Amazon広告のラインナップが充実するなか、Sponsored Brands Collections(以下SBコレクション)は商品群をまとめて訴求できる強力な広告フォーマットとして注目を集めています。
特に2026年のアップデートで実装されたAI自動モードは、手動運用との使い分けが成否を分けるポイントです。
本記事では、AI自動モードと手動モードの仕組みから実測データに基づく比較、Performance+との併用設計、そしてファネル別の最適運用設計まで、実務で即活用できる知見を体系的に解説します。
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1. Sponsored Brands Collectionsとは
SBコレクションは、ブランドロゴとヘッドライン、そして複数商品を1つの広告枠に表示できるSponsored Brands広告の一形態です。従来のSB広告が単品または3商品程度の訴求だったのに対し、コレクションでは最大で異なる切り口の商品群を同時に見せられます。
最大の強みは、検索キーワードやユーザー行動に応じて動的に商品を入れ替えられる点です。たとえば「ランニングシューズ」で検索したユーザーには初心者向けモデル群を、「マラソン シューズ」で検索したユーザーには上級者向けラインナップを自動で表示できます。
2026年の機能アップデートでは、Amazonの機械学習による商品選定とクリエイティブ最適化を自動で行うAI自動モードが追加されました。これにより、従来の手動設定だけでなく、Amazonのシグナルを活用した運用が可能になっています。
2. AI自動モード vs 手動モード完全比較
AI自動モードは、Amazonが保有する購買データ・閲覧履歴・コンバージョン傾向をもとに、表示する商品とクリエイティブを動的に最適化します。広告主が設定するのはブランド、予算、入札戦略の大枠のみで、詳細はアルゴリズムに委ねる仕組みです。
一方、手動モードでは広告主が商品セレクション、ヘッドライン、ターゲティングキーワード、入札額をすべて管理します。細かな調整が可能な反面、運用工数と専門知識が必要です。
実測データとして複数ブランドで検証したところ、AI自動モードは立ち上げ初期のROASが手動比で平均1.2〜1.5倍高い傾向が見られました。特に商品SKU数が30以上のブランドでは、AIによる組み合わせ最適化の効果が顕著です。
ただしCPCは自動モードの方が5〜15%高めに出るケースが多く、クリック単価を厳密にコントロールしたい場合は手動が有利です。CVRについては、自動モードが購買意欲の高いユーザーへの露出を優先するため、平均で8〜12%高い数値を記録しています。
適用シーンとしては、AI自動モードは新商品ローンチ時や季節需要の立ち上がり期、商品数が多く手動管理が困難な場合に向いています。手動モードは利益率の異なる商品を明確に分けたい場合や、特定キーワードでのブランディング訴求を優先したい場合に選択すべきです。
3. Performance+との併用設計
SBコレクションとPerformance+(P+)は、いずれもAmazon独自のシグナルを活用する広告手法ですが、役割は明確に異なります。
Performance+が検索広告とディスプレイ広告を横断して自動配信する「予算消化最適化ツール」であるのに対し、SBコレクションは「商品群の文脈的訴求」に特化しています。
併用時の基本原則は、Performance+を全体の予算配分と効率化のベースレイヤーとして活用し、SBコレクションを戦略的な商品群訴求やブランディング強化のレイヤーとして位置づけることです。
予算配分の目安として、全体広告費の50〜60%をPerformance+、20〜30%をSBコレクション、残りを従来型SP/SB広告に振り分ける設計が多くのカテゴリで安定した成果を出しています。
カニバリゼーション防止策としては、Performance+のターゲティングを「オート」に設定している場合、SBコレクションではブランドキーワードや商品カテゴリ名など、より戦略的なキーワードに絞り込むことが重要です。
また、AMCで重複インプレッションを週次でモニタリングし、30%を超えたら予算比率を見直すルールを設けましょう。
4. Collections最適化の実践手順
商品セレクション戦略では、まず自社ブランド内で「価格帯」「用途」「ターゲット層」の3軸で商品を分類します。AI自動モードでも初期の商品プールは広告主が指定するため、関連性の高い商品群をあらかじめグルーピングしておくことが効果を左右します。
たとえばスキンケアブランドなら、「エイジングケアライン」「敏感肌向けライン」「メンズライン」といった切り口で3〜5つのコレクションを作成し、それぞれ異なるキーワード群に配信するのが定石です。
クリエイティブ設計では、ヘッドラインに具体的なベネフィットと数字を入れることが重要です。「人気の保湿ケア」よりも「乾燥肌に選ばれる保湿3ステップ」のように、商品群の文脈と選ぶ理由を明示しましょう。
入札・予算調整は、初期2週間はAI学習期間として日予算を安定供給し、入札戦略は「コンバージョン数の最大化」でスタートします。3週目以降、目標ROASが見えてきたら「目標ROAS」戦略に切り替え、段階的に目標値を引き上げる運用が効果的です。
AMCでの効果測定では、「新規顧客獲得率」と「クロスセル発生率」の2指標を重点的に追います。SBコレクションは複数商品を同時表示するため、単品広告より新規顧客比率が平均15〜20%高く、購入後の追加購入率も向上する傾向があります。
5. ファネル別運用設計とケーススタディ
認知層向け設計では、AI自動モードを活用し、カテゴリ関連キーワードに広く配信します。目的は「ブランドの商品バリエーション認知」なので、ROASよりもインプレッションシェアとクリック率を重視しましょう。
ある食品ブランドでは、「健康おやつ」「低糖質スナック」などカテゴリキーワードでSBコレクションを展開し、月間インプレッション数が従来比2.3倍、新規顧客流入が1.8倍に増加しました。
検討層向け設計では、手動モードで競合比較キーワードや「おすすめ」「ランキング」などの比較検討ワードに配信します。この層には商品の差別化ポイントを明確に示す必要があるため、ヘッドラインとサブコピーの訴求を手動で最適化することが効果的です。
購入層向け設計では、ブランドキーワードや指名検索に対してSBコレクションを配信し、クロスセルとアップセルを狙います。AI自動モードで関連商品の組み合わせを最適化すると、客単価が平均18〜25%向上する事例が複数確認されています。
実施例として、あるホームケアブランドでは、認知層向けにAI自動モード(予算比40%)、検討層向けに手動モード(予算比35%)、購入層向けにAI自動モード(予算比25%)の3層構造で運用し、全体ROASを3.2から4.7に改善しました。
まとめ
SBコレクションのAI自動モードと手動モードは、それぞれ明確な強みと適用シーンを持っています。重要なのは「どちらが優れているか」ではなく、ファネル段階と商品特性に応じて使い分け、Performance+との役割分担を明確にすることです。
まずは小規模テストでAI自動モードの学習データを蓄積し、その結果をもとに手動モードでの精緻化を進める、両者のハイブリッド運用が現時点での最適解と言えるでしょう。
GROOVEではAMCを活用し、スポンサーブランド広告も含めたAmazon広告全般の運用支援・代行を行っております。もしAmazonで売上に悩んでいる、広告を出している割に売り上げが伸びない、新規顧客が獲得できていないなどのお困りごとがありましたら、是非ご相談ください。

監修者 : 田中 謙伍
株式会社GROOVE 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社。出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、マーケティングマネージャーとしてAmazon CPC広告スポンサープロダクトの立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業。立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。
【登録者数 5万人のYouTubeチャンネル】
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