Amazonブランドストーリーの効果とは?作成するメリットやモジュールを徹底解説!

Amazonの広大なECプラットフォームで、競合と差別化しながら自社商品の魅力を最大限に引き出すためには、どんな手法が効果的でしょうか。その一つとして注目されているのが 「Amazonブランドストーリー」 です。

Amazonブランドストーリーを導入すると、商品の魅力だけでなく、ブランドの価値そのものを効果的に伝え、消費者に強く印象付けることができます。

本記事では、このAmazonブランドストーリーの具体的なメリットや活用の際の注意点、そして効果的な作成方法について詳しくご紹介します。

 

1. ブランドストーリーとは

Amazonブランドストーリーは、出品者の「商品紹介コンテンツ」やベンダー向けのA+コンテンツの一部として利用できます。この機能では、画像やコンテンツを活用して、ユーザーに対してブランドの魅力や商品情報を効果的に伝えることが可能です。また、Q&Aやブランド紹介などを掲載できるため、ユーザーにブランドをアピールする絶好のチャンスとなります。

この機能は比較的新しいため、まだ知られていないことも多いですが、うまく活用することで売上アップが期待できるでしょう。


1.1. 差別化できる独自コンテンツ

Amazonブランドストーリーを活用することで、他の商品にはない付加価値をユーザーに伝えることができ、購買意欲を高める効果が期待できます。たとえば、商品の説明に加えて、企業の想いや設立の背景を伝えることで、ユーザーにブランドの魅力を感じてもらい、購買率の向上に繋がります。

Amazonの広大なECプラットフォームにより、多くの類似商品が溢れており、競合との差別化が売上アップの鍵となっています。しかし、企業の理念や価値観に共感してもらえれば、多少価格が高くても選ばれる可能性が高まります。


1.2. 利用条件としてAmazonブランド登録が必須

Amazonブランドストーリーを利用するためには、まず 「ブランド登録」 が必要です。

ブランド登録は、Amazonで正規出品者として認定されるためのプロセスで、多少手間がかかることもあり、面倒に感じるかもしれません。

Amazonでは、非正規出品者が多く、偽物や保証書のない商品が販売されていることも珍しくありません。そのため、ブランド登録を行い、ブランドストーリーを活用することで、ユーザーに「信頼できる正規品」として認識されやすくなります。これにより、ブランドの信頼性が向上し、購入意欲を高める効果が期待できます。


2. ブランドストーリーを作成するメリット

Amazonブランドストーリーを活用することで、得られるメリットは多くあります。これらのメリットを理解し、効果的に活用することで、自社商品の選ばれる確率が高まり、売上アップにも繋がります。


・自社のブランディング力を強化できる

・今まで以上に商品の魅力を伝えられる

・自社のほかの商品も紹介できる

・販促費を使わずに商品を販促できる


2.1. 自社のブランディング力を強化できる

Amazonブランドストーリーの大きなメリットの一つは、自社のブランディング力を強化できる点です。ブランドストーリーでは、企業の創立に込めた想いや、これまでの実績、企業理念などを詳しく伝えることができます。

しっかりとブランディングを行わないと、リピーターの増加には繋がりにくいものです。しかし、ユーザーに企業の背景や価値観を伝えることで、仮に今回は購入に至らなくても、次に似た商品を探す際に企業や商品を思い出してもらえる可能性が高まります。


2.2. 今まで以上に商品の魅力を伝えられる

ブランドストーリーを活用することで、従来の商品ページ以上に 商品の魅力を効果的に伝えることが可能になります。従来の商品ページでは、基本的に商品に関連する事実のみが記載されますが、ブランドストーリーを活用すれば、商品開発の背景やエピソードなど、商品の誕生秘話まで伝えることが可能です。

これにより、単に商品の魅力だけでなく、企業の思いや理念もユーザーに届けられるため、共感して購入を決めるユーザーが増えることが期待できます。Amazonには似たような商品が多く、価格で選ばれがちですが、ブランドストーリーを活用することで、価格だけでなく、企業のストーリーでユーザーの心を掴むことができるでしょう。


2.3. 自社のほかの商品も紹介できる

ブランドストーリーの3つ目のメリットは、 自社の他の商品も効果的に紹介できる点です。通常の商品説明コンテンツでも他の商品を紹介することは可能ですが、関連性の高い商品を十分にアピールすることは難しい場合があります。

たとえば、スニーカーの商品ページで、ブランドストーリー内に靴下やシューケア用品を一緒に紹介することで、ユーザーが関連アイテムをまとめて購入する可能性が高まります。これにより、ユーザーは必要なアイテムを一度に揃えることができ、売上も増加するため、双方にとって満足度が向上します。

ブランドストーリーを活用する際には、関連商品の提案を考慮したデザインにすることで、さらに効果的な結果が期待できます。


2.4. 販促費を使わずに商品を販促できる

Amazonブランドストーリーを導入することで、 販促費を抑えながらも、自社商品の魅力を十分に伝えることができます。一般的に、商品を宣伝するには多額の広告費が必要ですが、ブランドストーリーは追加の費用なしで商品ページに設置できる機能のため、コスト負担を軽減しつつ、プロモーション効果を高めることが可能です。

さらに、ブランドストーリーを充実させることで、ユーザーは商品ページを訪問するだけでブランドや商品の特徴を簡単に把握できます。


3. ブランドストーリーの作成手順

① sellercentraのトップページ「在庫」から「商品紹介コンテンツ管理」を選択します

② 画面の右上にある「商品紹介(A+)コンテンツの作成を開始する」を選択します

Amazon Vendor Centralの場合は「販売促進」から「Aプラス商品詳細ページ」の順番で行います

③ 「ブランドストーリーを作成」を選択します

④ 「背景画像を追加する」を選択し、画像をアップロードします

⑤ ブランドの説明を入力します

⑥ モジュールを選択します


これでブランドストーリーの作成手順は完了です。

操作に慣れてきたら、デザインやコンテンツを工夫し、より魅力的なブランドストーリーに仕上げてみましょう。


4. ブランドストーリーで使用できるモジュールの紹介

Amazonブランドストーリーで利用できるモジュールについてご紹介します。

モジュールとは、ブランド紹介や商品アピールに使えるテンプレートのことです。現在は、4種類のモジュールが用意されており、それぞれ異なる目的や表現方法でブランドの魅力を引き出せるようになっています。



4種類のモジュールはいずれも高い訴求力を持っているため、定期的に効果を検証しながら、自社ブランドに最適なモジュールを選ぶことが重要です。なお、「ブランドストーリー」には、これらのモジュールを最大19個まで追加することが可能です。

それでは、次に4種類のモジュールについて詳しくご紹介します。


・モジュール / ブランドカード4つのASIN

・モジュール / ブランドカードについて

・モジュール / ブランドカードに関する質問

・モジュール / ブランドカードメディア資産


4.1. モジュール / ブランドカード4つのASIN

「ブランドカード4つのASIN」のモジュールは、 最大4商品までの商品ページや1つのストアページにリンクを設置できる機能です。クロスセルやアップセル、またはストアへのアクセスを促すことで、ブランドファンの拡大につながります。

ただし、見出しの文字数制限があるため、注意が必要です。入力は最大30文字まで可能ですが、実際に表示されるのはおよそ16文字程度です。それを超える部分は「…」で切り取られてしまいます。

Amazonでは商品画像としてメイン画像が自動的に使用されますが、より魅力的なページにするためには、専用に作成した画像を使用することをおすすめします。(※商品画像の登録は必須ですが、ASINの入力は任意です)

また、商品ごとに簡単な特徴を加えたり、4つの枠に1つずつ商品を配置して、インスタ風のデザインに仕上げるなど、デザインの工夫を取り入れることも可能です。



4.2. モジュール / ブランドカードについて

「ブランドカードについて」のモジュールは、 画像とテキストエリアが分かれているため、文字が見やすいという特徴があります。特に、説明文をしっかりとユーザーに伝えたい場合に最適です。


 

4.3. モジュール / ブランドカードに関する質問

「ブランドカードに関する質問」のモジュールでは、 最大3つの質問と回答を登録できます。長文にも対応しているため、詳細な説明や長い文章を伝えたい場合に適しています。

1つのモジュールには、質問文を含めて最大600文字まで入力可能です。



4.4. モジュール / ブランドカードメディア資産

「ブランドカードメディア資産」のモジュールは、 大きな画像を使用できるため、ブランドの世界観を表現しやすいのが特徴です。画像をしっかりと見せつつ、ブランドや商品の説明を行いたいときに最適です。

テキストはAmazonサイト上で入力できますが、文字を登録せずに、画像に直接文字を加えてデザインすることも可能です。


 

5. まとめ

Amazonブランドストーリーは、販促費を使わずに自社の商品を効果的に販促すると同時に、ブランディングも強化する非常に有効なツールです。また、消費者の心に訴えるストーリーテリングにより、自社商品の魅力をこれまで以上に伝えることができます。

しかし、その効果を最大限に引き出すためには、注意点を理解し、適切な作成方法をマスターすることが重要です。特に、背景画像の選択やブランド説明の入力、モジュールの選択はブランドストーリーの品質に大きく影響を与えるため、慎重に行う必要があります。

今回の記事で、Amazonブランドストーリーのメリット、注意点、作成方法について詳しく説明しました。是非とも、ご自身のビジネスに活用してみてください。


商品ページの最適化やブランドストーリーを活用した戦略設計については「株式会社GROOVE」にご相談ください!

株式会社GROOVEでは、Amazon専門コンサルとして、Amazonでの販売に関連する戦略の提案から、マーケティング施策の実行、日々の細かなレポーティングにいたるまで、豊富な経験と専門知識を活かしてブランド様のAmazon運用をトータルサポートします。

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kengotanaka

監修者 : 田中 謙伍
株式会社GROOVE 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社。出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、マーケティングマネージャーとしてAmazon CPC広告スポンサープロダクトの立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。

【登録者数 5万人のYouTubeチャンネル】
たなけんのEC大学:https://www.youtube.com/@ec8531


 


matsuoka

執筆者 : 松岡 孝明
 株式会社GROOVE マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。
現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。


 


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