可能なため、日本国内だけでなく海外のAmazonデータも取得でき、越境ECを視野に入れた運用が容易になるのも大きな特徴です。

3. セラースプライト　Web版の使い方

セラースプライトWeb版の使い方について説明します。

まず、「キーワード解析機能」と「マーケット調査機能」をご紹介します。これらの機能は、Amazonビジネスで成功するために非常に重要です。セラースプライトには多くの便利な機能がありますが、その中でも特におすすめのものをご紹介します。はじめてセラースプライトを使う方や、どの機能から始めれば良いか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

3.1. キーワード解析機能

セラースプライトWeb版のキーワード解析機能は以下となります。

3.1.1. キーワードリサーチ

特定のカテゴリに関連する検索キーワードを見つけるための機能です。これにより、ユーザーがどのような検索キーワードを使っているかを把握し、最適なキーワードを選定できます。

使い方は以下の通りです。

参照：セラースプライト/キーワードリサーチ

【キーワードリサーチの使い方】

1. セラースプライトのトップ画面から「キーワードリサーチ」を選択します。
リサーチしたいトピックや業界に関連するキーワードを入力します。複数のキーワードを入力することも可能です。

2. キーワードリサーチを行う国を指定します。
セラースプライトでは、特定の地域や言語に関連するキーワードリサーチができます。必要　に応じて、地域や言語の設定を行ってください。

3. 詳細項目を任意で入力します。
キーワードリサーチでは、「人気市場」「検索急上昇市場」「トレンド市場」「潜在市場」　など、市場ごとに検索結果を表示することができます。

表示された検索結果データは、エクスポートして保存できます。これにより、後で参照したり他のツールで使用することができます。

3.1.2. キーワードトレンドリサーチ

Amazonで特定のキーワードが過去にどれくらい検索されていたかや、特定のキーワードに対する検索数の変動や関心の変化を追跡するための機能です。市場のトレンドを捉え、タイムリーに対応するために役立ちます。

【キーワードトレンドリサーチの使い方】

1. セラースプライトのトップ画面から「キーワードトレンドリサーチ」を選択します。
2. キーワードトレンドリサーチを行う国を指定します。
3. 初期設定のプリセットモードから検索したい項目を4つから選び検索結果を表示することができます。

• トレンド市場
• 人気市場
• 検索急上昇市場
• 潜在市場

プリセットモードを使うだけでなく、自分で詳細設定を行うことで、さらに詳しい分析結果を得ることができます。

3.1.3. キーワードマイニング

Amazonで購入者が検索しているキーワードを掘り下げて、詳細に調査する機能です。商品を出品したり広告を出稿したりする際に、ユーザーがどのキーワードを使って検索しているかを知ることは非常に重要です。ユーザーのニーズを把握することで、市場リサーチに役立ち、売れる商品や効果的な広告を作成することができます。さらに、キーワードマイニングはコアキーワードや関連キーワードなどの有益な情報を抽出し、実際の検索データに基づいた分析を行うツールです。

使い方は以下の通りです。

参照：セラースプライト/キーワードマイニング

【キーワードマイニングの使い方】

1. セラースプライトのトップ画面で「キーワードマイニング」を選択します。
2.「静的マイニング」または「動的マイニング」のいずれかを選びます。
3. 国を指定します。
4. 検索したいキーワードを入力し、「リサーチ」をクリックすると検索結果を表示することができます。

3.1.4. キーワード逆引きリサーチ

顧客がどの検索キーワードを使って競合商品にたどり着いたのかを把握できる機能です。それによって自分が販売している同じジャンルの競合商品が、どのキーワードでアクセスを集めているかを把握することができます。

使い方は以下の通りです。

参照：セラースプライト/キーワード逆引きリサーチ

【キーワード逆引きリサーチの使い方】

1. セラースプライトのトップ画面で「キーワード逆引きリサーチ」を選択します。
2. 国を指定します。
3. 検索窓にASINを入力し、検索結果を表示することができます。
　検索したいトピックや業界に関連するキーワード、または複数のキーワードを入力することもできます。

この情報を活用することで、Amazonの商品ページへのアクセス数を増やすための新しいキーワードを見つけることができます。

※注意点として、無料版では全ての結果を閲覧することはできません。

3.2. マーケット調査機能

セラースプライトのWeb版では、以下の主要なマーケット調査機能を利用できます。

3.2.1. ライバル商品リサーチ

競合商品の売上状況を詳細に確認できる機能です。キーワード、ブランド、セラー、ASINを用いてライバル商品の販売数やその他のコアデータを検索します。

3.2.2. 商品リサーチ

販売数の伸びやレビューの増加数など、詳細なデータをもとに潜在的な商品をリサーチします。この機能により、どの商品の需要が高まっているかを見極めることができます。

3.2.3. 市場リサーチ

細かく分類されたカテゴリーごとのデータを比較し、参入しやすい市場を見つけ出します。これにより、競争の少ないカテゴリーでの成功確率を高めることが可能です。

Amazonで売れやすい商品を見つけるためにも、競合商品の詳細なデータを分析することで、効果的な販売戦略を立てることが可能です。具体的な使い方については以下で説明します。

参照：セラースプライト/ライバル商品リサーチ/商品リサーチ/市場リサーチ

【マーケット調査機能の使い方】

1. 国を指定します。
2. 期間を選択します。
3. カテゴリーを選択（任意）します。
4. キーワード（orブランドorセラーorASIN）を入力します。
5. 最後に「リサーチ」をクリックします。

無料版ではマーケット調査の全ての結果を閲覧することはできません。もし全てのリサーチ結果を確認したい場合は、有料版の導入をおすすめします。

4. セラースプライト　拡張機能の使い方

セラースプライト拡張機能版の使用方法について、Web版同様に「キーワード解析機能」と「マーケット調査機能」を詳しく解説します。

セラースプライト拡張機能版をインストールすると、Amazonの各ページに「セラースプライトのアイコン」が表示されます。このアイコンをクリックすることで、セラースプライトのインターフェースに切り替わり、Amazonのページ上で直接セラースプライトのツールを利用することが可能です。拡張機能版はWeb版と比較すると一部の機能が制限されていますが、それでもAmazonページ上で迅速かつ直感的に操作・分析を行える点が大きな利点となっています。

4.1. キーワード解析の方法

拡張機能版では、主に次のようなキーワード解析が使用できます。

4.1.1. キーワード順位チェッカー

出品中の商品が検索結果でどの位置にあるかを調べる機能です。このツールを使うことで、毎日変動する検索順位を効率的に把握できます。

4.1.2. キーワード逆引きリサーチ

競合の商品がどのキーワードでトラフィックを集めているかを確認できます。どのようなKWが注目されているかがわかるため、広告のKW選定やお客様のニーズを知るのに役立ちます。

4.1.3. キーワードマイニング

特定のキーワードに関連するさまざまなキーワードを簡単に見つけられます。さらに、現在閲覧しているAmazon検索結果ページに関連するキーワードも表示されます。

使い方は以下の通りです。

【キーワード解析の使い方】

1. 調べたい商品のAmazon商品ページを開きます。
2. 右下に表示されるオレンジのマークをクリックします。
3. 次に調べたい内容を選択しクリックします（例：順位チェッカー）
4. 調べたいキーワードを入力します。
5. 最後に「リサーチ」をクリックします。

4.2. マーケット調査の手法

拡張機能版のマーケット調査機能についての詳細は、こちらをご覧ください。

売上詳細

拡張機能版では、競合商品のリサーチが可能です。Web版と同様に、競合商品の月間販売数や価格など、詳細なデータを取得できます。

使い方は以下の通りです。

【マーケット調査機能の使い方】

1. Amazonの商品ページまたは検索結果ページを開きます。
2. 拡張機能を起動させます。
3. 最後に「売上詳細」をクリックします。

5. セラースプライトの活用方法

セラースプライトを活用すると、以下のことが可能です。

• 仕入れと商品開発の最適化
• SEO対策

それぞれの特徴について詳しく解説します。

5.1. 仕入れと商品開発の最適化

セラースプライトを活用することで、データに基づいた仕入れや商品開発の判断が可能になります。特に、競合商品の売れ行きや検索キーワードのトレンドを把握することで、売上アップに繋がる選択肢を見つけやすくなります。Amazonでのビジネスにおいて、このツールは非常に有効です。

仕入れや商品開発に役立つ機能は以下となります。

5.1.1. 効果的なキーワードリサーチ

まずは「キーワードリサーチ」から始めましょう。この機能を使うことで、Amazon上でどのようなキーワードが検索されているのかを把握できます。月間検索数などの詳細な条件を設定することで、自社商品に最も適した検索キーワードを見つけやすくなります。これにより、より効果的な商品企画やマーケティング戦略を立てることが可能になります。

使い方は以下の通りです。

参照：セラースプライト/キーワードリサーチ

【キーワードリサーチの使い方】

1. 国を指定します。
2. 期間を選択します。
3. カテゴリーを選択（任意）します。
4. 次に月間検索数などの詳細条件を設定します。
5. 最後に「リサーチ」をクリックします。

設定に迷う方もいるかもしれません。はじめての方におすすめの条件設定は以下の通りです。

参照：セラースプライト/キーワードリサーチ

【はじめての方におすすめの条件設定】

1. 月間検索数：1,000〜100,000回
2. 転換率：5％以上
3. クリック集中度（トップ3商品のクリック集中率）：30%以下
4. 検索結果数：10,000個以下

• 特定の商品に限定されていないか
• ライバル商品の数が多すぎないか
• 月間検索数が下がり気味ではないか
• ある時期だけ需要のあるトレンド商品ではないか
• ライバル商品の評価

セラースプライトを効果的に活用するためには、推奨される設定条件やチェックポイントを参考にしつつ、自分に最適なリサーチ方法や条件設定を見つけることが重要です。参入できそうなキーワードを見つけた際には、Amazonの検索結果を実際にチェックし、1ページ目に表示される可能性の高い商品を分析しましょう。これにより、競争の激しい市場でも他者より優位に立つことができます。

5.1.2. 効果的な商品リサーチ

売上が見込める商品を見つけた際には、「商品リサーチ」機能を利用してみてください。この機能を使えば、対象商品の売上動向を詳しく把握することができます。

使い方は以下の通りです。

参照：セラースプライト/商品リサーチ

【商品リサーチの使い方】

1. 国を指定します。
2. 期間を選択します。
3. 先ほど見つけたキーワードを入力します。
4. 最後に「リサーチ」をクリックします。

通常、仕入れる商品はAmazonが直接出品していないものになります。リスクを最小限に抑えるためには、自分の資金状況に見合った商品を選ぶことが重要です。
ベンチマーク（比較基準）商品がどの程度売れているかを把握することで、売上目標の設定が容易になります。実際に出品する場合には、GROOVEの市場調査サービスをおすすめします。

5.2. SEO対策

Amazonで売上を向上させるためには、SEO対策が欠かせません。多くのユーザーは1ページ目の上位に表示される商品から購入を検討するため、上位にランクインすることが非常に重要です。

1ページ目に掲載されることで、商品が多くのユーザーの目に留まりやすくなり、購入される可能性が高まります。

SEO対策を行うためには、キーワード解析機能を使って、よく検索されているキーワードを分析します。

上位表示を目指すには、見つけたキーワードを商品タイトルや説明文に効果的に組み込むことが鍵です。キーワードを自然に盛り込んだ文章を作成することが求められます。

6. 無料版と有料版の違い

無料会員と有料会員の主な違いは、表示されるデータの量です。

無料会員では、上位5件のデータに制限されていますが、有料会員ではより多くのデータにアクセスできます。本格的に施策に活用して売上を伸ばしたい方には有料版をお勧めします。

無料版では機能に制限があり、データを部分的にしか確認できませんが、有料版ではほとんどの分析機能を制限なく利用できます。

具体的な機能制限については、セラースプライトの公式サイトで確認できます。

6.1. セラースプライトの利用料金

セラースプライトには4種類のプランがあり、スタンダードプランには月額プランと年額プランがあります。それぞれ料金や提供されるサービス内容が異なります。各プランの詳細と料金については、以下をご覧ください。

まずは無料会員としてスタートし、必要に応じて詳細なデータが必要になった際にアップグレードすることをおすすめします。支払い方法は、月額プラン・年額プランともにPayPalまたはクレジットカードが利用可能です。

7. まとめ

本記事では、Amazonに特化した「セラースプライト」についてご紹介しました。セラースプライトは、中国発の高度なリサーチツールで、Amazonビジネスに特化しています。このツールを使うことで、トレンドのキーワードや競合の動向を詳しく分析し、商品を効率的にモニタリングできます。

その結果、売れ筋商品に注力し、売れ行きの悪い商品の在庫過多を防ぐことができます。また、Googleの拡張機能に対応しており、操作も簡単です。無料で始められるので、ぜひこの機会にセラースプライトを試してみてください。

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株式会社GROOVEでは、独自に開発したAmazon市場分析ツールやフレームワークを駆使して、キーワードごとの市場規模や競合調査を行い、貴社のポジションを正確に把握した上で事業計画を支援します。また、短期的な施策レポートだけでなく、中長期的なシェアのトラッキングも可能です。継続的なレポートと分析を通じて、データドリブンな意思決定を実現することがGROOVEの強みです。

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執筆者 : 松岡 孝明
マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。
現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。