Amazon商品画像で差別化!CTRやCVRを向上させるための視覚的アプローチを徹底解説!
Amazonで商品を購入する際、最初に目に入るのは商品画像ではないでしょうか。販売者にとって、商品の魅力を瞬時に伝えるために、画像は非常に重要な役割を果たします。特に、画像のクオリティはユーザーの信頼を得る上で、決定的な要素となります。
実際、Amazonの商品画像はCTR(クリック率)やCVR(購入率)に大きな影響を与えます。魅力的な商品画像は顧客の関心を引き、購入意欲を高めますが、一方で、購入意欲を削ぐような画像やAmazonのガイドラインに違反した画像は、売上の機会を逃すリスクを高める可能性があります。
この記事では、CTRやCVRを向上させるために、Amazonで成功を目指すすべての販売者が押さえておくべき商品画像のポイントを詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
1. Amazonの商品画像の種類
Amazonの商品画像には「メイン画像」と「サブ画像」の2種類があります。
以下で詳しく解説します。
・Amazon メイン画像とは
・Amazon サブ画像とは
2. Amazon メイン画像とは
メイン画像は検索結果や商品詳細ページで最初に表示されるため、購入者の目を引く重要な役割を担っています。この画像は、商品が売れるかどうかに大きく影響を与えるため、極めて重要な要素となります。
2.1. メイン画像の表示場所
Amazonのメイン画像は、商品ページで大きく表示されるだけでなく、次のような場面でもユーザーに表示されます。
・関連商品として表示されるレコメンド
・検索キーワードを入力した際に表示される検索結果
このように、メイン画像は商品ページが開かれる前からユーザーの目に留まる重要な画像となります。特に、検索結果ではユーザーが短時間でスクロールしてしまうため、一瞬で視覚的に訴求できる魅力的な写真を意識して撮影することが求められます。メイン画像の見栄えやインパクトが売上に大きな影響を与えることを念頭に置いて、画像を設定しましょう。
以下ではメイン画像を設定する上でのルールを解説します。正しい設定方法を行わないと、検索結果に商品が表示されないなど、売上に悪影響を及ぼす可能性があります。ルールをしっかり確認し、適切な画像設定を行ってください。
2.2. メイン画像の設定ルール
商品のメイン画像を設定する際に知っておくべき重要なルールについて説明します。これらの規定を遵守しない場合、検索結果で商品が表示されなくなる可能性があり、結果として売上に悪影響を及ぼす可能性があります。正確なルールを把握した上で、適切に設定を行うことが不可欠です。
Amazonにおけるメイン画像は、検索結果で最も目立つ位置に表示されるため、商品の売上に大きな影響を与えます。特に、Amazonの画像に関するガイドラインは非常に厳格に定められており、これを遵守しないと検索結果から商品が除外されるリスクがあります。
さらに、Amazonは他のECサイトと比較しても、画像に関する規定がより厳密です。そのため、他のプラットフォームで使用している商品画像をそのまま流用する際には、必ずAmazonのルールに適合しているかを事前に確認することが重要です。
2.3. メイン画像に使用できない画像
Amazonのメイン画像にはテキストや装飾を加えたものは使用できません。楽天市場やYahoo!ショッピングでは、文字やロゴ、バッジ、プロモーション情報(例:国内生産No.1、送料無料など)といった装飾が許可されていますが、Amazonでは商品そのもの以外の要素を含む画像は認められていません。
また、背景が透明でない画像も使用不可です。そのため、商品画像をそのまま使用することはできず、必ず背景を真っ白に加工する必要があります。この点に注意して画像を準備しましょう。
さらに、Amazonにはカテゴリーごとの詳細な規定も存在します。
たとえば美容・健康カテゴリーやファッションカテゴリーには、以下のような特別なルールがあります。
美容・健康カテゴリー
・コスメ製品はパッケージ単体を写すこと
・背景や装飾品、手に持っているシーンなどを写してはいけない
・商品を使用しているシーンを写してはいけない
ファッションカテゴリー
・メイン画像にハンガーやマネキンが写ってはいけない
・キッズ&ベビー服は平置きで撮影すること
・レディース・メンズ服はモデルが着用した写真を使用すること
・シューズは片方のみを左向き45度で撮影すること
これらの細かい規定は、Amazonセラーセントラル内の「カテゴリ別在庫ファイルテンプレート」で確認できます。カテゴリーを選択し、「在庫ファイルテンプレート」をダウンロードすると、エクセルファイル内の「商品画像」タブで詳細な要件が確認できます。
3. Amazon サブ画像とは
サブ画像は商品ページ内でメイン画像の次に表示される追加画像です。サブ画像は必須ではありませんが、製品の詳細や使用イメージを補完する役割があり、最大8枚まで設定可能です。トップセラーの商品では、多くの場合、サブ画像が効果的に活用されており、商品の価値をより具体的に伝えています。
3.1. サブ画像の表示場所
サブ画像は、商品ページの左側に配置されます。メイン画像は大きく表示されますが、ユーザーがサブ画像にカーソルを合わせた際、そのサブ画像が拡大されて表示されます。
さらに、サブ画像には動画を設定することもでき、動画が含まれている場合は再生アイコンが表示されます。メイン画像とは異なり、サブ画像は商品ページの外では表示されません。サブ画像の主な目的は、商品ページを訪れたユーザーに対して、より詳細な情報や補足的な視覚コンテンツを提供することです。
3.2. サブ画像の設定ルール
サブ画像は、メイン画像に比べて自由度が高く、文字や背景色を使用することが許可されています。これにより、メイン画像では伝えきれない商品の特徴や、実際に使っているシーンなどをビジュアルで効果的に伝えることができます。
ここで重要なのは、PC版のAmazonでは最大8枚のサブ画像を表示できる一方、スマートフォン版では6枚までしか表示されない点です。スマホで閲覧するユーザーを考慮し、サブ画像は6枚以内にまとめることをおすすめします。
4. Amazon 商品画像が重要な理由
Amazonの商品画像が重要な理由は、売上に大きく影響するからです。
売上の計算式は次の通りです。
売上 = アクセス数(インプレッション数 × CTR) × CVR × 顧客単価
商品画像はこれらの要素に影響を与えるため、最終的に売上にも大きな影響を及ぼします。補足として、Amazonの「A+(商品紹介コンテンツ)」は、商品画像とは別の機能です。どこから改善すべきか迷った場合は、まずメイン画像、次にサブ画像、そして商品紹介コンテンツの順で取り組むと、より効果的な結果が得られます。
ここからは、商品画像における重要なポイントについて解説していきます。
・商品画像はCTRに影響を与える
・商品画像は購買意欲を高める
・信頼性を高められるため
4.1. 商品画像はCTRに影響を与える
前述のとおり、メイン画像は、CTRに直接影響を与えるため、非常に重要な役割を果たします。ユーザーが検索結果や広告で最初に目にするのは、次の5つです:商品タイトル、メイン画像、レビュー、価格、配送方法。その中でも、特にメイン画像は画面内で大きなスペースを占め、商品の第一印象を決定づけます。
上記の画像のように、もしメイン画像が魅力的でなければ、ユーザーはクリックせず、その商品ページに誘導されることもありません。どんなにシンプルなデザインであっても、手を抜かず、視覚的に訴える魅力的な画像を丁寧に作成することが、商品の成功にとって不可欠です。
4.2. 商品画像は購買意欲を高める
ECサイトで商品を購入する際、商品説明を詳しく読む顧客は、全体の約20%に過ぎないと言われています。ほとんどのユーザーは、商品説明のテキストよりも画像や価格を基に購入の判断をしているのが現状です。
このことからも、商品画像の質に注力することが非常に重要であることがわかります。画像を通じて商品の魅力を素早く直感的に伝えることで、購入意欲を高めることができるからです。効果的にアピールするには、シンプルでありながらも必要な情報をしっかりと盛り込んだ画像を作成することが大切です。こうすることで、ユーザーがすぐに商品価値を理解し、購入に繋がりやすくなります。
4.3. サブ画像で信頼を獲得する
メイン画像が見やすく、サブ画像で商品の特徴や使用方法がしっかり伝わることで、ユーザーはその商品に対して信頼感を抱きやすくなります。これにより、購買意欲が高まり、結果として購入に至る可能性が高くなります。
一方で、サブ画像が少なかったり、ズームしても細部が確認できないような画像の場合、商品に対する信頼感を失い、購入をためらう可能性があります。消費者は限られた画像情報を基に商品を評価しているため、質の高い画像を提供することが非常に重要です。
5. CVRを向上するための商品画像のポイント
CVRを向上させるためには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、商品画像に関する重要なポイントを解説します。
・画像は最大限活用することが重要
・解像度の高い画像を使う
・スマホの表示を最優先にする
・様々なアングルから撮影する
・動画を活用する
・実際の使用シーンを取り入れる
・サイズや比較表の画像を取り入れる
以下で詳しく解説します。
5.1. サブ画像は最大限活用することが重要
商品ページに掲載できるサブ画像は、可能な限り8枚すべて設定することが重要です。多くの画像を載せることで、ユーザーはより多くの情報を得ることができ、結果として商品の信頼性が高まります。これは、購入促進にもつながりやすい要因となります。
ただし、スマートフォンで表示される場合、サブ画像の上限は6枚に制限されています。そのため、特に重要な画像は最初の6枚に配置するよう注意しましょう。
5.2. 解像度の高い画像を使う
商品画像は、ズーム機能を前提に撮影することが重要です。服や家具などの分野では、細部まで確認したいと考えるユーザーが多くいます。このニーズに応えることで、売上の向上が期待できます。
画像の解像度は最低でも1000ピクセル以上であればズーム機能に対応できます。画質が十分かどうか、もう一度確認し、必要に応じて見直すことをお勧めします。
5.3. スマホの表示を最優先にする
画像を設定する際は、まずスマートフォンでの見え方を最優先に考える必要があります。ECサイトを利用する消費者の多くは、主にスマホを使用し購入しているからです。実際、以下のグラフに示されているように、BtoCのスマホ比率は50%を超えています。
スマートフォン経由の物販の BtoC - EC 市場規模の直近 7 年間の推移
引用元:経済産業省
(https://www.meti.go.jp/press/2022/08/20220812005/20220812005-h.pdf)
商品画像がスマートフォンで表示された際、商品が大きすぎて見づらかったり、画像内のテキストが不自然に改行されていたりする問題が発生すると、ユーザーに不満を与える原因となる可能性があります。さらに、こうした問題が評価を下げ、Amazonの検索順位にも悪影響を与える可能性があります。
画像をアップロードした後は、必ずスマホでの表示を確認し、問題がないかチェックすることが重要です。
5.4. 様々なアングルから撮影する
商品を撮影する際は、できるだけ多くの角度から写真を撮ることが大切です。さまざまな角度からの写真は、商品のサイズ、形、色合いをより正確に伝えることができます。たとえば、正面の写真だけを見て購入したが、実際には奥行きが思っていたより違ったというケースもあります。
このような誤解は、返品やクレームの原因となるため、事前に正面、背面、側面、上部など、様々なアングルから撮影しておくことが重要です。多角的な視点から商品を捉えることで、ユーザーにより正確な情報を提供し、購買満足度の向上に繋がります。
5.5. 動画を活用する
Amazonでは、サブ画像として商品説明の動画を追加することができます。動画を活用することで、テキストや静止画像では伝えきれない、より具体的でリアルな情報を提供できます。視覚的に訴える映像は、商品への関心を引き出しやすく、結果的に売上向上に繋がります。
実際、Amazonのデータによると、商品説明動画を視聴したユーザーは、視聴していないユーザーに比べ、約3.5倍の割合で購入に至ったという結果が報告されています。売上に課題を感じている場合、動画の導入をぜひ検討してみてください。
5.6. 実際の使用シーンを取り入れる
サブ画像には、商品を実際に人が使用している場面を取り入れることが効果的です。これにより、サイズ感や利用しているシチュエーション、使用後の商品の効果が視覚的に伝わりやすくなります。
Amazonの人気商品は、人を効果的に活用した写真を掲載しているケースが多く見られます。ターゲット層に合わせてモデルを選び、リアリティのある画像を提供することで、より高い説得力を持たせることができます。
5.7. サイズや比較表の画像を取り入れる
商品に複数のサイズがある場合、画像を使ってその違いを説明することが非常に重要です。サイズ情報を表形式でまとめることで、視覚的にわかりやすくなり顧客の理解が深まります。
さらに、サイズだけでなく、色やバリエーションが異なる場合も、画像でしっかりと伝えることが大切です。これらは、消費者が購入を決断する上で重要な要素となるため、画像による情報提供は非常に大切です。
6. Amazon 商品画像を設定する際の注意点
Amazonで定められた画像ルール以外にも、商品画像を設定する際の注意点があります。具体的には以下の3点です。
・薬機法に注意
・著作権侵害に注意
・Amazonのガイドラインに従う
6.1. 薬機法に注意点
Amazonでは、化粧品やサプリメントを販売する際に、医薬品や化粧品に関する法規制に十分注意する必要があります。これらの規制は、医薬品の販売や広告に関して厳密な基準を設けており、違反した場合、行政処分や刑事罰の対象となる可能性があります。
そのため、業務停止や罰金といった処罰は、事業の信頼性を大きく損ねる原因にもなります。そのため、説明文や画像内の文言が法規制に抵触しないことを必ず確認してから設定することが重要です。
具体的に注意すべき点は以下の通りです。
・虚偽や誇張された効果を表示しない
・効能や効果に関して、医師などの専門家が保証したと誤解される表現を避ける
・医薬品等適正広告基準を守る
6.2. 著作権侵害に注意
商品画像を設定する際、著作権を侵害しないことが非常に重要です。特にサブ画像では、画像の選択肢が増えるため、意図せず著作権を侵害してしまうリスクが高まります。
よく見られる事例として、キャラクターが描かれたマットレスの上で商品を撮影したり、仕入れ先のホームページに掲載されている画像を無断で使用したりすることが挙げられます。
さらに、著作権フリーとされる画像でも、商用利用が禁止されているケースや、無断で転載された画像が著作権フリーサイトに掲載されている場合など、特殊な問題が発生することもあります。
外部の画像サイトを利用する際は、必ず利用規約を確認し、キャラクターや芸能人が写っていないことを十分に確認してから使用するよう心掛けましょう。
6.3. Amazonのガイドラインに従う
Amazonで商品を販売する際、画像に関するルールだけでなく、Amazonのガイドラインに従う必要があります。特に「商品登録ガイドライン」は、正しく商品を登録するために重要な基準です。
このガイドラインは、各カテゴリごとに細かなルールが設定されており、商品画像に関する具体的な指示が含まれている場合もあります。また、商品名の記載順序やフォーマットにも規定があるため、販売する商品のカテゴリごとのガイドラインを確認してから登録作業を行うことが重要です。
7. まとめ
Amazonで商品画像を設定する際には、細かなルールがあります。特にメイン画像には厳しい規定があり、ルールを守らなければ、商品が検索結果に表示されないリスクがあるため、事前にしっかりと確認することが重要です。こうした違反が原因で売上が落ち込むことも少なくありません。また、商品画像だけでなく、商品名のフォーマットや検索結果で上位に表示させるためのテクニックも不可欠です。このような知識が不足している状態で運用を続けると、広告費がかさむ一方で、期待した成果が得られないという事態に陥る可能性があります。この記事を参考に、Amazonでの効果的な運用に役立ててください。
Amazon商品画像の作成は「株式会社GROOVE」にご相談ください!
商品画像のご依頼は、是非「株式会社GROOVE」へご相談ください。株式会社GROOVEでは、Amazon専門コンサルとして、Amazonでの販売に関連する戦略の提案から、マーケティング施策の実行、日々の細かなレポーティングにいたるまで、豊富な経験と専門知識を活かしてブランド様のAmazon運用をトータルサポートします。
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監修者 : 田中 謙伍
株式会社GROOVE 代表取締役
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、新卒採用第1期生としてアマゾンジャパン合同会社に入社。出品サービス事業部にて2年間のトップセールス、マーケティングマネージャーとしてAmazon CPC広告スポンサープロダクトの立ち上げを経験。株式会社GROOVEおよび Amazon D2Cメーカーの株式会社AINEXTを創業。立ち上げ6年で2社合計年商50億円を達成。
【登録者数 5万人のYouTubeチャンネル】
たなけんのEC大学:https://www.youtube.com/@ec8531
執筆者 : 松岡 孝明
株式会社GROOVE マーケティング事業部
大学卒業後、大手百貨店に就職。店頭での販売やマーケティング経験を積んだ後、ECコンサルティング事業を行なう企業へ転職。現在は株式会社GROOVEにて、マーケティングを担当。EC運営に関するお役立ち情報の発信や、セミナーの企画などを行なっています。