Amazonのカスタマーレビュー対策とは?レビューの質を向上させ顧客満足度を最大化する施策

Amazonでの販売において売上を伸ばすためには、カスタマーレビューの戦略的な対策が重要です。効果的なレビュー対策を行うことで、商品の認知度や信頼性が向上し、売上につながります。
本記事では、Amazonでのレビューを効果的に増やす具体的な方法やその重要性について詳しく解説します。さらに、ネガティブなレビューへの対応策も紹介しますので、ぜひ参考にしていただき、販売促進に役立ててください。
目次
1. カスタマーレビューとは
1.1. カスタマーレビューの種類
1.1.1. 商品レビュー(カスタマーレビュー)
1.1.2. ストアレビュー(フィードバック)
1.2. カスタマーレビューの役割
1.2.1. CVR(顧客転換率)が向上する
1.2.2. レビューの絞り込み検索で優先表示される
1.2.3. Amazon SEOに影響を与える
1.2.4. 商品のフィードバックを受け取ることができる
2. レビュー対策としてできること
2.1. Amazon Vine先取りプログラムを利用する
2.2. 「レビューをリクエストする」ボタンを活用する
2.3. メールで顧客にレビューを依頼する
2.4. 商品に同梱してレビュー依頼する
1. カスタマーレビューとは
Amazonのカスタマーレビューは、商品の購入にとても大きな影響を与えます。
レビューは、実際に商品を購入した人がその商品についての感想や評価を共有する場所です。これによって、他のユーザーが商品を選ぶ際の参考にすることができます。特に評価が高い商品は、購入する判断基準のひとつとなります。
たとえば、全くレビューがない商品と、平均評価が4.0以上のレビューがたくさんある商品を比べた場合、多くの人は後者を選ぶでしょう。他の購入者の生の声を聞くことで、商品の品質や使い勝手がよくわかるからです。
また、出品者にとってもカスタマーレビューは非常に重要です。良い評価だけでなく、改善が必要な点を指摘するレビューも、商品の改良やサービス向上にも役立ちます。ユーザーのニーズや期待を理解することで、より良い商品を提供できるようになります。
このように、Amazonのカスタマーレビューは、ユーザーと出品者の両方にとって欠かせない情報源です。レビューを通じて、ユーザーは安心して商品を選ぶことができ、出品者はユーザーの声を基に商品を改善することができます。これにより、Amazonでのショッピング体験はますます豊かで信頼できるものになるのです。
1.1. カスタマーレビューの種類
Amazonのカスタマーレビューには、次の2種類があり、それぞれ異なる役割があります。
- 商品レビュー(カスタマーレビュー)
- ストアレビュー(フィードバック)
以下では、それぞれの役割について説明します。
1.1.1. 商品レビュー(カスタマーレビュー)
Amazonのカスタマーレビューは、購入者が商品に対して評価を提供するシステムです。
Amazonでは、各商品に固有のASIN(Amazon標準識別番号)が付与されており、どの販売者から購入した商品でも、そのASINに関連付けられた商品ページにレビューが表示されます。
商品ページにはレビューがリスト形式で表示されており、クリックすることで全てのレビューを閲覧することが可能です。
これにより、購入者は他のユーザーのフィードバックを参考にして、商品の品質や使い勝手について詳しく理解することができます。
Amazonでは、商品レビューは一般アカウントを持っていれば購入していないユーザーでも投稿できます。しかし、購入していないユーザーから短期間に大量のレビューが寄せられた場合、Amazonは購入者によるレビューのみを表示します。
1.1.2. ストアレビュー(フィードバック)
ストアレビュー(フィードバック)は、出品者のパフォーマンスを評価する重要な要素です。購入者は、商品状態、商品の包装、発送方法、および出品者の対応に関する評価を投稿します。
この評価は商品ページには直接表示されませんが、各商品ページの「販売元」リンクをクリックすることで確認することができます。
以下のように表示されるため、出品者の信頼性を確認する一助となります。
商品の品質だけでなく、販売者の信頼性も購入決定の重要な要素です。ストアレビューで高評価を得るためには、顧客に対して丁寧かつ迅速な対応を心掛けることが不可欠です。
1.2. カスタマーレビューの役割
Amazonでの販売を成功させるためには、カスタマーレビューの獲得が不可欠です。
以下に、その重要性を説明する4つの理由を挙げます。
- CVR(顧客転換率)が向上する
- レビューの絞り込み検索で優先表示される
- Amazon SEOに影響を与える
- 商品のフィードバックを受け取ることができる
1.2.1. CVR(顧客転換率)が向上する
Amazonでの高評価レビューが増えると、CVR(顧客転換率)が大幅に向上する可能性があります。
たとえば、以下の「A」と「B」の2つのレビューを見た場合、どちらの商品を購入したいと思うでしょうか。
ユーザーは、星の評価だけでなく、レビューの件数と高評価の割合にも注目します。特に総レビュー数が少ない場合、1件の低評価が全体の評価に大きく影響することがあります。そのため、レビュー数を増やすことが重要です。
同じジャンルで価格が同程度の商品では、レビュー数が多く、高評価の割合が高い商品が選ばれる傾向があります。レビューの充実度は購買決定において重要な要素となるため、積極的にレビューを集める施策を導入することが必要です。
1.2.2. レビューの絞り込み検索で優先表示される
Amazonの検索機能では、ユーザーが商品レビューを参照しながら具体的な条件で商品を絞り込むことができます。これにより、ユーザーは信頼できる情報を基に、最適な商品を効率的に見つけ出すことが可能です。
たとえば、評価が4つ星以上のものを選ぶと、その基準を満たす商品だけが検索結果に表示されます。ただし、まだレビューが付いていない商品はこの絞り込み検索には含まれません。
レビューを増やすことで、絞り込み検索に表示される可能性が高まり、ユーザーが商品を見つけやすくなります。
1.2.3. Amazon SEOに影響を与える
多くの高評価レビューを獲得することは、Amazon SEO(商品ページを最適化することで、Amazonの検索エンジンでの検索ランキングを向上させる手法)に大きな影響を与えます。
Amazonの商品ページを最適化することで、検索エンジンのランキングが向上し、商品が検索結果で上位に表示される可能性が高まります。
Amazon SEOは複数の要素で構成されていますが、効果的なレビュー戦略もその重要な一部分です。
Amazon SEOの詳細については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
1.2.4. 商品のフィードバックを受け取ることができる
顧客のレビューは、商品を実際に使用したユーザーからの貴重なフィードバックです。これらのレビューは、商品の強みや改善点を具体的に理解するための重要な情報源となります。
たとえば、「使いにくい」というフィードバックがあった場合、その意見を基に商品の使いやすさを改善するための対策を検討できます。また、「説明が分かりにくい」というコメントがあれば、より明瞭で分かりやすい説明文を追加することで、ユーザーの理解を助けることができます。
批判的な意見が含まれることもありますが、こうした直接的な声を聞くことで、商品の改善点を明確にし、具体的な対応策を講じることができます。その結果、ユーザー満足度の向上につながり、CVR(コンバージョン率)の向上も期待できます。
Amazonカスタマーレビューを活用することで、商品の品質を向上させ、顧客満足度を高める効果的な戦略を実現しましょう。
2. レビュー対策としてできること
Amazonのカスタマーレビューは、購入者にとって、出品者の評価よりも商品の評価の方が注目されているように見受けられます。今回は「商品レビュー」に焦点を当てて詳しく解説します。
Amazonでレビューを依頼する方法は、主に以下の4つです。
- Amazon Vine先取りプログラムを利用する
- 「レビューをリクエストする」ボタンを活用する
- メールで顧客にレビューを依頼する
- 商品に同梱してレビュー依頼する
2.1. Amazon Vine先取りプログラムを利用する
Amazon Vine(バイン)先取りプログラムは、Amazonが公式に提供するレビュー依頼サービスです。このサービスは、商品レビューが30件以下の商品ページに適用されます。利用するためには、以下の条件を満たす必要があります。
- Amazonの大口出品者であること
- 商品ページに画像と説明が掲載されていること
- FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用していること
- Amazonブランド登録済みの商品であること
- 商品の在庫があること
- アダルト商品でないこと
条件に合致する商品がある場合、セラーセントラルにログインし、「広告」→「Amazon Vine」の順にクリックしてASINを登録し、必要な個数を入力することで手続きを完了できます。
Amazon Vineの費用は、親ASINごとに2万円です。また、Vineのレビュワーには商品を無償で提供する必要があるため、たとえば20件のレビューを依頼する場合、20個分の商品の原価も別途かかります。
注意点として、レビューの内容はVineのレビュワーに委ねられるため、必ずしも高評価のレビューが得られるわけではありません。商品の質に自信がない場合、このプログラムの利用は逆効果となることもあるため、注意が必要です。
しかし、Vineのレビュワーは熱心にレビューを書く傾向があり、商品の魅力を伝える長文のレビューが集まりやすいというメリットもあります。
自社商品の原価やレビューのしやすさなどを総合的に考慮して、このプログラムを利用するかどうか検討してください。特に、販売を始めたばかりの商品で初期のレビューを集めたい場合、Amazon Vineは効果的です。
なお、このプログラムを利用するためにはAmazonブランド登録が必須となります。
2.2. 「レビューをリクエストする」ボタンを活用する
2019年以降、Amazonセラーセントラルの公式機能を利用することで、購入者に簡単にレビュー依頼を送信できるようになりました。この機能を使えば、過去の購入者にワンクリックでレビューを依頼できます。
このレビュー依頼機能は非常にシンプルで、依頼文はAmazon側で自動生成され、店舗側でカスタマイズすることはできません。レビュー依頼を送信する具体的な手順は以下の通りです。
1. セラーセントラルにログインします。
2. 「注文」セクションから「注文管理」を選び、各「注文の詳細」をクリックします。
3. 右上に表示されている「レビューをリクエスト」ボタンをクリックします。
4. 「この注文のレビューをリクエストしますか?」と確認メッセージが表示します。
5. 「はい」を選択して完了です。
このような手順を完了すると、購入者には自動的にレビュー依頼メールが送信されます。この機能を効果的に利用することで、自然な形でレビュー数を増やし、商品ページの信頼性を高めることができます。
2.3. メールで顧客にレビューを依頼する
Amazonセラーセントラルでは、購入者に直接メールを送る機能があります。
「レビューをリクエストする」ボタンとは異なり、この方法ではセラー自身がメールの内容をカスタマイズできます。これにより、購入者がレビューを投稿したくなるような魅力的なメッセージを送ることが可能です。
メールを送る手順として、セラーセントラルにログインし、「注文」→「注文管理」の順に進んだ後、対象の購入者を選択して「その他」からメールを送信します。
以前はこの方法が一般的に使用されていましたが、現在では購入者に対する複数回のメール送信が制限されていることや、スパム判定されるリスクがあるため、使用頻度が減少しています。
また、レビュー依頼に関しては、「高評価をお願いする」「金銭やクーポン、プレゼントを提供する」などの見返りを求める行為は厳禁です。これらの行為が発覚した場合、最悪の場合アカウントが停止される可能性があるため、注意が必要です。
最近では、多くのショップが「顧客にメールを送る」機能よりも「レビューをリクエストする」機能を利用しています。
両方の機能を併用すると、購入者に複数回レビューを依頼することになり、不快感を与える可能性があるため、どちらか一方の機能を使用することをお勧めします。
2.4. 商品に同梱してレビュー依頼する
効果的なAmazonレビュー依頼方法
サンキューカードやチラシを商品に同梱し、顧客が簡単にレビューを投稿できるようにするためのQRコードを提供します。この手順により、顧客はスムーズにレビューを書くことができます。
複数販路に対応する便利なQRコード
楽天市場やYahooショッピングなど複数のプラットフォームで商品を販売している場合、それぞれのレビューリンクを含むQRコードを作成すると便利です。1枚のチラシで複数の販売チャネルに対応できるため、顧客は自身が利用したサイトで簡単にレビューを投稿できます。気を付けるべき点として、自社サイトや他のECサイトへの誘導は厳禁です。たとえば、Amazon以外のサイトに登録させたり、他のサイトでレビューを書かせることは禁止されています。
悪いレビューを防ぐための工夫
レビュー依頼の際には、「悪いレビューを防ぐ」ことも重要です。商品の不具合や使い方の不明点など、レビューでは解決できない問題が発生した場合、顧客にショップへ直接お問い合わせいただくよう案内しましょう。同梱物に、その旨を明記しておくと効果的です。
ポジティブなレビューを促進する流れの構築
「良いレビューは書いてもらい、悪いレビューはお問い合わせで対応する」という流れを作ることで、ポジティブなレビューを増やし、商品の評価を高めることができます。このようにして、顧客満足度を向上させ、ビジネスの成長を支援します。
注意点
同封物に関する注意点は、マーケティングを目的とした同梱物の使用はアカウント停止の原因となります。禁止されている内容については、後半の「NG事項」で詳しく説明します。
Amazonでの販売において、レビューを獲得することは非常に重要です。どうやってレビューを獲得すればいいかわからないというお悩みも多く寄せられますが、以上に見てきたような簡単な施策で、レビューの記入率を向上させることができます。
レビュー依頼のタイミングですが、特に商品発送後5~30日以内の注文に対してレビューを依頼することが最も効果的です。週に1回、定期的にレビューリクエストを送信することをお勧めです。これは、レビューの記入率を高め、商品やサービスの評価を向上させるための必須戦略です。
3. 良いレビューを得るために抑えておくポイント
Amazonで良いレビューを得るためには、主に抑えておくべき3つのポイントがあります。
- AmazonでCTRを向上させるレビュー活用法
- レビューを元にこまめな改善を行う
- 顧客の理解を深める
それぞれについて解説します。
3.1. AmazonでCTRを向上させるレビュー活用法
AmazonでのCTR(クリック率)を高めるには、カスタマーレビューの総数と平均評価スコアの両方を向上させることが不可欠です。
初めて販売を開始する際、レビューは当然0からスタートしますが、理想的にはレビューの総数を最低30以上、できれば100以上を目指しましょう。平均スコアは最低でも4.0以上、できれば4.5以上を維持することが望ましいです。
たとえば、4.0の評価を獲得するには最低でも3.8のスコアが必要であり、4.5の評価を得るためには約4.28のスコアが必要です。このため、Amazon Vineプログラムの利用や購入者へのレビューリクエスト機能を活用して、レビュー数を増やす努力が求められます。しかし、レビューの質は製品自体の品質に大きく依存するため、小手先の対策だけでなく製品の改善が重要です。
競合商品のレビュー状況も重要な要素です。たとえば、競合商品が1000件のレビューを獲得している場合、自社製品が30件では劣勢に立たされますが、500件の競合に対して100件のレビューを持つことができれば、新規参入としては上出来です。お客様は市場内の他製品と比較するため、同市場内の競合商品と同程度のレビュー数を目指すことが重要です。
また、平均レビュースコアも同様に4.0以上が望ましいですが、サプリメントやシャンプーなど個人差が大きい商品では3.5以上でも十分評価されることがあります。同一キーワード内の競合商品のスコアを参考にすることが有効です。
レビュー数と平均スコアはCVRにも影響を与えますが、特にCTRにおいては検索結果に表示されるため重要です。これらの指標を改善することで、CTRの向上が期待できます。
3.2. レビューを元にこまめな改善を行う
出品している商品のレビューや出品者評価から得られた情報は、商品や配送品質の改善に役立ちます。
たとえば、家具を購入したユーザーが「オフィスでも活用できます」といったレビューを書き込んだ場合、出品者は商品説明文に新しい使い方を提案したり、メイン画像やサブ画像にオフィス用として利用可能な旨を含めたりすることでページを改善することができます。
また、Amazonレビューから商品改善のアイデアを得る際には、商品の仕様や用途から逸脱しない内容であるかどうかを確認することが必要です。
ユーザーが商品を購入し、実際に使用することで使い勝手や新しい活用法などの発見があるため、自社の考えにとらわれず、カスタマーレビューを参考に改善を行うことで、ユーザーからの注目や評価につながります。
レビュー対策については、以下の動画でも詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
◆詳しくはたなけんのEC大学の解説も参考にしてください!
4. 低評価レビューへの対応
Amazonでの評価やレビュー数を増やすことは、販売実績を向上させるために不可欠です。しかし、低評価レビューが増えると、店舗のイメージダウンを招き、売上に悪影響を及ぼす可能性があります。
どれだけ品質の良い商品でも、低評価が多いと購入者が躊躇してしまうことがあります。これを避けるために、Amazonのカスタマーレビューシステムを活用して、低評価レビューを投稿した購入者に直接連絡し、問題を解決することが重要です。
このような対策を講じることで、店舗の信頼性を高め、高評価レビューの増加を促進し、結果として売上の向上につながります。Amazonでの成功を目指すなら、レビュー対策は欠かせない要素となるでしょう。
4.1. 購入者への連絡
Amazonカスタマーレビュー投稿者に連絡するには、以下のすべての条件を満たす必要があります。
- Amazonブランドに登録されている
- ブランドの代表者であること
- 大口出品者アカウントを所有している
- 過去12か月以内に注文を受けた履歴がある
- 確認済みの購入によるレビューである
- コミュニケーションがブロックされていない
- デジタル商品の定期注文ではない
すべての条件を満たすことで、レビュー投稿者に直接連絡できるようになり、迅速かつ適切な対応が可能となります。これによりスムーズな問題解決と顧客満足度の向上が期待されます。
4.1.1. 連絡できる条件と内容
Amazonカスタマーレビューへの対応策として、主に以下の2つの方法があります。
- 全額返金の申し出
- カスタマーサポートへの問い合わせ(低評価の理由を確認)
全額返金を選ぶと、購入者に全額返金を通知する自動Eメールが送信され、返金手続きが開始されます。カスタマーサポートへの問い合わせを選ぶと、購入者にレビューの詳細を提供してもらうためのEメールが送信されます。重要な点として、購入者に直接連絡できる場合でも、レビューの変更や削除を依頼することは禁止されています。
商品の品質向上やサービスの改善を目指すため、購入者の意見を直接収集することが不可欠です。
4.2. Amazonのテクニカルサポートに連絡する
不正確なレビューが投稿された場合、テクニカルサポートに連絡してフィードバックを提供すると、稀に削除されることがあります。
しかし、基本的に投稿された商品レビューを削除するのは難しいです。
商品レビューの積み重ねは転換率の向上に貢献しますが、同時に低評価レビューが投稿されるリスクも伴います。そのため、丁寧な配送やカスタマーサポートが重要です。
5. NG事項
Amazonでカスタマーレビューを活用する際に注意すべきポイントが4つあります。
- サクラレビューを促す依頼・代行業者の利用
- 報酬を発生させる
- Amazon外のサイトへの誘導
- レビューの修正・削除要求
それぞれの注意点について解説します。
5.1 サクラレビューを促す依頼・代行業者の利用
購入者に高評価のみを求める行為、いわゆる「サクラレビュー」を促進することは絶対に避けるべきです。これはAmazonのポリシーに違反するだけでなく、消費者の信頼を損なうリスクがあります。
短期的には、高評価を依頼することで製品が魅力的に見えるかもしれませんが、実際の価値と異なるレビューが蓄積されれば、いずれ消費者はその真実に気づき、ビジネスの信頼を失います。
もし購入者が不正確な情報に基づいて商品を購入し、それがサクラレビューだと発覚した場合、ブランドの評判は大きく損なわれ、Amazon内での立場も弱体化する可能性があります。
一方で、正直で透明性のあるコミュニケーションを心がけ、製品やサービスに自信を持つことで、自然に正直な高評価を得ることができます。顧客の率直な意見を聞き、継続的な改善を行うことで、長期的な成功とブランドの信頼構築が実現します。
自社の商品やサービスの価値を誠実に伝え、購入後の顧客満足度向上に努めましょう。
5.2. 報酬を発生させる
Amazonでカスタマーレビューを依頼する際、報酬を提供することは厳禁です。具体的には、クーポンや景品、その他の金銭的報酬を条件にレビューを依頼することは禁止されています。
報酬やプレゼントを提供してレビューを書いてもらうことは、Amazonのポリシーに違反しますので、注意が必要です。レビューの依頼は常に公平かつ透明な方法で行いましょう。例えば、製品の品質や使用感に関する正直な意見を求めることが重要です。
また、レビューを依頼する際には、製品の特徴や利点を明確に伝え、消費者が適切な情報を基に判断できるようにすることが求められます。信頼性のあるレビューを集めることで、ブランドの信頼性も向上します。ガイドラインを遵守し、誠実なレビュー依頼を心がけましょう。
5.3. Amazon外のサイトへの誘導
Amazonの規約により、外部サイトへの誘導は禁止されています。自社サイトや他のECサイトへの誘導行為は厳禁です。
具体的には、Amazon以外のサイトに登録させたり、他のサイトでレビューを書かせる行為が禁止されています。
これらの違反行為が発覚した場合、アカウントが停止される可能性があります。Amazonカスタマーレビューを利用する際は、すべての活動をAmazon内で完結させるようにしましょう。
詳細については、Amazonカスタマーサービスのコミュニティガイドラインをご覧ください。
5.4. レビューの修正・削除要求
Amazonのカスタマーレビューは、顧客が商品に対して抱いた感想や評価を反映しています。そのため、基本的に出店者がレビューを削除することはできません。
出店者が顧客にレビューの修正や削除を依頼し、高評価のレビューだけを掲載させようとする行為は厳しく禁じられています。このような行為が発覚した場合、Amazonから「悪質な評価操作」としてペナルティが課せられる可能性があります。
まれに悪意のあるレビューが投稿された場合は、Amazonのカスタマーサービスに報告することが重要です。カスタマーサービスは、問題のあるレビューを調査し、適切な対応を行います。
6. まとめ
本記事では、Amazonにおけるカスタマーレビュー対策や注意点について解説しました。レビュー数の増加と評価の向上は、ブランドの信頼性を高め、リピーターを増やすために大切です。レビューは顧客満足度を測る指標であり、商品品質とサービスの改善が求められます。定期的に顧客満足度調査を実施し、フィードバックを基に改善を図ることが重要です。
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監修者 : 田中 謙伍
株式会社GROOVE 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社。出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、マーケティングマネージャーとしてAmazon CPC広告スポンサープロダクトの立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業。立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。
【登録者数 5万人のYouTubeチャンネル】
たなけんのEC大学:https://www.youtube.com/@ec8531
執筆者 : 松岡 孝明
株式会社GROOVE マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。